ジョーンズ、完勝でも期待はずれ【UFC135, DREAM17レビュー】


DREAM.17、UFC135の他に、修斗、It's Showtime、ADCC、ガチ相撲まで重なったこの連休、いかがお過ごしか(Strikeforce Challengers 、K-1にベラトールもあったですね)。僕はちょいと体調を崩しながらも、すでに見たものあり、これから見るものあり。今回は見ないものあり。

【DREAM.17】

●前半戦

計量超過しても、パンツは脱いでもカーボーイハットは脱がないという、誇り高きグレートテキサン、エイブル・カラムのアグレッシブさのおかげで、今成が格好良いところを見せることが出来たように思う。所の敗退はひたすら残念。北岡はどうしてもまずはシングルレッグからテイクダウンを取るという組み立てでないといけないのかなあ。何度やっても一度も成功しないのだから、ねえ。シケリムに出されたイエローカードは意味不明。シケリム可哀想。それでもシケリムを取ったジャッジもいたわけだが、シケリムもそこまでの攻めは見せていなかったような。

●後半戦

桜庭、宇野の敗退に時の流れを感じ、川尻、青木の勝利に才能の無駄使いを禁じ得なかった。

「才能の無駄使い」が、贅沢さに繋がればいいのだが、どうも行き詰まり感しか感じ取れないのが苦しい。せっかく川尻がフェザーに落としたなら、ライト級時代のライバルとの再戦ではなくて、もっと生粋のフェザー級選手との対戦の方がフレッシュで良かったのではと思うが、それはともかく、個人的には日本人離れしたパワーファイターというイメージを持っていた川尻のフェザー転向は、勝った姿を見た今でもピンと来なかったりする。というのも、川尻の場合には、あの身体が、対世界で意味を持っていたように思うからで、それが失われてしまった気がするのだ。青木の煽り映像は「例によって」UFCや海外を意識させる作りになっていて、「トップ10」ファイターのステイタスを賭けるといった意味づけが与えられていた。こういうものを見れば見るほど、青木もまた、UFCには行きそうで行かないんだろうなあという印象が残る。そしてファンの目には、青木が妻子を残し、寂しさをこらえて海外修行を積んでいる目的がマックロー戦だという風に見えるわけで、もはやもったいないを超えて、非合理的ですらある。

まあ、こんなことを言うと、じゃあ要するにトップ選手は海外に行かないとダメなのかという議論になってしまってよくないのかもしれない。でも海外でなくても、なにか方向性は欲しいところである。いっそのこと、DREAMは全日本四天王時代のように、団体内抗争を異常な濃度まで高めていくとかはどうだろう。あれはあれで、贅沢なものを見ていたなあと思うし。

笹原圭一DREAMイベント・プロデューサーの総括

(桜庭について)僕らから引退してくださいと言うべきなのかな? 



僕も、「桜庭はもう見たくない」とファンがはっきり言うべきなのかな、なんて気を遣ってしまった。




【UFC135】

ネイト・ディアズ def 五味

うえっ、弱わ・・・


マーク・ハント def ベン・ロスウェル

ロスウェルに引っ張られる形でたまたまメインカードに昇格してきたとしか思えないマーク・ハントが、驚きの進化を見せてくれた。倒されたらおしまいにも見えたハント、この試合でもロスウェルに倒されると、あっという間にマウントを取られてしまう。しかし今日のハントはひと味違う。倒されても立ちあがるのだ。それだけではない。自分から倒しにいって、ちゃんとグラウンド&パウンドをこなすのである。両選手ガス欠でヨレヨレながらも、ある意味壮絶なフルラウンドの消耗戦を戦いきり、ハントが星を拾って見せた。なまくらのおじさんがこれほど進化している。何だか勇気をもらえたし、心温まるような試合だった。WOWOW的には、五味の試合の直後だっただけに、ますますそう思った。ロスウェルが途中でゲロでも吐きそうで、なんだか正視に耐えないような感じもあった。


水垣偉弥 def コール・エスコベド

これまでの水垣の戦績を振り返ると、結構律儀なまでに、自分よりランキングが上っぽい選手には負け、下っぽい選手にはきっちりと勝ってきているように思う。だから連敗もしないけれど、なかなか急上昇もしてこない。エスコベドはDREAMで前田吉朗に翻弄されつつも、逆転のハイキックを口にめり込ませた男。危険な一発はあるが、水垣にしてみれば勝てるはずの相手かと思われた。

結果、それにしても水垣、強かった。格の違いを見せつけるような勝利。日本人選手が、こんな風に、UFCオクタゴンでガイジンを仕留めるシーンというのは、あまり見慣れていないので、見ていて戸惑うくらいだった。次に上位陣と当たるときいは、違う結果が出るのではないかと期待させる快勝だった。


ジョシュ・コスチェック def マット・ヒューズ

勝負論的にはぼんやりしたカードなのだが、役者がそろったという「贅沢感」は強い。良いものを見ているという実感だけで十分満足できる。


ジョン・ジョーンズ def ランページ・ジャクソン

うーん、これはジョーンズ、ちょっとがっかりのパフォーマンスだった。どこをどう切り取っても、ジョーンズが優位に進めていたのではあるが、手数が少なくて単発で、迫力に欠ける。3Rの終わりには、攻撃の少なさに場内でもブーイングが起きるほどであった。ジョーンズの表情もどこか不安げで、ランページのオーラに飲まれているようにも見えた。ショーグン戦では、次から次へと見たこともないような攻撃を連ね、もうやめてくれ、ショーグンが死んでしまう!と言うほどの強さを見せつけたジョーンズ、今回もピンチに陥ることは一度もなかったが、最終的な掛け率がマイナス600にもなったという、ファンの高いレベルの期待度にはほど遠かった。

結局やはり、弱冠24歳の初防衛戦、それだけプレッシャーが大きいと言うことなのだろうか。試合前のプロモーション活動では、さすがにランページに一日の長が見え、ジョーンズは引っ張ってもらっている感じはあった。バドワイザーのテレビCMでも、緊張して台詞がしゃべれなくなったというジョーンズ。ダナ・ホワイトはかつて、最年少王者誕生によせて、ジョーンズが天狗にならなければいいが、といった懸念を表していたが、どうもそっちではなくて、プレッシャーを真面目に受け止めて潰れそうになってしまうタイプなのかもしれない。




ストライクフォース「バーネット vs ハリトーノフ」大会のドラッグテストの結果は、全員がクリーンだったと言うことだ。まあまあ、一応、念のため。

ストライクフォース12月17日大会で「クリスチャン・サイボーグ vs HIROKO」が決定したとMMA Junkie が報じた。HIROKOはかねてから、サイボーグ戦を目標にしていたはず。もしかするとこれで最後(?)のストライクフォース大会でギリギリ夢が叶った形。ただし勝算はかなり厳しいものと想像され、大惨事にもなりかねないのが現実だろう。がんばって欲しい!


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