FEG系大会再開は7月以降?


「ヒョードル vs ビッグフット」を観戦した女子プロレスラー、ミッシー・ハイアットによるMMAのプロレス的な分析


 前回ストライクフォースを見たときには、ニック・ディアズとエバンゲリスタ・サイボーグ・サントスが戦っていた。私は仲間のオールド・スクールなレスラーたちに、この試合を見てサイコロジーの勉強をしなさいねって言ったのよ。ヒールのチャンピオン、ディアズは、アンダードッグのチャレンジャーを見下していた。アンダードッグのサイボーグは、果敢にチャンピオンを攻めたてた。でも最後にはクリーンに負けてしまった。結果として、ベビーフェイスのチャレンジャーは、その善戦ぶりで株を上げ、ヒールのチャンプも完勝したあと中指をたてて観衆を怒らせてオーバーしたわけ。

「ヒョードル vs ビッグフット」もプロレス的に素晴らしいストーリーを紡ぎ出していたわ。すごい戦績と幻想とで、ヒョードルの会場人気はオーバーしてるなんてもんじゃなかった。ベビーフェイス役としてジョン・シナも顔負けだった。アントニオ・シウバの戦い方はまるでヒールのアンドレ・ザ・ジャイアントみたいだった。ベビーフェイスが巨大な敵に果敢に挑むのよ。ヒョードルの猛攻に、観衆は総立ちになり、シウバはたじろいでみせていたわ。

2Rに入るとアントニオ・シウバが有利になって、何回もヒョードルを締め落としそうになってた。ヒョードルがサブミッションを逃れるたびに、観客は文字通り立ち上がって、熱狂していた。ヒョードルがアンクルロックを決めたときには観客はますます大騒ぎ。まるで全盛期のダスティ・ローデスやハルク・ホーガンのカムバックみたいだった!ところがシウバは、そんな技は効いていませんよとばかりに指を振ってみせ、モンスターヒールに転じたものだから、2Rの終わりにはたまらずブーイングが飛び交っていたわね。そして誰もが、3Rにヒョードルがカムバックしてシウバを倒してくれることを期待していたから、ドクターが試合を止めたとき、観衆には一瞬、怒りの感情が広がった。でもモニターにヒョードルの潰れた目と顔が写ったとたん、全員が心から共感したの。

プロレス的に言えば、最大のベビーフェイスがセールしたり、カムバックの猛攻をしたり、敗戦直前まで追い詰められたあげく、レフリーストップで負けたということになる。結果的に、ヒョードルにクリーンに勝ったシウバは観衆の尊敬を集めたし、ヒョードルも、引退の前にリベンジしてほしいという思いを集めていっそうオーバーした。会場を後にするひとはみな、ヒョードル連敗に衝撃を受けていた。誰もが口々に、ヒョードルはリザーバとしてトーナメントに戻ってこないだろうかと話をしていた。プロレス業界の人には理解できないことだと思うんだけど、ベビーフェイスは負けてもオーバーできるんだと言うことに私は気がついたわ。おまけにアントニオ・シウバの株もあがって、ストライクフォースの今後の売り物になるでしょう。再戦への道はいっそうのファンの興味をかきたて、マネーになるでしょう。

私はプロレスのことしかわからないけど、クリエイティブ担当の人がMMAから学ぶべきことはたくさんある。勝っても負けても、スターはあがるということ。タイトル挑戦というのはリアルスポーツでもプロレスでも映画でも、けして古ぼけないテーマであること。

>たしかに僕も、アントニオ・シウバの「効いてないですよ」ポーズと、その直後の、「アキレス腱固めはこうやるんだ!」といわんばかりの掟破りの逆足関ムーブは、「猪木 vs 藤原」以来のすごい表現力だなあと感心した。さすがのアントニオつながりとでも言おうか。あのとき確かにシウバは、指先で観客を、そして世界を操っていた!あれはほんとに効いてなかったのだろうか?ホントは効いてたんじゃないのか?うーん、わからん。底が丸見えの底なし沼である。

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Fistic Medicine: Darwin and The Evolution of MMA Scoring (Sherdog)


・・・UFC21になって、やっと1ラウンド5分のラウンド制が導入された。日本で人気を博していた長時間ラウンドは、アメリカの格闘技ファンには受けが良くなかったので、これは待望の導入であった。「ノールールの格闘」という純粋性は薄れたが、そのかわりに試合内容が濃くなり、より広く売り込みやすい格闘が誕生したのである。20分ラウンドの中盤にサークリングで自主休憩をとるよりも、ラウンドインターバルで選手が休んでくれた方が、アナウンサーも試合をプッシュしやすかった。アメリカのMMAは、サバイバルに必死な周辺的な見せ物から、メインストリームを志向するスポーツへと、決定的な進化を遂げたのはこのときだった。

アメリカのMMAに「10ポイント・マストシステム」が導入されたのも、似たような道理だ。このおかげで、ボクシングファンが多くて、州アスレティック・コミッションが存在するという環境での、MMAのサバイバル能力が増加した。この点は強調しておくべきなのだが、米MMAの「10ポイント・マストシステム」の唯一の長所は、1999年当時にあって。MMAを何も知らない人にもわかりやすかったと言うことだけなのである。進化したからといって、必ずしも完璧に近づいたり、美しくなったり、より合理的になるわけではないのだ。特定の環境下にあって栄える能力、適応力がつくだけなのである。

UFC21の1年後、ニュージャージー州がMMAを管轄するようになって、(それまでUFCが自前で調達していた)MMAに詳しいジャッジがいなくなり、MMAスコアリングの進化は停止した。そして現在のMMAは、たっぷり餌を与えられ、天敵もいない、エコロジカルには最強の生き物となってしまったのである・・・

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MMA Fighting が FEG USA のMike Kogan 氏に取材したところ、FEGの経営刷新は最短でも5月までかかる見込みで、FEGのイベントは最短でも7月までは開催されないだろうと述べたらしい。Kogan は、PUJI の件がどうなったのか、別のスポンサーが見つかったのかなどの詳細は述べなかった。TBSとの契約は経営刷新完了後に検討される見込みらしい。

また、アリスター・オーフレイムやJZカルバンのファイトマネー未払いについて Kogan は、「二人とも話をでっち上げているわけではない。悲しいことだ」とコメントしたらしい。

このほかリンク先には、ミルホンを元ネタにした榊原氏の動向なども報じられている。

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