天龍さん、腹一杯になりました!【オカダ戦レビュー】


オカダカズチカ def 天龍源一郎【革命終焉 2015.11.15両国国技館】



天龍は自分のプロレス人生を「腹一杯」だと表していたが、僕の目に見えたのは、この試合を見ている人、この大会に関わった人を腹一杯にしてやろうというサービス精神だけだった。

いったいどのレジェンドレスラーが、最後にわざわざ自分で舞台を作り、痛む身体にむち打って、若い選手に花を持たせるものだろう。猪木も馬場も、長州も藤波も、そんな面倒なことは誰もしていないのである。別にこんなことはしなくてもいいのだ。腰の悪い65歳は、普通は隠居して年金生活を過ごすものだ。ましてや天龍など、ちょっとしたバラエティ番組の人気者なので、悠々自適のはずなのだ。

飛べない延髄斬り、持ち上げられないパワーボム、ロープにつかまっていないと打てないチョップ。個人的には、天龍の試合をもうずいぶん長く見ておらず、足腰の状態をよく知らなかったから、こんなに悪かったんだと驚いた。それでも、技を打とうとする自分の体に走っているであろう痛みのリアリティと、試合をする以上は出し物を一通り出そうという強い意志と、それぞれの技の歴史や記憶のおかげで、不完全な動き1つ1つが、僕の目にはすさまじい必殺技のオンパレードに見えたのであった(というか、そういう風に見るのが、プロレスを見る作法だろう)。身体がピンピン動くだけの選手にはかなうはずもない境地である。

顔面蹴りを食らったオカダの眉間には、通常のプロレスではあまり目にしないような打ち傷ができていた。さて、この強烈な蹴りは、はたして「プロレスを任せたぞ」という天龍流のエールなのか、あるいは腰が痛くて力の加減ができなかっただけなのか、それともイライラした天龍が「この野郎」と憂さ晴らしの一発をお見舞いしてやったということなのか。こうして解釈が何通りにも膨らむのも、天龍という人の幅でもあり、かつある意味で作り込みの甘い昭和プロレスの味わいのひとつだろう。

かつて天龍は、自らの親分体質が、規律と効率が欠かせない経営者にはそぐわないと悟り、団体の長になることをあきらめ、生涯一職人の道を選んだともされる。だから天龍は、馬場や猪木や長州とは違い、メジャー団体で経営やマッチメークをするポジションにはついていない。もしかすると、最後の最後に天龍は、本来の自分らしい親分体質を思う存分発揮して、若い衆に腹一杯食わせてやろうと、こういう場を設けたのかもしれない。もっとも、ではこの大会が大散財の大赤字だったかと言えば、経営者としても案外と抜け目無く、ちゃっかりと利益を出していたのかもしれない。なにせこの大会は、新日本プロレスのオンラインサービスで生中継されたにもかかわらず、実況はテレ朝ではなく日テレのアナウンサーが担当していたのである。あとでジータスでも流すのだろうか。スカパー!生中継やらクローズドサーキットやらニコ動もあったわけで、どれだけマルチメディア展開なんだ、収入源がいくつあるんだという話だ。しかもこの大会のマット上には、あの「メガネスーパー」のロゴマークまでもがちゃっかりと掲載されていたのだ。

みなさんにあいさつしていきなさい、と呼ばれて出てきた天龍の娘さんが、軍手やガムテープをぶら下げたままリングインした姿には萌えた。働き者のいい娘さんだ。天龍に面と向かって「娘さんを下さい」と言える甲斐性のある男性がこの世に実在するのかどうかが気がかりだ。

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ラウジーショック場外乱闘



あのレディ・ガガが、KO負けしたロンダ・ラウジーをディスっている。

THATS WHAT YOU GET FOR NOT TOUCHING GLOVES!

