UFC初地上波は微妙な出来映えに・・・

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UFC on FOXのメインイベント前に、キャンバスにしみた血液を拭き取り、スプレーをかけて消し去るUFCスタッフ。


個人的には、ダナ・ホワイトがそこまで心血注いでいるなら、そりゃあまあ、うまくいくといいね・・・と思って眺めていた UFC on FOX の「ベラスケス vs JDS」戦は、わずか64秒でJDSが事実上のワンパンKO勝利というあっけない結末に終わった。短すぎて、これといった感想を持つ暇もなかった。フィニッシュは衝撃的だったが、いい試合だったのかどうかもよくわからない。負けて悔しそうな表情のベラスケス陣営が着ていたお揃いのTシャツに、「Dethrone」(退位、冠を取られること)というブランドのロゴが大きく書かれていたのが奇妙な光景だった。


FOX中継でのブロック・レスナーの解説

ヘビー級のベルトは、一人がそんなに長く持てるものではないんだ。寿にオールには脱帽だが、それが現実だよ。一発当たれば60秒でおしまいだ。今日のケインは不安そうな顔をしていたので驚いた。しばらくは様子を見ようとしていたのかもしれない。自分は見ていて、「もっとプレッシャーをかけないと」と思っていた。自信がなかったのかもしれない。ケインはプレッシャーをかけて、距離を縮めて、自分の得意なレスリングを活用すべきだった。


Quick KO good or bad for UFC on Fox? (ESPN)

ロレンゾ・フェルティータ

試合にはっきりとした決着がつくことはいいことだ。今夜は間違いなく、はっきりと決着がついた。視聴率的には、おそらくマイナスに働くだろう。試合を見るためにチャンネルを合わせた人は、試合が終われば、チャンネルを変えてしまうことが多い。でも全体的にはうまくいったんじゃないかと思っている


Fox Sports 会長の David Hill

期待していたことは、すべて実現した。ダナに戦術的なミスがあったかもしれない。しかしスポーツとはこういうものだ。なにせこれは、ヘビー級のタイトルマッチなんだよ

私は昔、ドン・キングからボクシングの放送権を買った。3試合放送することになっていた。ところがふたを開けてみれば、3試合の試合時間の合計は47秒だった。格闘技放送はずっとやってきてる。よくわかっているつもりだよ。

もし5Rまでいっていたら、人は「試合が長すぎて退屈だった」とか言うんだよ。これは本物のリアルファイトなんだ。いまの世代にとってのボクシングなんだ。


大会後記者会見のダナ・ホワイトは不機嫌モード。

批判する訳じゃないが、自分にも意見はある。なぜケインがテイクダウンを狙わなかったのか。プレッシャーだけでもかけなかったのか。ジュニオールの射程距離にいなかったらどうだっただろう。自分はコーチでも何でもないが、そんな印象は持った。

みんな知っているように、FOXとの契約はまだ始まっていない。契約期間は1月からなんだ。今回は、UFC on FOXにようこそというお祭りなんだ。契約に基づいた試合じゃない。FOXが、まずは何かやってみないかと言うからやってるんで、もっとたくさんの試合を見せろとか、そんな苦情は聞きたくもない。

この試合に文句を言っているヤツ、アンダーカードを見れないことに文句を言っているヤツ、黙れ。そんなに試合を見たいなら。そんなにフェイスブックがいやなら、チケットを買え。

この大会は、これまでUFCを見たことがない人のためにやってるんだ。ハードコアファンに向けてやっているんじゃないんだよ。地上波なんかに出ると、舞台裏ではいろんなこともあるんだ。格闘技より大事なことがあるだろうとか行ってくるヤツらもいる。だから視聴者を啓蒙しないといけないんだよ。

ブラジルではこの試合を6000万人が見た。人口は2億人だ。クレイジーだろ。

UFC’s Fox debut neither home run nor strikeout (Dave Meltzer, Yahoo! Sports)

試合後には両選手が負傷していたことが明かされた。ドスサントスは試合の11日前にヒザ半月板を負傷、一時は歩くことすら出来なかった。ベラスケスも負傷を明かしたが、詳細は明かさず、敗因にもしなかった。


(ドスサントス)ヒザの痛みはある。だからケインのようなスタミナのある選手と、長丁場にはしたくなかった。試合前にはそのことがプレッシャーだったよ。

(ベラスケス)体調の問題じゃない。僕のミスだ。もっとプレッシャーをかけるべきだった、それがゲームプランだったんだ。トレーニングキャンプでしつこい怪我に悩まされはしたけど、最悪の状態だったというわけでもない。


ただ今回は、勝ち負けは最大の問題ではない。放送自体はどうだったのだろう。MMAは、地上波プライムタイムにふさわしい数字をとれるのだろうか。初めて見た人はどう思ったのだろうか。その人たちはまた見るだろうか。

