【UFC83レビュー】GSP、期待を裏切らず!

UFC83 4月19日 モントリオール ベルセンター

●ジョルジュ・サン・ピエール def マット・セラ TKO (Strikes) at 4:45, R2

この会場の盛り上がりは本当に凄い!GSPでも招待券を8枚しかもらえず、家族友人を呼びきれなかったという。マイケル・バッファーのコールで、マット・セラには気の毒なくらいにわかりやすい大ブーイング。

試合中には観客が声を揃えて歌を歌っている!何の歌か、ちょっとわからない。カナダ国歌?まるでサッカーのワールドカップを見ているような錯覚に陥る。

下馬評では柔術にまさるセラに対し、GSPはスタンド中心に勝負するのではないか、と見られていたが、実際にはGSPがテイクダウンし、レスリング流の押さえ込みでセラの下からの反撃を完封。最後は押さえ込まれたセラが仰向けになるとパウンドを、亀になるとボディへのニーを与えるという悪循環を作りだし、セラは抜け出す術を見いだせぬままTKO負け。セラがダメージで動けなくなる、というのではなく、戦術的な雪隠詰め。いやあ、新型ですよ、まったく。

試合後GSPは朝の4時までファンのサインに応じ、そのあとマクドナルドで飯を食って寝たそうです。ご苦労様なことでした。



観客数21,390人はUFC史上最大の入り。取材メディア120社、カナダ全土で千件以上のバーが映像を注文、全10試合、出場20選手のうち、カナダ人が8人という気の利いたマッチメーク。カナダ人ではGSPのほか、ジョナサン・グレ、ジェイソン・マクドナルド、ジェイソン・デイがTKO勝利。とくにマクドナルドはこの日のKnockout of the Nightボーナスを獲得。試合後会見でダナ・ホワイトは、GSPの次のコンテンダーとしてジョン・フィッチが有力と、翌日会見では階級を上げるアイデアもあると発言。アンデウソン・シウバ vs GSP?

●ジョナサン・グーレ def 弘中邦佳 TKO (Strikes) at 2:07, R1

グーレが圧力をかけ続けた1R終盤、弘中のショートフックでグーレが大きく態勢を崩す。弘中、フィニッシュを狙って攻め込むもラウンド終了。2Rは弘中がプレッシャーをかけ続けて追いかけるが、今度はグーレのパンチがヒット、ケージに後退した弘中をグーレが攻め込んで逆転TKO勝ち。まるで秋山・三崎戦のような展開の好試合。Fight of the Night賞獲得でボーナス7万5千だそうだ。

●ネイト・クォーリー def カリブ・スターンズ Unanimous Decision, R3

スターンズは後ずさりするばかりで全く攻めず、地元にもかかわらずブーイングを浴びる。追いかけ続けたクオーリーは3Rには短距離ランナーのフォームをまねるような大げさな仕草すら見せて観衆からバカ受けしている。結果は当然にユナニマス・デシジョンであったが、ジャッジの一人は30対24をつけた。無気力な試合ぶりにダナ・ホワイトは試合後、「戦うには二人が必要だが、今日の試合に出てきたのはネイト一人だった。もし自分が自分の国で戦うなら、クルクルと走り回るくらいなら、ノックアウトされる方がましだと思う」と発言。さらに翌日会見では「昨日の試合ぶりでは、UFCにはいられない。別の仕事を探せ」と、事実上解雇を宣告。

一方のカリブも、辞職は自分が先に伝えたことだと主張、自分に通知もなく解雇宣告を行ったダナ・ホワイトを非難、デフェンシブなファイトは最初のローキックで足を怪我したためで、たかだか1万ドルのファイトマネーで脳に障害を負うまで戦い尽くせと言うのかと、こちらは逆ギレ気味。他方で、スターンズのパフォーマンスは、契約内容や金額、医療保険の不備などへの抗議行動であったとの噂も流れている。ウエルター級の選手に一人、空きが出ましたよ、DREAMさん。

スターンズはTUF出身、アメリカン・トップチーム所属、UFCで8勝2敗、クリス・レーベンやジェイソン・マクドナルドにも勝っている実力派。

放送のコメンテーターはいつものジョー・ローガンはお休みで、ケニー・フロリアンが担当。家庭の事情、と説明。ローガンはわりにファン目線でいいたいことをいう人で、最近も「個人的にはクートゥア vs ヒョードルを見てみたい」などと発言。煙たがれているのでなければいいのだけれど。

(出所)
The Fight Network - ST. PIERRE REGAINS TITLE
The Fight Network - STARNES REQUESTED RELEASE
Yahoo! Sports - UFC cuts Starnes after disgraceful performance
Sherdog - St. Pierre Talks Win Over Serra
Dave Meltzer - GSP answers all the questions

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チャック・リデルの欠場が発表になったUFC85ロンドン大会ですが、リデルの代役はジェームス・アーウィンが有力だそうです。この大会はチケットの値上げにもかかわらず、既に前売りが1万枚以上販売済みで、UFCではクリス・レーベンとマイケル・ビスピン(ともにイギリス人)に急遽オファーをかけ、両者の対戦をメインカードに、当初予定11試合のところ、13試合を組もうと調整中だということです。アメリカではPPVではなくSpikeで無料放送にするといった噂もあり、これではビジネス的には大打撃ですね。

ライトヘビー級戦線は、リデルとエバンスの勝者が、7月のランページ vs グリフィンの勝者(=王者)に12月に挑戦する運びになっていたものと見られていますが、この階級には他にもヴァンダレイ、ショーグン、キース・ジャーディンら、コンテンダーが山積みで、今後の王座戦線にも混乱が生じそうです。

(出所)
MMA Payout - Liddell Out of UFC 85
MMA Weekly - JAMES IRVIN TO FACE RASHAD EVANS AT UFC 85

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Zuffa Pruning WEC (BloodyElbow)

UFCは、WECの185パウンド級と205パウンド級をUFCに吸収する意向のようです。これによりWECは、135,145、155、170パウンド級に特化することになり、両団体の差別化が明瞭になります。

UFCがWECを終わらせるのではないか、という噂を打ち消す効果を狙ってのアナウンスだと見る向きもあります。

185パウンド級の主な選手には、パウロ・フィリヨ、三浦広光らがいます。

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IFL 10-K Notes (Payout: The Business of MMA)

IFLの決算が明らかになっています。資料はこちらの米証券取引委の開示情報から。

累積赤字は3100万ドルにまで積み上がっており、会計監査人からは、資本追加がなければ、事業の継続性に疑問を持たざるを得ないという意見をつけられています。こんな意見をつけられたら、追加の資金調達など、ますます出来なくなってしまいます。かなりマズイ状態です。

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ヒラリーとオバマ、WWEリングで対決!(ベイエリア在住町山智浩アメリカ日記)
ヒラリーは全然似てないなあ。
こんなものをみて、アメリカはスケールがでかいとか思わないように。どう見てもチープな悪ふざけ。いまレッスルマニアを見てますが、感心するならこっちを見よ。本気の物作りがすごいです。値打ちあり。

チェ・ホンマンが入隊から3日で帰宅措置、再検診へ
形式上、手続きを踏みました、ということなのかもね。

●すでに詳報されている秋山成勲のDREAMトーナメント不出場記者会見の模様がストリーミング配信されています

●KamiproのPodcast、最新号ではRGがゲスト出演、
ー レーザーラモンのコンビ仲はどうなっているの
ー いま一番イヤな仕事がハッスルだというそのココロは?
ー 一番痛い技は?

などというトークを繰り広げています。
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