The Countessさん(@ladygaga)が投稿した写真 -




「グローブタッチをしないからこうなる」

ガガはどうやら、試合前のグローブタッチを拒否したロンダのスポーツマンシップの欠如に不快感を表しているようだ。どうしてガガのような奇天烈な人が突然MMAの風紀委員になるのかは知らないが、ガガのインスタグラムには1,230万人のフォロワーがおり、よくもわるくも注目のKO劇だったということだろう。

こちらはUFC193当日の「ニールセンTwitter TV Ratings」。結果の読み方がよくわからないが、とにかくUFC193が圧勝していることがわかる。




試合前日の金曜日のGoogle検索数では、「ロンダ・ラウジー」が「パリ」と同数の1,000万件を記録。「メイウエザー vs パッキャオ」戦でも700万件だったというからすさまじい注目度だ。

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最近のダナ・ホワイト発言から



●UFC193大会前に行われたファンとのQ&Aで、UFC194でコナー・マクレガーと対戦予定のジョセ・アルドが欠場するのではないかというウワサがあることを指摘されて
「その噂については私もさっき耳にした。そんな事実はない。アルドは出場する。間違いない」

●同じくUFC193大会前に行われたファンとのQ&Aで、ロンダ・ラウジーはどれくらい現役を続けるのかについて
「ロンダには「2年計画」があるんだ。年に3試合するとすれば、あと6試合は戦うことになるだろう」

●ジョー・ローガンのポッドキャストで「アンデウソン・シウバ vs. ヴィトー・ベウフォート2」を見てみたいといわれて
「わかるよ。実際に交渉している。否定はしない。」

●ネットラジオでミーシャ・テイトが引退を検討していることについてのコメントを求められて。これもUFC193大会前の発言。
「このスポーツで、引退を考え始めたなら、引退すべきだろう。ミーシャがそう思うなら、引退するのが正解だ。多くの女子選手がタイトルをほしがるが、タイトルを持つと言うことの本当の意味をわかっていない」

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韓国大会劣化



UFN79韓国大会では、「ミルコ・クロコップ vs. アンソニー・ハミルトン」が中止になった後、メインイベンターのチアゴ・アウベスの欠場も発表された。アウベスに代わってメインイベントでベンソン・ヘンダーソンと対戦するのは、もともとキム・ドンヒュンと対戦予定だったホルヘ・マスビダル。そしてドンヒュンの対戦相手は、UFC戦績0勝1敗のドミニク・ウォーターズという選手がショートノーティスであてられることが発表された

UFCでは、欠場選手が出ると、同等かそれ以上の代役選手を補充してくることがこれまでの通例であったが、この韓国大会に関しては、選手欠場によるスターパワーの低下を補う努力がまるでみられないのは驚きだ。ほとんど放置プレーに近い。チケットがよほど売れていないのだろうか・・・



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UFC193レビュー【ラウジー完敗】




ホーリー・ホルム def ロンダ・ラウジー



掛け率で史上最大の差をつけて行われた「ロンダ・ラウジー vs. ホーリー・ホルム」で、ホーリー・ホルムが驚異的な強さでロンダを圧倒、2R、ハイキックによる失神KOで新王者となった。これまで、まるで誰も寄せ付けず、相手に触れただけでも勝っていたようなロンダの姿は、この試合ではまるで影を潜めた。鼻から、口から血を流しながら、ロンダはまるで特攻隊のように無軌道かつ無策にホルムを追いかけ、落ち着き払ったホルムの返り討ちにあい続けた。子どもと大人、素人と玄人の差があるように見えた。フィニッシュシーンは何度見てもテレビの前で震えるしかなかった。僕はとっさに、東京ドームでの「マイク・タイソン vs. バスター・ダグラス」を思い起こしていた。今でも鮮烈に思い出せるような、まるでトラウマになるようなアップセットKO劇だった。今回のフィニッシュシーンもそんな風に、長く脳裏に刻まれることになりそうだ。