土曜日の番組は、35分かけて盛り上げた試合が1分で終わってしまい、そのあとも1時間番組終了まで、またトークが続いた。1分間の試合は、25分の試合よりも、視聴率は低いだろう。スパイクやショータイムでのこれまでのMMA中継をみれば、おしゃべりや煽り部分の数字は、試合よりも低く出る。そして多くの場合、試合が長引けば長引くほど、視聴率も上がっていく。

そうはいっても、今回の番組の目標が、新しいファンを作ることなのであれば、ビデオでの各種紹介コーナーは欠かせないものだった。そして新しいチャンピオンは、勝ち方も、試合後のエモーションの見せ方においても、この上なく印象的な形で誕生した。

・・・セミファイナル「ベンソン・ヘンダーソン def クレイ・グイダ」は、現代の「グリフィン vs ボナー」戦になりうる名勝負だった。あのときの大会で、「グリフィン vs ボナー」が実際にはメインイベントではなかったことを覚えている人は少ないだろう。実はあの大会のメインは「ケン・シャムロック vs リッチ・フランクリン」というビッグネーム対決で、数字を取ることを期待されていたが、やはり短い試合に終わり、いまでは誰も覚えていない。もし、観客を熱狂させたセミファイナルの3R戦が放送されていたら、メインのKO劇と併せて、誰もが何かしら、楽しめる放送になったことだろう・・・

こんなに試合が短くて、おしゃべりばかりだと、どんなにプロダクションが優れていても、期待感いっぱいで見ていた視聴者にとっては、うつろな印象が残ってしまう。とはいえ、試合時間が短いからと言って、視聴者が離れていくという事実も存在しない。それどころか、KOアーティストは歴史的に、大スターになり得るものなのだ。


スポーツ編集者 Bill Simmons氏

UFCは地上波童貞をFOXに捧げたが、90秒と持たなかった・・・ま、よくあることさ!


>ジュニオールはヒザが痛い人とは思えない「歓喜のポーズ」をしていたが、あれはいいのだろうか・・・なお、アメリカのFOX中継では1試合しか放送されなかったが、海外配信分では3試合(グイダ vs ヘンダーソンと、ダマルケス・ジョンソンの試合)放送されたそうだ。


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ボクシング「パッキャオ vs マルケス」はWOWOWで観戦。パッキャオの試合はいつ見ても、「同じ時代に生まれてよかった」と感激させてくれるくらいにファンタスティックなのだが、この試合ではそこまでのパッキャオらしさが見られなかった。マルケスがとても辛抱強く、パッキャオを無力化していたんだろうと思う。試合前には、こちらの試合こそ、まさに64秒くらいで終わるのではないかと思っていたけれど、結局フルラウンド、緊張感のある膠着戦(8RのWARはすさまじかったが)が続いた。WOWOWで見ている限り、放送席の採点はかなりパッキャオ寄りに聞こえていたし、僕もそうなのかなと思って見ていたが、12R終了のゴングがなると、パッキャオがぐったりと力を落としたのに対し、マルケスが両手を突き上げてアピール、観客もマルケスに応えているように見えた絵は、とても意外で対照的だった。結果はパッキャオがマジョリティ・ディシジョンで勝利。アメリカではマルケスが星を盗まれたと怒っている人が少なからずいるようだ。


Kevin Iole記者 (Yahoo)

これだけは言える。こんなに攻撃を継続できないパッキャオを見るのはずいぶん久しぶりだ。


Dan Rafael記者(ESPN)

(判定結果を受けて)観衆はパッキャオにブーイングしてる・・・アホどもがリングサイドにものを投げている!


Lance Pugmire記者(ロスアンゼルスタイムス)

パッキャオのひどい判定勝ち・・・64秒KO劇と、判定違いと、どちらがいいだろう?


ダン・ヘンダーソン

ボクシングは汚らわしい。マルケスは完全に星を盗まれた。

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米MMAニュースサイトのMMA Junkieが、米大手日刊紙USA Today に買収された。また、MMA Fightingは SB Nation の親会社Vox Media に買収された。MMA Payoutはこれらの買収劇について、MMAメディアをどの立ち位置から見るかによって、ポジティブにもネガティブにも評価できるが、基本的にはより大手のメインストリームメディアがMMAの成長にあわせて参入してくる動きであると考えられると分析している。当ブログも、買収された2サイトを超メインの情報源としているが、幸いいずれのサイトも、当面は通常営業をしてくれると言うことだ。


【パンクラス】メインの赤井vs花レメはドロー、女子プロレスラー木村が藪下に勝利(GBR)

えっ 「○木村響子 TKO ●藪下めぐみ」?!

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