コールの順番は「潮崎・棚橋・諏訪魔」だったが・・・

UFC on FOX に対するボクシングメディアの反応の一例。目の付け所やロジックが興味深い。主流スポーツになっていくと、こういうことはますます指摘されるようになるのだろう。Fight Opinion

批判の対象になっているのは、Fox Sports Net の David Hill 氏の次のような発言。

ボクシングは一面的、MMAは多面的だと2001年にロレンゾから言われたが信用しなかった。ただ、私はあの番組(TUF)を見て考えを変えた。他のどんな格闘技番組よりも、頭にも腹にもひびく面白さだった。この番組を通じて選手のことを知るようになると、これまでに私が知っていたボクサーたちとMMA選手とでは、育ちが違うことが分かってきた。MMA選手は知的で,スマートで、熱心に取り組んでいる。私が育ってきたボクシングの世界とは大違いだったんだ。



批判しているのは評論家のエディ・ゴールドマン氏。

この人はボクシングよりMMAが好きである理由として、TUFが楽しい番組だからだと述べている。言いかえれば、この人は小便をばらまいたり酔っ払ったりというのが好きだと言うことだ。この人はまた、MMAの選手はボクサーとは育ちが違うと述べている。これは興味深いコメントだし、いろんな含みがある言葉だ。

そもそもこの人が知っているボクサーとは誰なんだろう。ウラジミール・クリチェコとブロック・レスナーのどちらがより知的かで意見が分かれることなどあるのだろうか。バーナード・ホプキンスとチェール・ソネンとではどちらがよりスマートだろうか。MMAの選手の方が熱心に取り組んでいるというのなら、フロイド・メイウエザーのドラッグ問題への開拓者的な取り組みはどう評価すればいいのだろう。

・・・育ちを問うのであれば、この人の発言には他にも問題はありそうだ。その問題とは、UFCとFOXの記者会見にどの選手が招かれていたか、ということに反映されている。会見には4人のUFC選手が招かれていた。ラシャド・エバンス、チャック・リデル、そして王者が二人、GSPとフランキー・エドガーだ。なぜ王者は2人しか呼ばれなかったのだろう。そして、何故この4人だったのだろう。4人のうち3人は、大卒の元レスラーである。

招かれなかった王者には誰がいるだろう。ヘビー級王者のケイン・ベラスケスは、カリフォルニアに住むメキシコ系だ。ライトヘビー級王者のジョン・ジョーンズは黒人で、招かれなかった。ミドル級王者で、ダナ・ホワイトがいつもP4Pだと称えているアンデウソン・シウバも招かれなかった。フェザー級のジョセ・アルドもいなかったし、バンタム級のドミニク・クルーズもいなかった。クルーズは大学には行けず、19歳まで母子家庭でトレイラーに暮らしていた男だ。

・・・どうやらヒル氏のお好みでは、ボクシング界にはブラックやブラウンの肌の色が多すぎると言うことのようだ。UFCのチャンピオンだって十分に多様性はあると思うのだが、スタジオに招く人選はずいぶんとシビアだ。単なる偶然の一致だと思いたい。とにかく、Fox Sports におけるMMAの位置づけはよく見えた。エリート主義的で、主に白人のためのスポーツ。黒人やラテン系を時折散りばめて、若い金持ち層で、教養がなくて、トラッシュトークが大好きな、郊外に住む男性を楽しませるためのものなのだ。実際、それが今の主流派のスポーツのお客さんだ。現状にはあっている。






All Together の中継一番乗りは、「ワールドプロレスリング」のレギュラー枠だった。入場花道すらロクに歩けていない小橋のムーンサルトには不覚にもウルッと来てしまった。武藤のムーンサルトはまだ、空中で体をひねって、横尻で安全に着地しているような印象があるが、小橋の場合はなすすべなくモロに両膝で着地しているように見える。あんなもの、単に身体をすり減らすだけの、自殺ダイブにほかならないのではないか。何もそこまでしなくても・・・

あれっ、と思ったのはメインイベントの3王者混成チームの紹介のシーンだ。リングアナは仲田龍が担当。コールの順番は、潮崎、棚橋、諏訪魔となっていた。へえ~そういう順番になるんだ!これはおもしろい!他の試合ではどうだったんだろうと一気に好奇心が膨らんだ。しかし Kamipro ツイキャスによれば、コール順やら入場順やら星取の配分やら、全体を通じて見てみれば、見事なまでに三団体平等に案配されていたのだという。なーんだ。でもまあ、そりゃそうか。それならこれ以上調べてみても仕方ない。

日テレ地上波の1時間特番では、テリー・ファンク、ハーリー・レイス、リッキー・スティームボート、マスカラス、デストロイヤーなどからの、「ニッポン、負けるな」的なショートメッセージを挟み込んでくれていたのが,日テレらしくてうれしかった。IGFが出演を許してくれたというのも、思いがけないおもてなしというか、両陣営の思わぬ交流というか。

KENSO、飯塚、矢野あたりに与えられた仕事を見ていると、こういうポジションのプロレスラーが圧倒的に不足しているんだなあと思う。ヒール転向は出世の第一歩だと思うんだけどなあ。

このあと、サムライでもG+でも、じっくりと録画中継されるようだが、当方はテレ朝チャンネル版で楽しもうと思う。ワープロで流れたPVが、なかなか良くできていたからだ。ただ、それを見たからと言って、これ以上、書きたくなるような感想が出てくるような気もしなかったりはする。




チェール・ソネンが語るMMAビジネス。発言内容がどんどんメタになってきている。間違いなく、何かのコンサルタントが出来るレベル。

UFCのユニークなところは、ファンと直接向き合っていると言うことだ。他のプロモーションはどんどん潰れていくが、この業界の人はそこが分かっていないんだ。UFCは単にファンが見たがる試合を組んでいるだけではない。本当のところこのビジネスは、ファンにエクスピリエンスを提供することなんだ。ファンと会って、触れあう。そういうビジネスなんだよ。ちょっと例を挙げてみよう。ダナ・ホワイトは,全員との握手が終わるまで、全部の写真にサインをするまで、全部のフラッシュが炊き尽くされるまで、部屋を離れないんだ。いま、ここ(ネット番組)で君と僕はしゃべっているが、結局のところ、われわれはファンに向かってしゃべっている。「やあ、興味を持ってくれてありがとう。ゆっくり見てください。何とかメッセージをお届けしますから」と言うことを知らせたいわけだ。






●9月10日ストライクフォース大会が迫っているジョシュ・バーネットが、オハイオ州アスレティック・コミッションのドラッグテストに合格し、無事に選手ライセンスを獲得したとのこと。SB Nation。やれば出来る。

●レスリング・オブザーバのサイトに、スタン・ハンセンが米国で出版した本の短い書評が掲載されていた。なかなかに面白そうだ。

・・・ハンセンのビジネスが本当に立ち上がったのは、70年代に日本に行ってからだ。私はこれまでずっと、日本で活躍したアメリカ人レスラーの生活に興味を持っていた。日本人選手とはどんな交流があるのだろう?リング外でファンはどんな風に接してくるんだろう?ガイジンが訪れることなどないような田舎町に行くのはどんな気分だろう。

ハンセンはそんな話題をちゃんと扱ってくれている。しかも彼の視点がユニークなのは、彼は猪木の新日本と馬場の全日本の両方でトップを張ったというところにある。そんな選手は他にそんなに存在しない。スタンは、この2つのグループの違いについても記しているし、80年代から90年代にかけて、日本にやってきた偉大なレスラーたちの思い出も語っている。









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