このホルムの大金星にも、さして興奮もせず気楽な表情のグレッグ・ジャクソンがうすら恐ろしい。サイボーグが、アマンダ・ヌネスが、ミーシャ・テイトが、ベチ・コヘイアが、続々と強烈な自己PRをTweetし、ロンダに制圧されていた女子バンタム級は一気に沸き立っている。ロンダの捲土重来も楽しみだ。なにせテレビ番組でのボルダリング競争でミーシャ・テイトに敵意をむき出しにしたり、インタビュー中にライターより先に水を飲み干さずにはいられないほど負けず嫌いな人なのである。


ヨアンナ・ヤンジェイチェック def バレリー・ラトーノー



例によってヨアンナは頑固親父のように強かったわけだが、この試合には「ロンダを見に来た客が、ヨアンナにびっくりして帰る」ことが意図されているのではないかとする下馬評もあったのだ。ラトーノーはかつてロクサン・モダフェリに負けている選手で、生け贄のように見なされていた。しかし、ヨアンナ売り出しという意図がプロモーター側にあったのだとしたら、チャンピオンの派手なKOシーンをけして許さない、ラトーノーのハートの強さがそんな企みをすっかりくじいてしまった。


ダナ・ホワイト:「ダイレクトリマッチもありえる」



大会後記者会見より。MMA Fighting

Q 女子バンタム級はどうなりますか。リマッチを見てみたいですが、ミーシャ・テイトやキャット・ジンガノがタイトル挑戦を強く訴えています。

ダナ 例によって私は試合当日にはマッチメークはしないぞ。リマッチをみたいというのはよくわかる。ただ、サイボーグ戦を含め、いろんな計画が変わってしまったね。ショックはショックだ。でも、こういうことがあるから、格闘技は面白いんじゃないか。ホリーはロンダの4倍もキャリアがあるんだ。この試合を組んで正解だったと言うことだよ。

Q ホルムとラウジーのリマッチが7月のUFC200に行われるとすると、それまでホルムは防衛戦を行わないのでしょうか。

ダナ そのあたりについてはまだわからない。



大会後、ダナ・ホワイトインタビューより。Fox Sports

Q 試合が終わった直後ですが、今の気持ちは。

びっくりしたよ。ジョー・ローガンは、UFC史上最大のアップセットだと言っていた。私が組んだ試合だ。ホルムにもいろいろな強みがあるとは思っていたが、まさかそのままの結果になるとは・・・

Q 「マット・セラ vs. GSP」を上回るアップセットでしょうか。

まちがいない。そのとおりだ。

Q ロンダは病院に直行したそうですが、容態は?

唇が切れているから縫合の必要があった。それ以外にケガはない。鼻かアゴを折ったのではないかと感じたが、それもないそうだ。

Q 舞台裏でロンダにもいろいろありました。その影響もあったのでしょうか。

うん、ここ数ヶ月はロンダもきつかっただろうから、影響がなかったとは言えないだろう。私は、あんなに精神的に強い人を見たことがない。でもロンダも人間だったと言うことだね。

Q ロンダの次戦は7月のUFC200だということでしたが、その予定は変わるでしょうか。

それも含めて、いろんな予定が変わってくるさ。まあ見ていてくれ。

Q ロンダが希望すれば、ダイレクトリマッチもありえますか。

ありえる。

Q 早々にも再戦を組む可能性もありますか。

映画の予定なんかはかわらないだろうから、そんなにすぐというわけにはいかないんじゃないか。



●オーストラリアでのハーブ・ディーン人気には度肝を抜かれた。バッファーが「レフリー、ハーブ・ディーン」とアナウンスするたびに、まるで全日本での京平人気のように、いちいち大歓声があがるのだ。ディーンも満員の客席を見渡し、満更でもなさそうであった。

●観客動員56,214人はUFCレコード、ゲート収入は935万豪ドル。

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ニック・ボックウィンクル逝去



ニック・ボックウィンクルが11月15日、逝去した。80歳だった。

ボックウィンクルは1950年代にフットボールから転向してプロレス入り。1970年頃からのAWAでバーン・ガニアのライバルとしてメインイベントを飾り、AWA世界王座を何度となく獲得した、52歳の時にはカート・ヘニングと60分フルタイムドローの名勝負を演じた。近年はカリフラワーアレイクラブの会長を務めていた。

日本のファンには、ジャンボ鶴田がAWA世界王座を獲得した際の対戦相手としてなじみが深い。Figure 4.

