JMMAの問題点【ガイジン記者の観察】


UFC日米同時開催についての問題点を MMA Payout が分析している。

・ファンが5~6時間ものMMAを喜んで見るものだろうか。また、無料放送で1大会を見た後に、55ドル払ってもう1大会を見たりするだろうか。

・日本では日曜の早朝の興行となり、観客動員に悪影響を与えるだろう。UFCの日本進出が名ばかりのものであるという印象を与える。

・ラスベガス大会がPPVで、日本大会が無料放送であると言うことは、日本大会の品質が比較的劣るものになるのではないかと言う印象を与える。

・たくさんの大会を開催しないといけないと言うことから、試合数を増やさなければならないような必要性、すなわちストライクフォースのUFC併合や、フライ級の創設などが、いよいよ近づいているのではないかという印象を与える。


>以下は僕なりの根拠のない妄想分析に過ぎない。

UFCのPPVの直前導入番組といえば、現在は「UFCプレリムズ・ライブ」という前座試合中継がスパイクで放送されている。前座2試合がライブ中継されるのだが、その間スパイクの画面には、「PPV開始まであと●分」というテロップが常時流れている。PPV番宣もふんだんに流れ、ダナ・ホワイトが出演して、ジョー・ローガンとPPVの見所を解説したりしている。

どうやらこれの代わりに、海外大会のメインカードを流そうというアイデアのようである。

たしかに単なる前座試合よりも、豪華な直前導入番組になるだろう。導入番組を豪華にすると、PPV購入が実際に増えるのかどうかは、やってみないと分からないとは思うが、今年のPPV販売数はお世辞にも絶好調とは言えない実態であるため、なんらかのテコ入れが必要であるという結論になっても不思議はない。

ズッファが今後かりに、ストライクフォースのロースターを丸ごと飲み込んだり(というか、事実上飲み込んでいるわけだが)、ブラジルやフィリピンでTUFを開催したり、あるいはその他の国の市場開拓のためにたくさんの無名ローカルファイターと契約することになったりすると、ズッファの契約選手のピラミッドは、下に大きく膨らんでいくことになろう。そうすると、大会数はどんどん増えることになるだろう。大会数が増えると、トップ選手・スター選手の出場機会が、いろいろな大会に分散されるようになる。結果、一つ一つの大会は薄味になっていき、PPVの売り上げに差し障る。

それならば、大会を2カ所で同時開催して、おいしいところだけを編集して、PPVおよび導入番組に仕立てていくというのは、大会数増加とPPVテコ入れに一石二鳥の対策なのかもしれない。

ちなみにダナ・ホワイトは、今後このような同時開催は増えるが、アメリカで2大会を同時開催することはない、あくまで海外大会とのセットでやるんだと語っている。例えば今後UFCが、フィリピンや韓国で大会を行うとする。そのような大会では、一部のトップ選手がメインイベントやセミファイナルを固めるとしても、それ以外は多数のローカルファイターが参戦するとする。それでもフィリピンや韓国の市場開拓には十分効果的だ。しかし、その他の国のファンにとっては、最後2試合くらいを見れば十分ということにはなる。おいしいところだけを、北米でPPVの直前導入番組として使う、というアイデアなのかもしれない。

今回はたまたま、腐っても鯛の日本大会であること、ノーリスクの売り興行でもあると伝えられていること、このような試みの第一回目であると言うことから、ご祝儀的な好カードで、フル大会の無料放送を試行してみる、ということなのではないだろうか。

UFCでは当然に、北米のPPV顧客のことを一番に考えるから、日本でのテレビ放送が一体どうなってしまうんだということについては不安が残る。現に、例えばイギリスでは、UFCとFOXとの契約の後、イギリスESPNが、地元のスター、ダン・ハーディの試合の中継をドタキャンするという、イギリスのファンにとってはサイテーな出来事があった。ほかにも、国によっては一時的にUFC中継がストップしてしまうとか、放送チャンネルがいきなり変更になるいう事態も生じているようだ。日本でも、UFCがWOWOWを離れるようなことがあるかもしれない。その場合には、ちょうどベラトールがスパイクTVの座に滑り込むことを狙っているように、後釜にDREAMが座ってくれないものかなと思ったりもする・・・




Headkick Legend が、日本在住記者 Tony Loiseleur (TL) 氏とDaniel Herbertson (DH) 氏の意見をまとめて、「なぜJMMAは凋落しているのか」という記事をまとめている。日本在住の青い眼の記者の話だという前提で。

(1)MMAに対する理解、取り組み姿勢

(DH) 典型的な日本のMMAのトレーニングは、まず、それだけで疲れてしまいそうな「ウォームアップ」が1時間も続き、そのあと1、2のテクニックを数回練習、あとは何時間もスパーリングが続くのです」と DHは語っている。「ジムには専門コーチ(打撃コーチ、レスリングコーチなど)もいるが、新しいテクニックの取得よりもスパーリングが重視されているため、上手く活用されているとはいえません

(TL)「選手にオフレコで、次の試合のゲームプランの話を聞いてみても、「ただ一生懸命に練習して、相手に上手く反応するようにしたい」などと言うだけという場合が何度もありました。YouTubeに時間つぶし以上の意味があることが広く理解されたのは、まだほんの去年くらいではないかと思います。最近、岡見勇信にインタビューしたところ、日米の練習の違いを次のように語ってくれました」

日本では、競技間の区分けを厳密にするところがあります。MMAのトレーニングをしたいのですが、ボクシングはボクシング、レスリングはレスリング、グラップリングはグラップリングという感じです。全部が分かれていて、解け合うと言うことがありません。アメリカのMMAの先生から習うときには、MMAを学びます。競技は分割されておらず、全てが1つに解け合っていて、MMAとは何かと言うことを理解できます。

(2)東京一極集中の弊害

(TL) 日本では、最高のもの、有望なもの、商業的に成功するものは、すべて東京に蓄積するのです。日本のMMA業界も、ほぼ東京に集まっていると言って良いでしょう。しかし東京の土地代はとても高いので、隣の人とぶつかり合うことなく、のびのびと練習するスペースを確保するだけでもとても難しいのです。北米のように、巨大な倉庫スタイルの、オールインワンのトレーニングセンターがあって、そこにはケージもリングも練習器具もマットスペースもそろっていて、多数の専門の指導員がそろっているという環境は見られません。

さらに、東京の物価が世界有数の高さであることも、日本の選手が、北米のトップファイターにとっては当たり前のライフスタイルを、享受できない理由です。練習費用も、スポーツ選手にふさわしいまともな食事も、サプリメントや練習用具も、かなり高価です。ホエイ・プロテインは1パウンドで6000円から7000円もします。ローカル大会では、勝利者賞がプロテインであることも珍しくありません。

(3)文化と言語の壁

(TL) 川尻達也とはじめてじっくりインタビューしたときに、はっきりとわかったのは、彼にとってはケージもエルボーも問題にはならないのだが、アメリカで戦うということ、欧米風の格闘技文化を嫌っているということだった。すぐにブーイングするアメリカのファンの失礼さに落ち着かないようだった」

たとえば、ラバーガードが日本に入ったのは、エディ・ブラボーがさんざん売り出し、本まで書いてから数年後のことでした。日本人ファイターは、太平洋の向こう側で何が起きているかに、まるで興味を示していなかったのです。


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