「ニュー・エイジ」系スター?ジョン・ジョーンズ


UFCによるストライクフォース買収について MMA Payoutは、2009年2月に300万ドルでエリートXCを買い取ってから急成長したストライクフォースが、2011年3月に4,000万ドル以上でズッファに売り抜けたというのは、親会社であるシリコンバレー・スポーツ社の投資案件としては大成功だったと評価、「UFCに次ぐ第二のMMAプロモーション」の座がこれほどおいしいのであれば、同じようなことを達成しようとする者が現れても驚くには当たらないと分析している。

また Fight Magazine は、この買収劇が持つ意味について、次のような独自の分析を行っている。

・・・UFCが今後海外展開するに当たって、もっと選手が必要であるとダナ・ホワイトは強調した。そうなのであれば、今回の買収は余り役に立たないことになる。なぜならストライクフォースはアメリカ国外で興行を打ったことがない。著名な外国人選手は抱えているが、選手層の深みもUFCに大きく劣っている。しかし、ストライクフォースが提供できることの一つに、日本人選手へのアクセスと、日本のMMA業界の中心人物との親しい絆がある。日本のMMAが崩壊しようとしているときに、FEGに近い存在であるストライクフォースをズッファが買収したわけである。ダナ・ホワイトの海外進出のマッチョなやり方は、中東や南北アメリカではうまくいくのだが、日本での展開については難儀していた。ズッファはコーカー獲得により、当たりの柔らかい代表者を得たことになる。これでストライクフォースの日本進出はUFCの日本進出の足がかりともなろう。ストライクフォースが、石井慧、青木真也、川尻達也と行った選手を交渉の席につかせることができることも、ズッファの日本進出を上手く軟着陸させる要因となろう。

・・・長期的に起こりうる結末は、MMA中産階級の消滅であろう。さまざまな地方プロモーションがおびただしい数のローカル大会を開き続けるだろうが、ベラトールとUFCの存在感はどんどん大きくなって行くであろう。UFCと揉めたことのあるニック・ディアズ、ポール・デイリー、ジョシュ・バーネット、ダン・ヘンダーソンらがどうなってしまうのか、いろんな見方が飛び交っているが、結局金銭面さえ折り合えば、ダナ・ホワイトと契約することになるだろう。そうでなければ、冷や飯を食うしかないのである。


>個人的にもこの買収報道を始めて目にしたときには、UFCはストライクフォースを足がかりに、日本進出を図るのでは?と邪推したものであった。あくまでUFCから見れば、そういう算段も成り立つのかもしれない。日本側も同じように思うかどうかはわからない。「UFCのスコット・コーカー」が、これまでと同じ人には見えるというのは難しかろうと思う・・・じっさい、買収報道を受け、谷川氏は構想を練り直し始めたという報道も見られた。それでも、ずばりマネーがどこにあってどこにないのか、マネーがない場合FEGはどうなるのか、ということを思えば、何があってもおかしくないとも考えられる・・・

そして、この買収報道を見た個人的な第二印象は、「独占禁止法にひっかからないのだろうか・・・」ということだった。記者会見でもロレンゾ・フェルティータが「競争なら全国各地にやまほどあるじゃないか」などとわざとらしくコメントをしていたことも気になっていた。この点についてMMA Junkie が法律の専門家に尋ねている。

「独占」のざっくりとした定義は、一企業が当該市場の価格を統制できるほどに大きな力を持っている、ということだ。ここでポイントになるのは、「当該市場」とはなんなのか、ということである。

もし市場が「エンターテインメント」であるなら、ズッファが独占しているとはとうてい言えない。エンターテインメントには、テレビゲームやら映画やら、ほかにもたくさんあるからだ。「スポーツ・エンターテインメント」だと定義したとしても、NFLといった巨大プロスポーツと競合している。

「格闘スポーツエンターテインメント」市場ではどうだろうか。やはりボクシングの存在が大きい。

市場を「MMA」に限定すると、ようやく独占の問題が浮き上がる。それでもズッファは、全国に存在する何百ものインディMMA団体の存在を指摘することができるだろう。さらに絞って「テレビMMA」市場としてみても、ベラトールやMFCなどが存在している。

「MMAペイパービュー」市場にまで狭めると、ようやくズッファは明らかな独占状態にあると指摘できるだろう。

なおズッファとしては、MMAの市場参入障壁は低いと主張するだろう。ホワイトは、「資金を調達するだけでこの市場には飛び込んでこれる。必要なのは度胸と金だけだ」と語っている。

では、独占というのはつねに違法なのだろうか。必ずしもそうとは限らない。誰も真似が出来ない素晴らしい新製品を製造し、大勢の消費者に独占的に届けている会社は、何の法律も破っていない。独占禁止法違反に問われるためには、「反競争的行為」を伴わなければならない。

買収によって形成された独占企業の中には、それだけで反競争的な行為だと見なされる場合もある。しかし、もしズッファが「PPV MMA」市場で独占だと判定されたとしても、ストライクフォースがこれまでPPVを行ってこなかった以上、今回の買収でズッファの市場シェアが増えたわけではないため、この買収は反競争行為には当たらない。

ちなみに、選手の労働組合が作られる可能性も低い。一般的に、社員の3割が労働組合結成に賛成すれば、組合結成可否を社員投票にかけることが出来、そこで過半数が賛成すれば、会社側は「集団交渉」に応じなければならない、という仕組みになっている。