ステアダウンでホルムがロンダを突き飛ばす!


15日はファイトサンデー





UFC193前日計量でもみ合うロンダ・ラウジーとホリー・ホルム。もみ合いの後、ジョー・ローガンにマイクを向けられたロンダは色を為してホルムを非難している。

私はにらみをきかせただけなのに、拳を顔に突きつけてきたのは向こうだから。こちらは触れてもいないから。触れてきたのは向こう。ホルムはいい人ぶっているけど全部フェイク。それがいま、はっきりと見えた。リスペクトしているとか、いろいろいい人ぶっていっていたけど、全部偽物。あんたは日曜日に罰を受けることになる。

私を倒す完璧なプランがあると言ったのはあんたやあんたのジムが最初じゃないから。日曜日になぜ私がチャンピオンなのか、はっきりわからせてやる。



このステアダウンで、PPVを買おうかどうしようかと迷っていた青い目のファンはたまらず予約ボタンを押したに違いない。キラープロモにもほどがある。日本のファンはWOWOWで12時〜15時30分まで。そしてやや時間がかぶって15時からはBSスカパー!ではこちら。

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これはもう、プロレスの試合としては久しぶりに楽しみに待ちくたびれた試合。最後の最後にどんな天龍マジックを繰り出してくれるのか、あるいは繰り出すことができないのか。襟を正して正視せよ!

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ダナ・ホワイト「ヨアンナには殺しがある」 (MMA Fighting)



Q このスタジアム、素晴らしい会場ですね。

そうだね。いま空いている天井はこれから全部閉めるんだぞ。あと、国中のLEDを全部借りてきた。テイラー・スイフトのコンサートの設営機材を借りてきているんだ。

Q 観客動員7万人は達成できそうですか。

もちろんだ。高い席から売れていて、いま残っているのは安い席ばかりだ。こちらでプロモーションもいろいろやっているから、当日も伸びるんじゃないか。

Q 他団体にいたときに待望論が強かったホーリー・ホルムが、実際にロンダと対戦することになると、アンダードッグだと見られています。

それはロンダがタイソン級に大きな存在になったからじゃないか。ただ現実には、ホルムには身長もリーチでもアドバンテージがある。ジャクソンズMMAお得意の前蹴りで距離も作れるし、アウトサイドからローキックも打てる。キャリアもロンダよりずっと長い。試合では何が起きるかわからんぞ。

Q ヨアンナは英語もそんなにうまくありませんが、何かしら惹かれてしまうところがありますね。

ヨアンナには明るいパーソナリティに、殺しの本能が備わっている。それになによりフィニッシャーだからな。プロにファンが多いタイプの選手でもある。

Q 「ハント vs ビッグフット」は前回を越える試合になるでしょうか。

そりゃ難しいだろうな。まあ、前回の10%でもやってくれればすごい試合になるだろう。

Q ユライア・ホールがロバート・ワイテカ-戦にスクランブル発進です。

ユライアのムサシ戦でのKO劇はすごかった。リモコンでユライアを操作できるなら、ゲームでいくらでも勝てるんじゃないか。ユライアはあの試合で本来の勢いを取り戻しただろう。しかしワイテカーも今急上昇中のいい選手だぞ。これはいい試合になりそうだ。

