「1R10分 」の功罪論


7月2日UFC132でヴァンダレイ・シウバと戦うクリス・レーベン。ちょっと枯れてきてる?UFC132テレカンフェランスより。

試合をするのはジムに来てくれる子供たちをその気にさせるためなんだ。俺だって出来るんだから、君らも出来るだろ、ってね。身体が許す限りは戦うことを辞めないよ。これがいちばん、周りの人のやる気をかき立てるからね。

ヴァンダレイと戦えることには興奮している。ヴァンダレイは僕のヒーローなんだ。昏睡状態にされないようにがんばらないとね(笑)

こんなことは言いたくはないけど、僕がこのスポーツを始めた理由の一つがヴァンダレイの存在だった。格闘技を始めた頃は、PRIDEの海賊版のビデオで見て、ヴァンダレイのまねをしたりしていたものだよ。

ヒーローと戦えるだなんて夢見心地だ。彼を伝承したい。少しは怖いなと思うけど、それもまたいいことだよ。

実を言えば、試合は好きじゃない。練習やらその他のことは好きなんだけど、試合の日に、試合が大好きだって言う人がいたら、そいつはウソだと思うな。でも試合をすればいいこともたくさんある。まだまだタオルは投げ込まないよ。






ダナ・ホワイト、USA Today のインタビューに答えて。

UFCのことを格闘技のプロモーターだと思っている人が多いだろう。でもUFCの真の姿はメディア・カンパニーに近い。この先3、4年、みんなは驚くと思うぞ。でかいことを考えている。

(映画でも製作するのですか)映画ビジネスはクレイジーだ。まるで別世界。そこには近づきたくないな。






Stratus Media Group という会社が、元エリートXCの運営会社プロエリートの株式95%を取得した。CEOの Paul Feller 氏は、ストライクフォースなき後のMMAナンバー2の座を狙うと発言している。同社は音楽や映画、他のスポーツなどのイベント運営会社。MMA Payout によると、エリートXCの今後の展開は「ストライクフォースの動向による」ということなので、ストライクフォースがズッファに完全吸収された後、リリースされたフリー選手をかき集めようとしているのではないかと思われる。


シンガポールに新しいMMAプロモーション「One FC」が旗揚げされる。第一回大会は9月。またムエタイの本場タイでも「DARE」というプロモーションが今週末に同国最大のMMAイベントを開催予定、マカオでは来月、Legend FC が第5回大会を開催、フィリピンのURCCも11月に20回記念大会を開くのだそうだ。




若林太郎前理事の処分 (SHOOTO NEWS)
日本修斗協会人事 桜田直樹が新会長に就任 (SHOOT NEWS)

お詫びと訂正 (SHOOT NEWS)

う、ウソだろ・・・

和田京平レフェリーが全日本プロレスを離れることになった理由を告白!「出来れば全日本のリングで引退したかった」(バトルニュース)

IGFカード決定バーネット-ラシュリー(日刊スポーツ)

メージス公式サイト
K1の新スポンサー。今年6月創立の会社。




DREAMの判定基準についての議論があちこちで見られたので、自分なりの意見も考えてみた。まず恥ずかしながら白状すると、今回改めて認識したことは、DREAMの判定はポイント制ではないんだ、ということであった。

たいていのプロモーションでは「30対27」とかスコアを発表するものだから、DREAMにも実はそんなスコアはあって、そこをあえてアナウンスしないようにしているのではないか、などと回りくどく誤解していた。

ポイントをつけないと言うことは、試合を全部見終わって、判断基準を念頭に「総合的に」判断して、ジャッジが赤旗か青旗を揚げているということなのであろう。「むむ、これはきわどい試合だったな、参ったな・・・」と内心思ったとしても、あるいはその根拠を自分でも分析も言語化も出来ないとしても、えいや!とどちらかの旗を揚げざるを得ない、ということなのであろう。

個人的にはDREAMを米ユニファイドルール風に改めた方がいいとは全く思わない。ひどいジャッジがいてネットが大荒れになったり、ダナ・ホワイトがジぶち切れたりすることは、ジャッジの個人的な資質の問題であるとしても、逆にアメリカのメディアの中にこそ、ラウンドマストではなくて、PRIDE風に総合判断する方がうんとよいとする論調も根強い。アメリカのジャッジで一番フラストレーションがたまるパターンは、1Rと2Rにほとんど何も起きない展開、あえて言えば選手Aが優勢かな、くらいの様子が続いた後、3Rに選手Bが相当追いあげるというケースである。後味も顔の腫れ具合も明らかにBの勝ちなのであるが、ラウンドマストなので29-28でAの勝ちとなってしまう。「ランページ vs リョート」をはじめ、そんな試合はたくさんある。