ズッファ労働組合の最初の関門は、選手が「社員」とは見なされていないということだ。選手は「インディペンデント・コントラクター」なのである。ホワイトとフェルティータは、「組合を作るかどうかは選手次第だ。ファイトビジネスの問題は、チームスポーツではないということだ。大金を稼いでいる選手が、そうでもない選手に取り分を回すということは余り考えられない。でもとにかく、それは選手次第なんだ」との見解を明かしている。

ズッファが選手を「社員」と見なすようにすることもむずかしい。そうすると税務上不利になるからだ。

選手が組合を結成するもう一つの制約には、皆が同じ町に住んでいるわけではない、ということがある。啓蒙活動や調整活動が難しいのだ。

さらにいえば、影響力のある選手が組合活動にリーダーシップを発揮することもむずかしい。そんな選手はたいてい、すでに大金を稼いでいるからである。



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サインするときにはすでに「チャンピオン2011」と添えているという、静かなる自信をみなぎらせるジョン・ジョーンズ、大会前記者会見で。

 僕はまだチャンピオンではないけれど、とても自信があるのでチャンピオンみたいなことを言わせてもらう。偉大なチャンピオンになるためには、戦い方を知られているだけではダメなんだ。偉大なチャンピオンは、ある意味で世界を変える。その役割を果たすため、僕はガンに苦しんでいる人を助けていこうと思う。



具体的にはガンの子供向けのチャリティに協力するらしい。ジョーンズのお姉さんは2000年に脳腫瘍で亡くなっている。マネージャの Malki Kawa は溢れる期待感を隠せない。

 ジョーンズにはあちこちから引き合いが多くて、ものすごく忙しくなっている。それなのに、本当にうまく振る舞っていると思う。これから、初めてのタイトルマッチで、最強の選手と戦うというのに、気持ちが全く乱れていないし、試合のプロモーションを超えた発言をしている。この年齢の男性(23歳)がこの状況におかれて、ガンの募金などするものだろうか。ふつうなら練習三昧、試合三昧で手一杯なはず。UFCでのタイトルマッチは誰にとっても一大事だというのに、ジョーンズは全然消耗していない。



 そして Kawa 氏は、それこそが、Aクラスのスポンサーがつく選手の条件なのだと述べている。Kawa氏は、ジョーンズがそのうち、コービー・ブライアントやマイケル・ジョーダン、レブロン・ジェームス級のポップカルチャー・アイコンに育っていき、アメックスやVISA、コカコーラと言ったスポンサーを獲得するようになるだろうと予言する。

 お兄さんのアーサー・ジョーンズによれば、ジョンは子供の頃は必ずしも運動が得意ではなかったのだそうだ。

バスケットボールでドリブルするときには、両手でやらないと出来なかった。フットボールはしっかりキャッチできない。ジョンは生まれつきのアスリートではない。努力の結果なんだ。



 ダナ・ホワイトは「スター選手の罠」を案じている。

もしジョーンズが勝ったら、ヤツの人生は一変する。ヤツは(有名ラップ歌手の)50Cent を引き連れて入場するそうだが、50Cent はいまツイッターでジョーンズのことを褒めまくっている。(スター街道は)そんな風に始まるものなんだよ。もし勝てば、その後はジェットコースターのように加速していくだろう。

ヤツがそういうことにしっかり対処できる賢明さと成熟、落ち着きを持ち合わせていることを祈る。いいか、人生が変わるんだ。他人がぞろぞろ出てきて、乾いたクソのようにケツから離れなくなる。乾燥クソたちは「映画の役をとってきてあげましょう」とか、いろんなものを提供しようと、次から次へと押しかけてくる。すると選手は本来の仕事を忘れる。女だって寄ってくる。ナイトクラブに行けば並ばなくても一番に入れる。でも彼らはファイターなんだ。俳優でもスーパーモデルでもない。



 「幸福とは決断である」などという名言を吐くジョーンズのツイッターの基調は「ポジティブ・シンキング」である。

僕は何も持ってないし、世界を変えるお金もない。50Cent みたいにファンも多くない。そんなささやかな僕のツイッターにも、5万人のフォロワーがいる。だから僕はポジティブなこと、ハッピーなことだけをツイートして、ほんのちょっとだけ、世界を変える役目を果たそうと思う。どこかで12歳の子供が読んでくれていると思って書いていこうと思う。

気づいている人もいるかもしれないけど、僕はツイッターでは誰の悪口も言ったことがない。ツイッターは僕の聖域だ。「ジョン・ジョーンズのようになりたい」「いつもハッピーでいたい」「人に優しくしたい」「自信を持ちたい」と思っている誰かに、このツイッターを届けたい。それはベルトを取るより、うんと意義深いことだ。いや、それがベルトを取ると言うことなんだ。



(出所)Grounded Jones on brink of superstardom (Kevin Iole, Yahoo! Sports)

>これなら、チヤホヤされても、独自路線で斜め上を飛び越えてくれそうである(笑)Kamiproが顕在ならば、ジョン・ジョーンズと須藤元気のハイパーポジティブ対談を是非!でもその前に、ショーグンにやすやすと勝てるとは全然限らないと思うけど。








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