Q ロンダ・ラウジーはこの試合が済んだら、次の試合は来年7月のUFC200になるだろうと語っています。

ああ、こちらもそのように了解している。ちょっと休暇を取って、そのあと映画の撮影があるらしい。

Q そうするとUFC200では、「ロンダ vs サイボーグ」、GSP復帰戦、CMパンクのデビュー戦と、大変なことになりそうですね。

そりゃ楽しそうだな。まあ、ほかにもいろんな可能性があるだろう。コナーとアルドがどうなるか、ジョン・ジョーンズがどんな風に復帰してくるか、アンデウソンもいるしな。楽しみにしていてくれ。



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マーク・ハント「オレの所にも抜き打ち検査が来たんだが・・・」 (MMA Fighting)



Q ハントさん、ずいぶんスリムになりましたね。これではもう、KFC王者とは呼べません。

なんだよそれ。以前の試合後インタビューであんたが、これからどうしますかと尋ねてきたから、KFCに食いに行こうと思ってると答えただけじゃないか。いまは120キロくらいだね。試合前にここまで絞ったことはこれまでにないことだよ。なにせ前回はコンディション作りに失敗したからね。

Q 前回ミオシッチに負けたあと、引退は考えましたか。

いや、それはない。

Q あと何年くらい、現役を続けるつもりですか。

別に永遠に戦い続けることもできるが、とりあえずUFCとあと3試合契約があるからさ。それに次の試合で怪我をしてしまうかも知れないし、わからないよ。

Q 前回の試合後、薬物検査で失格してしまったビッグフットは、今回4度の抜き打ち検査を受けています。

そんなことはヤツの問題であって気にしないさ。そういえばオレのところにも3日ほど前に検査官が来たよ。小便をとるところをじっと見てやがる。初めてだったからちょっとびっくりしたけど、USADAはいい仕事をしてるんじゃないか。ご苦労なことだよ。

Q 前回のビッグフット戦は大激戦でした。今回の試合がまたあんな風になるとウンザリしたりしませんか。

いや、試合を楽しみにしているよ。練習もばっちりだ。10Rでもやってやるさ。

Q あなたの本を読んで、厳しい子ども時代のことを知りました。こうしたことを明らかにするのに、迷いはありませんでしたか。

最初は出版なんて気が進まなかったんだ。でも姉が進んでインタビューを受けてくれて、できあがった原稿を読んでみたら、まあ良いんじゃないかと思うようになった。むしろスッキリした気分だよ。誰かの救いになればいいなと思っている。

Q 5万人以上の観客の前での試合になります。むかしのK-1の頃みたいですね。

ああ、うれしいねえ。しかも自分の国だしね。



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Updates


●トップランク総帥ボブ・アラムが村田諒太について語っているYahoo! Sportsの記事によると、村田の次戦は来年、日系人が30万人以上住んでいるとされるブラジルのサンパウロで行われる予定で、対戦相手はロンドン五輪の決勝戦で村田に敗れ金メダルを逃したという因縁があるEsquiva Falcao選手になるらしい。アラムはこのカードで3万人動員を目指すとしている。村田は現在IBF、WBC、WBOで5位、WBAでは14位にランクされている。

●金原正徳の対戦相手、マイケル・マクドナルドが、なぜ2年ぶりの試合なのかがわからない。複数の記事を見てみたが、ごく簡単に「手の負傷」としか触れられていない。手の負傷で2年とは?ちなみに、オールドファンが誤解しないように言っておくと、マイケル・マクドナルドと言ってもドゥービー・ブラザーズとは関係がない。2年も欠場していたのにまだ23歳だというから、若いとは恐ろしい。