個人的には、PRIDE時代からのノウハウの積み上げもあることだし、DREAMはDREAMのやり方で、試行錯誤しながらやっていけばいいと思う。ただ一つ、時代が変わったかなと思うのは、熱心なMMAファンの多くは、もうすっかりUFCを見慣れてしまっていて、そうではない形のものに、どうしても違和感を感じてしまうように教育されてしまった、ということはあると思う。しかしDREAMがまたTBSで放送されることがあるとしたら、一般視聴者はUFCの判定基準など知ったことではない。その辺のギャップがやっかいなことになるのか、チャンスなのかはわからないけれども、選手にとっても事情は同じなのだろうから、なんとかしなければならないこと、無視は出来ないことなのではないかと思う。個人的には、DREAMのルールやジャッジ面に、UFC的なものを、ほんの少しづつ取り込んでは、どんな影響が出うるのか、小さく実験していけば良いのになと思う。それがどの分野でも、外圧黒船を取り込むときの知恵だと思う。

ところで、ネット上では「1R10分、2R5分」というDREAMのルールに違和感を表明する向きを散見した。もともと1R10分というのは「桜庭ルール」とも言われ、グラップラーに有利になるように考案されたものだったのではないかと思う。しかしこのラウンド制は、実際にグラップラーを利するという結果に結びついているのであろうか。これまでのDREAMの試合をよたよたと集計してみた。数え違いはあると思うがご容赦いただきたい。

これまでDREAMでは、「1R10分、2R5分」制の試合が144試合行われた。そのフィニッシュ分布は次の通りである。

dream.jpg

1R後半にサブミッションで決着がついたのは11試合(全体の8%)であった。その内容は次の通りである。

D1 宮田 def ルイス・ブスカペ(7分37秒チョーク)
D2 桜庭 def ナカハラ(8分29秒フェイスロック)
D4 青木 def 永田(5分12秒フットチョーク)
D5 秋山 def 柴田(6分34秒袖車)
D6 秋山 def 外岡(6分26秒腕ひしぎ逆十字)
Dyamite!2008 シュルト def マイティ・モー(5分31秒三角締め)
D7 青木 def デビッド・ガードナー(5分58秒チョーク)
D8 アンドレ・ガウヴァオン def ジョン・アレッシオ(7分34秒腕ひしぎ逆十字)
D15 小見川 def ジョン・ヨンサム(7分31秒フロントチョーク)
D15 水野 def マヌーフ(7分38秒アームロック)
D16 ゲガール・ムサシ def 水野(6分10秒裸締め)



これが、1R10分ラウンドのおかげで生み出された一本決着である。11試合というのが多いのか少ないのかは判断が困難ではある。内容を見れば、桜庭や水野が長い1Rのおかげで 鮮やかな一本勝ちを収めたという面は確かにあっただろう。特に水野がマヌーフの暴風雨を凌ぐにはこの時間が必要だったし、あれが5分でいったん切れて仕切り直していたら、全く違った試合になった可能性はあっただろう。でも、このラウンド制にしておいて本当に良かったなあと思うのは、ほとんど水野の試合だけといって良いだろう(あとはハロージャパンくらいか)。青木や秋山はどんなラウンド制であっても結局一本勝ちすることは時間の問題であったように思うし、小見川やムサシの勝利もラウンド制は関係なさそうだ。「10分」のおかげですごい関節技がバンバン出ているとは言えないように思う。そもそも、この時間帯でKO勝ちしている選手だって同数程度いることを思えば、「10分」が特にグラップラーを利しているとは必ずしも言えないのではないかと思うし、

ここだけを見ているとそうなのだが、他方DREAMでは「5分3R」戦もこれまで41試合行われている。そのフィニッシュ分布は次の通りである。

ufc.jpg

5分3R制にすると、どういうわけか1RでのKO・TKO勝ちの比率が大きく増える。その結果として、結果的にサブミッション決着の比率が減少してしまっていることがわかる。1R目が5分である気楽さから、ストライカーが最初からフルパワーを出しやすいということがあるのかもしれない。あるいはグラップラーが関節技のセットアップを急ぐところを、返り討ちに遭ってしまっているのかもしれない。もしくは、ケージと関係があるのかもしれない(5分3R が採用されたホワイトケージ大会は、確かにやたらとサクサク進行していた印象はある)。

ともあれ、「鮮やかな関節技を見たい」という目的でラウンド制を設定するなら、これまでの傾向を踏まえれば、グラップラーを利するためと言うよりは、ストライカーを抑えるという効果を期待して、「1R10分、2R5分」制が支持されると言うことになりはしないかと思う。でもそれって結局、鮮やかなKOを減らしているわりには、鮮やかなタップアウト劇が増えているというわけでもない、という結果に終わっているだけのような気もする。このラウンド制で仕留められなかったグラップラーに対しては、判定では少し厳しめにしないと、ストライカーに気の毒だということも言えるかもしれない。





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