UFCフェザー級トーナメントで判定集計ミス【厄介なドロー決着】


「UFC on FX 2」をゴニョゴニョとネット観戦した。注目は初代フライ級王座決定トーナメントである。

カウンターファイターと紹介され続けていた漆谷選手、1Rにはベナビデスの過剰なエネルギーを柳に風とかわしていたかに見えたが、2R早々、ハイキックを試みたところ、カウンターで横っ面をぶっ飛ばされてしまった。

もうひとつのトーナメント、「デミトリアス・ジョンソン vs. イアン・マッコール」は、試合の方は熱戦だったものの(ファイト・オブ・ザ・ナイト受賞)、ジャッジペーパーの集計がむちゃくちゃで、お粗末な大混乱が生じていた。

試合の正確な結果は下記の通り、2者がドローをつける「マジョリティドロー」であった。

Sal D'Amato (ドロー)
10-9 Johnson
10-9 Johnson
10-8 McCall

Anthony Dimitriou(ドロー)
10-9 Johnson
10-10 draw
10-9 McCall

Kon Papai (ジョンソン)
10-9 Johnson
10-9 Johnson
10-9 McCall

ところが試合後のブルース・バッファーのコールは、1人目が29-28でジョンソン(間違い)、2人目が29-28でマッコール(これも間違い)、3人目が29-28でジョンソン(これは正しい)、以上により「マジョリティ・ディシジョン」でジョンソンの勝ちだとしていたが、これもおかしくて、そのスコアなら「スプリット・ディシジョン」を宣言すべきであった。

トーナメントであるため、ドローの場合にはサドンデスの延長ラウンドが行われるという特別ルールがせっかく採用されていたのだが、集計ミスに気がついたときには、延長ラウンドを行うには時すでに遅し。この試合は後日リマッチを行わざるを得なくなった。初代フライ級王者誕生は数ヶ月先延ばしとなる。

オーストラリアのコミッションはミスを認め、公式結果はドローとなっている。ダナ・ホワイトはこの不始末に激怒。マッコールとジョンソンの両者には勝利者ボーナスが支給された。ネット映像で見た印象は、3Rのマッコールの猛攻がすさまじく、どうみても場内の雰囲気はマッコールの勝利を確信していた状態だったので、ジョンソンの判定勝ちのコールには場内大ブーイング&「ブルシット」コールとなっていた。Figure 4 のPBPによると、マッコールはプレス席にペットボトルを叩きつけ、いけない言葉を口走りながら、怒りあらわにさっさと退場していったという。ちなみにUFCデビュー戦だったマッコールの動きや風貌は、ジョンソンのようなアスリートっぽさはなく、むしろ昔の流しのプロレスラー風であり、こういう人が強いというのは、どことなく心躍る風情である。

それにしても、こんな簡単な計算を間違えるなんて、まことにお粗末な話だなあと思う反面、たしかにどこか、非常にややこしいような印象もあって、実はこの記事を書くにも何度も見直して、実際に間違いを見つけて修正したりして、なんだかオドオドしてしまった。意外に大変なんだという気持ちはわかる。

メインイベントは、ずっと圧倒されていたカンプマンが意外なカムバックを果たす山あり谷ありの試合。勝ったからどうなるというわけでもない、物語性の薄い試合ではあったのだが、十分に楽しめた。

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ロードウォーリアー・アニマルのインタビューがWrestling 101というサイトにあった。抄訳。



♪♪
Q プロレスとの出会いは?

弟も自分も、正直言うとプロレスは全然見てなかった。自分はアメフトや野球、バスケで忙しかったし、弟もそんな感じだった。初めてプロレスを見たのは高校3年の頃だな。

Q どんなレスラーに影響を受けましたか?

AWAのショーで「ハルク・ホーガン vs ニック・ボックウィンクル」を見て、客がわいているのを見て、クールだなと思ったんだよ。

その後、エディ・シャーキーのバーでバウンサーをやっていたときに、シャーキーがレスリングのジムを開くと言うから、ジェシー・ベンチュラなんかと一緒に参加したんだ。

Q 最初はシングルマッチ専門だったそうですね。

ホークとはエディのキャンプで知り合ったんだが、自分はジョージア・チャンピオンシップ・レスリングからNWAに転戦していた。まだまだ勉強中で、週に9試合やっても150ドルしか稼げなかったよ。タッグを組んでいた訳じゃないが、当時はリック・ルードと一緒に過ごしていたな。