UFN77レビュー【ヴィトー、RIZINを小馬鹿にする】


グローバー・テイシェイラ def パトリック・カミンズ

ダニエル・コーミエ戦の対戦相手として、ダナ・ホワイトがコーヒーショップから引き抜いたことでお馴染みのパトリック・カミンズ。そのコーミエ戦ではいいところなく負けてしまったが、そのあとは前座試合からやり直し、なかなかの戦績でこれまで勝ち上がってきたのである。今回、ランキング上位常連のテイシェイラを下すようなことがあれば、次は実力でベルトに挑戦できるかもしれない、という出世の階段の最終ステップまでたどり着きながら、いかにも「若手の分厚い壁」的なたたずまいのテイシェイラに、なぶり殺されるように突き落とされてしまった。上位陣からは星がとれないにしても、下位陣に対するテイシェイラの強さはえぐいわ。

ヴィトー・ベウフォート def ダン・ヘンダーソン

ホーンが鳴って最初の2分間はまんじりと何も起きず。そこにヴィトーのおもむろなハイキックで一撃で決着となった。まあ、こんな風になるのではないかと思われるとおりの試合になってしまった。ダンヘンはさすがに対応速度が遅いように見えた。45歳というとRIZINではまだまだ若手だが、UFCのトップ戦線で現役を張り続けるには、見ていて危うさを禁じ得ない。ダンヘンはこれで過去8戦で6敗となった。ダンヘンはUFCとは残り1試合の契約が残っている。

アメリカのメディアではいまやすっかり、ステロイド時代が生み出したモンスター扱いとなっているヴィトー。じっさい、数年前のヘラクレスのような肉体に比べると、今回は明らかにおっさんの身体になっていた。もちろん、しっかり鍛えているおっさんではあるが・・・薬を抜いたヴィトーが思いもかけないほど弱々しい姿をさらしてしまうという懲悪勧善劇をちょっぴり期待していたのだけれども、現実はそう甘くはないことを見せつけられてしまった。「とても不公平」とでも申し上げたい。

ヴィトー、大会後記者会見での腹立つコメント。ソース1 ソース2 

「実はオレはいまだにTRTをやっているんだぞ。わかるか。True Revival Touchだ」(たぶん、キリストが死者に触れると死者が蘇ったことを言っているんだと思われる)

「UFCでマスターズ部門ができると聞いたぞ。だからオレは55歳まで戦うからな」



UFN77大会でかなり気になったのは、ほとんどの試合で、トランクスの色が「白地に黒」対「黒地に白」の対戦となっていたことだ。このリーボックのトランクスはデザイン的に言って、「白地に黒」と「黒地に白」の区別が大変につきにくい。ストロングスタイルじゃあるまいし、黒にこだわる必要もなく、世の中にはいろんな色があるのだし、テレビに出ているんだから、わざわざ衣装かぶりを連発しなくてもよいだろうという気はする。

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●ちょっと雑用に紛れて忙しくしている隙に、流れてくるニュースは「高阪剛 vs. エミリャーエンコ・ヒョードル」(ヒョードルの対戦相手候補の3人以上のうちの1人がTKだという報道もある)、「魔裟斗 vs 山本KID」、「ケン・シャムロック vs. ホイス・グレイシー」、「キンボ・スライス vs. DADA 5000」、そしてFUJIYAMAにチラッと映し出されるヒクソン・グレイシー(息子の宣伝なんだろうけどさ)・・・なんだかMMAが最終回に向かっているような気分もしてくるな。皆さんは楽しいと感じているのですか?これでほんとに大丈夫なのかな。

●そんななかでRENAのMMA挑戦は本当にすがすがしすぎる。唯一の「明日への希望」に思える。RENAがロンダのアゴを蹴り上げる妄想が、いまから早くも止まらないわ。ああ、そして神村、戻ってこないかなあ。

●コナー・マクレガーがシニード・オコナーをアイルランドごと背負って入場をしたように、あるいは鈴木みのるが中村あゆみに見送られて風のように入場したように、入場ゲートで歌う田村ゆかりに叱咤激励されて、ブレーカーをぶっとばすDJ taikiを見てみたいですなあ。

●レイディ・タパは柔術青帯なのだそうですよ!

