カート・アングル、ヒョードルを演じることについて

「Strikeforce: バーネット vs ハリトーノフ」大会のショウタイム視聴者数がわずか27万4千人という大惨事となった。ショータイムで放映したメジャー18大会で17番目の低視聴率。MMA Junkie は,当日の観客数も2千人程度だったのではないかと見ている。これではストライクフォースの事業継続可能性も、バーネットの動員力も、疑われても仕方ない。

他方、同じ週末に行われたベラトール49、シーズン5開幕戦は、MTVで放映され視聴者数23万5千、ベラトール史上4番目の高視聴率をゲットした。チャンネルが違うので単純比較に意味はないものの、ストライクフォースと大差ない人数がベラトールを見ていることになる。




英Fighters Only誌最新号ではニック・ディアズのインタビューが掲載されているそうだが、この記事を担当したイギリス人ジャーナリスト Gareth Davies 氏が、ディアズ取材時の経験談を語っている。

取材は何週間も前から計画されていたし、ディアズは私が訪問することは知っていた。その日私はボクシング取材で訪れていたラズベガスからサンフランシスコに飛んだ。シーザー・グレイシーのジムにディアズが姿を見せ、その場で私と話をすることにOKを出したのだが、インタビューはたった2分で切り上げられてしまったのである。試合の前におしゃべりをするのは自分の流儀ではないから、などと言うことだった。

結局、シーザー・グレイシーが命令してくれて、2時間後にディアズが時間を取ってくれた。ディアズからは言葉があふれ出てくるようだった。このスポーツの諸問題に怒りを抱いているようだった(UFCともGSPとも関係ない話題だ)。私が尋ねた質問には答えてくれなかった。話をしながら私はディアズと目線を会わせようとしたが、ディアズは一瞬こちらを見ると、すぐに目をそらしてしまう。

ニックはその間、2時間前の扱いを謝罪してくれた。あんたには悪かった、練習があったので、と言うことだった。物腰は丁寧だった。私はニックに、ファンは本当にあなたのことを楽しみにしていますと伝えようとした。

私は本心から、ニックは素晴らしい選手だし、MMAの宝だと思っている。同時に、MMAをしていることで、ニックはどうにか自分を保っているのではないかとも思う。彼には自滅の気配がある。ディアズといると、尊敬と悲しみが混ざったような、奇妙な気持ちになる。友達になりたいとすら思う。

ニックには、「メディアの扱い」というコンセプト自体が欠けている。われわれメディアの役割も全く理解していないし、おそらくはわれわれを信頼していない。メディアなどは信頼しないというのがニックの自然な性格なんだと思う。そして、人生のいろんなことを信頼していないのではないかと思う。

たった一人のジャーナリストがジムに会いに来るだけで、不安感をあからさまにしている。ニックがそんな恐怖症を抱えているのだとしたら、記者会見に出席しなければならないという戦慄はいかほどのものだろう。おそらくは、考えただけで、勘弁して欲しいと言うことになるのではないか。私はそんな印象を受けた。



> 今回UFCでペナルティを受けて注目されたニック・ディアズのメディアに対する態度は、実はかねてからずっと一貫している。これまで米ニュースをずっと眺めてきて、ニックのまともなインタビューなど読んだこともないし、ビデオインタビューの様子はまさにリアルケンドーカシンで、質問と回答はまるでかみ合っておらず、しまいには呂律が回らなくなったり、途中でどこかに行ってしまったり、どうにもならない。

自分が個人的に感じるのは、逆になぜニックは、日本のKamiproのインタビューだけにはコンスタントに応じ、さらにそればかりではなく、記事を読む限り、意味のある(いや、むしろ味わい深い)やりとりをこなしているのか、それがものすごく謎なのである。Kamiproのニックの記事を英訳して逆輸出したら、結構な驚きを持って迎えられるのではないかと思うほどだ。




MMAをテーマとした映画「Warrior」で、ヒョードルをモデルとしたロシア人ファイターKOBAを演じたカート・アングルのインタビューより

この役のキャスティング候補は、他にも50人近いファイターや俳優がいたんだよ。ただ、ルックス的にピンと来なかったり、ピンと来てもタトゥーだらけだったりで、まあ、自分がちょうど良いときに良い場所にいたと言うことかなと思ってる。僕のオーディションはほとんど最後の方だったんだけど、僕のスパーリングやらテクニック、テイクダウンの動きなんかをみて、みんなびっくりしてくれたみたいだ。そして彼らが、あなたにはKOBAという名前のロシア人ファイターを演じて欲しいんだ、感情が無い男なんだよと言ってきたので、ああ、ヒョードルねと思ったんだ。それからいくつかの質問をされた。体重を聞かれたので、230だと答えた。30パウンド減らせるかと言うから、いいよと答えた。それから、ヒョードルは青白い男だから、数ヶ月は日焼けをしないでくれと言われた。タトゥーはしていないのかと聞かれたので、ウソをついて「していない」と答えた。ヒョードルはタトゥーをしていないからね。実は背中に一つある。作品を見たら、うまく消してあったよ。

ヒョードルのテープを見て研究した。あんなに感情を表さない男を演じるのは簡単だと思うだろうが、実際には訳が分からなかった。さあ試合だ、という段になって、彼は少し笑うんだな。ヒョードルはいつもちょっと微笑んでいて、怒っているのかハッピーなのかもわからない。ヒョードルを演じようとはしたんだが、なにせ理解できないものだから、複雑な男だなと思ったよ。

まあでも、モデルはヒョードルだし、撮影は2年前だったから、当時はまだ無敗で人気も凄かったしね。だから僕は減量をして、日焼けを避けて、技術を学んだよ。プロレスラーだから、振り付けを覚えるのは他のファイターの30倍は速かった。僕は週4,5日はプロレスでロードに出ないといけなかったから、撮影時間は限られていたんだけど、振り付けをあっという間に覚えてしまうので,みな感心していたよ。

(アングルの台詞がカットされてしまったことについて)今は理解しているよ。ヒョードルはインタビューに応じないしね。でも、ロシア語を覚えさせられて、3ヶ月かけて結構勉強したんだよ。編集の段になって、おっと、ヒョードルはしゃべらないよな、カットしてしまおう、と言うことになったそうだ。正直、ちょっと悲しかったよ。





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