●ところでOmasukiではもう4か月も前にDADA5000情報をキャッチしていた!

●スパイクTVではRIZINを米国時間の大晦日朝10時から放送。番組タイトルはなんと「Breakfast with Fedor」(ヒョードルと朝食を)。スパイクTVのJon Slusser氏は、「世界的に注目のヒョードル復帰戦を、アメリカのファンには最低限のディレイでお送りしたい。ヒョードルとともに目覚める—こんなすばらしい1年の終わり方があるだろうか」と語っている・・・というか、うまいこと言ってないで、プライムタイムに放送しろや!。RIZINへの期待度はたいして高くないのかな?

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仁義なき戦い?WSOF対WSOFグローバル(SLEEPTALKER - シュウの寝言)

これは僕も全然受信できていない情報だった・・・WSOFグローバルって何さ、とは思ってはいたけれど・・・でもこれ、アメリカでもほとんど報じられていないのでは?
とはいえ、こういう情報を感知できていない以上、僕がいつも頼っているMMAの情報源もたまに見直さないといけないなと痛感する。大手の米MMAメディアの提灯持ち化が結構進んでいますからね・・・

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【直撃インタビュー】青木真也はなぜ、レジェンド桜庭和志と戦うのか?

引退後の設計について常見に問われた青木は、「いろんな方と付き合いつつ、自分の意見を発信する、それこそ常見さんみたいな人になりたいですよ」と語っている。こ、これは痛い・・・


ロンダ・ラウジーのコーチが自己破産を申立


ロンダ・ラウジーが米ローリングストーンのインタビューに答えて、WWEの「ディーバズ・レボリューション」に熱い視線を送っている。

(WWEディーバ王者、シャーロットから、「いつなんどきでも挑戦を受けてやる」と挑発されたことについて)
望むところ(笑)。私はNXTを見ているし、シャーロットとナッティのタイトルマッチも見た。実際ナティは私たちと一緒に練習をしている。今の私にはやらないと生けないことが山ほどあるんだけど、なんとかWWE出場が実現できる方法を見つけたい。私は大のプロレスファンだし、プロレスの女子部門がますます活性化するといいとおもっている。少しでもそのお役に立ちたいと思っている。

WWEの女子部門が確立されてきていることにはすごく勇気をもらっている。でもまだまだ、やるべきことがある。NXTの女子選手は、これまでのディーバの型にはまらない、素晴らしい選手たちが揃っている。彼女たちを下げるようなことはしたくないけれど、私もできる範囲で参加したいと思っている。

(来年のレッスルマニアには出場するのか)
えーと、その時期には映画の撮影があるかもね・・・というか、言えるわけないでしょう!。プロレスファンなら、黙って見守っていなさい。



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UFN76ダブリン大会で、地元ファンからの圧倒的な声援を受けて涙の勝利を飾ったアシュリング・デイリーのインタビューがMMA Fightingに。デイリーの入場曲「Zombie」(Cranberries)を1万人の観衆が合唱するシーンは、アイルランド人でなくても鳥肌ものだった。

自分の入場曲を歌いながら歩いていたら、10000人が歌い返してくれた。まるで会場中一人残らず、私の勝利を望んでくれているようだった。言葉にならない。

ダブリンでタイトル挑戦でもしない限り、もうあんな体験は2度とできないと思う。私がおばあさんになったときに、孫を集めて、昔ダブリンでこんな風に戦ったんだよと話して聞かせるような経験だった。

まだ頭がうまくまとまらない。なんだか、あの日入場したのは私じゃなくて誰か他の人だったんじゃないかと思う。幽体離脱でもしているような気分だった。本当に素晴らしかった。



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USADAのホームページで開示されている情報によると、10月28日現在、USADAでは合計146回の薬物検査を行ったことになっている。もっとも多く検査を受けたのはロンダ・ラウジーで、7回も受けているのに、他方でステロイド疑惑の絶えないヴィトー・ベウフォートにはたった3回しか検査が行われていないのはおかしいのではないかとYahoo ! Sportsが指摘している。

ベウフォートは過去、2006年と2014年に薬物検査で失格している。また今年9月、ニュースサイトDeadspinがスクープした情報によると、2012年の「ジョン・ジョーンズ vs ヴィトー・ベウフォート」のタイトル戦に先立つ薬物検査では、ヴィトーのテストステロン値が陽性であったにもかかわらず、その検査結果が不問に付せられ、タイトルマッチが強行されたのだという。当時のヴィトーは、コミッションから認められたTRT治療を行い、テストステロン注射をおこなっており、そのような状況でショートノーティスの代役出場を引き受けたという背景があるにはあった。

ベウフォートは先月、ネットラジオ「MMA Hour」に出演が予定されていたが、Deadspinの記事についての質問はNGにしたいと番組側と事前交渉を行い、番組側がこれを断ったため、出演をキャンセルして物議を醸した。

なおUFCでは、このDeadspin情報を事実ではないと全面否定しているが、Deadspinの記事には、メールで外部に誤送信されたヴィトーの薬物検査の報告書が証拠として掲載されている。

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ティム・ケネディが1年ぶりに戦線復帰に意欲をみせているというMMA Fightingのインタビュー記事の中で、ケネディが最近、米ヒストリーチャンネルで制作されたアドルフ・ヒトラーのドキュメンタリー番組「Hunting Hitler」のホストとして出演した話が出てくるのだが、このドキュメンタリーのテーマが、「ヒットラーは本当に1945年に自殺したのか、それとも実は南アメリカに逃げて生きながらえたか」というものだったらしい。へえ、ヒットラーにそんな説があるのかと感心しながらネットをさまよっていたら、この番組が早速日本でも放送されることがわかった。

ヒトラーを追跡せよ!~浮かび上がった亡命説~

この番宣ページにはちゃんとケネディも登場している。このチャンネルでは今月、この番組を含む、独裁者特集をぶっ放すようだ。

【特集:徹底検証!ナチスと世界の独裁者】(ヒストリーチャンネル公式)

こ、これは・・・おもしろそう・・・


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ロンダ・ラウジーの母親からボロクソに悪口を言われているロンダのコーチ、エドモンド・タバーディアンが7月29日にロサンゼルスで自己破産の申し立てを行っていたことが明らかになった

タバーディアンは申立書に、借金が70万ドルあること、個人資産は3300ドルしかないこと、職業は「無職」で、給与所得と事業所得はそれぞれ0ドルであるなどと記入している。タバーディアンはまた、ここ数年間、確定申告を行ったことがないなどとも語っている。

これから債権者による調査や裁判などが行われることになる。グレンデール・ファイティング・クラブのコーチで、ロンダ・ラウジーのコーチも担当しているタバーディアンが無職で無収入であるというのはにわかには信じがたく、違和感を禁じ得ないニュースであるが・・・

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亀田大毅が引退 左目網膜剥離「闘うのは難しい」(日刊スポーツ)

ああ、これは仕方のないこととはいえ、寂しいですね・・・
そういえばソースが何だったか忘れてしまったのだけど、ジェフ・モンソンも網膜剥離でどちらかの目を失明、片目だけでいまだに現役を続けているとの記事を読みました。モンソンはロシアでスターになっていて、いまだに「連勝してUFCに復帰する」と意気込んでいるとか。

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RIZINのカードが発表され始めましたな。おかしなもので、個人的には発表されればされるほど興味が萎えてくる(笑)脱いだらもっとすごいと思っていたというか、伏せているうちが花でしたというか。もっとも理論的には、知らない選手の試合がずらりと並んでも仕方ないわけだから、RIZINの場合、勝負は実は事前の期待値ではなく、事後の満足度にかかっていると見るべきなんでしょうなあ。



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