Q ロードウォーリアーズは日本でもアメリカでも、どこに行っても大成功でした。一番印象的だったことは何ですか。

ホークが死んで10年もたつが、去年も殿堂入りさせてもらったし、いまだにいい思いをさせてもらっているよ。

外国に行くと、いつもなんだか現実じゃないみたいだったよ。たとえば、イギリスに行くと、ロイヤルアルバートホールやウエンブリースタジアムで試合をする。そんな場所、歴史の教科書でしか見たことがなかったのに、そこでメインイベントに出て行くなんて、ホントにクレイジーだったよ。そんな状況に身を置くことになるとは、夢にも思っていなかった。一瞬一瞬を本当に楽しんだよ。92年のサマースラムでは、ウエンブリーの9万人の客のうち、5万人が肩パッドをつけてたよな。

Q ロードウォーリアーズのあのペイントや、トゲトゲのベストは誰が考えたのですか。

フェイスペインティングのアイデアはオレイ・アンダーソンが出した。メル・ギブソンのマッドマックスのキャラクターにあやかってる。コスチュームは自由だったんで、自分たちで考えたんだ。のちにアルティメット・ウォーリアーやスティングもペイントをしていたけど、自分たちが先駆者だよ。

Q ロードウォーリアーズの時代には、ほかにもタッグチームがたくさんありました。ファビュラス・フリーバーズ、ミッドナイト・エキスプレス、アウトサイダーズ、ハーレムヒート、スタイナーズなどです。タッグチームの現状をどう見ていますか?

正直、いまはタッグチーム部門は存在していないようなものだ。これは若いレスラーのせいじゃなくて、ビジネスが変わったと言うことなんだ。インターネットやらツイッターやらフェイスブックのおかげで、選手はいますぐできあがっていないといけなくなった。成長するための時間がないんだよ。

もし自分が、いまのWWEやTNAと関わるのであれば、是非ともタッグ部門を活性化したいね。ロードウォーリアーズは、ビジネスが落ち込んでいるときでも、タッグチームがメインをはれることを証明したからね。NWAでも、WWFでも、チケットを売りまくったぜ。

うまくやれば、タッグもメインイベントになるんだよ。2人のレスラーを放り込むだけじゃだめだ。ファンは、ロードウォーリアーズやスタイナーズのダイナミックな絆を信じるものなんだよ。

Q エリック・ビショフとビンス・マクマホンにはどんな違いがありましたか?

2人ともナルシストだし、でかいエゴの持ち主だよ。ビンスの方がストレート、ビショフには回りくどいところがあったな。まあ、時代背景も関係しているのかも知れないけどね。

ビンスが実際にリングに上がって、ストーンコールドと戦ったのにはぶっ飛んだな。身体を張ってるなと思ったし、こいつはただのボスじゃなくて、仲間だなと思ったよ。

個人的にはWCWよりWWFの方が仕事はしやすかったな。

Q 弟のジョンはいま、RAWのGMも務めるWWEの重役ですね。

ジョンがテレビで振る舞っているのを、君らはあんまり好きじゃないかも知れないが、あれはあれなりに、よかれと思ってやってるんだよ。みんなに好かれてないのも分かっているさ。テレビに出るだけじゃなくて、経営にも関わってて、100人も部下がいるんだ。自分にはとてもつとまらない仕事をよくやってると思うよ。

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UFCライト級新チャンピオン、ベンソン・ヘンダーソンが、母国韓国で熱烈歓迎されているという記事が映像付きでMMA Maniaに紹介されている。言われてみればたしかに、これは韓国人ファンにはすごくうれしいニュースだったのかもしれない。もっとも、ベンソンはWikipediaによると、韓国系アメリカ人の母親と、アフリカ系アメリカ人の父親をもつ、いわば2世のアメリカ人。日本人にとっては、ダレン・ウエノヤマやマリオ・ヤマサキのような距離感の人はどちらかというとガイジンという印象が強くなると思うので、韓国人は同郷人にひときわホットだということだろうか。

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ニューヨークポストが、レッスルマニアに合わせて4月1日から4000万世帯に向けてスタートすると告知されていたWWE専門チャンネルが、いまだにどこのケーブルテレビ局とも衛星放送局とも配信契約を済ませていないと報じている。WWEのサイトに掲載されていた、開局までのカウントダウンクロックも、今のところ撤去されているという。

200人を目標にしていた人材採用にも遅れが目立ち、とくにケーブルテレビ局役員のヘッドハントや採用はいまだにできていないという。WWEでは2011年代4四半期に860万ドルの損失を計上しているが、WWEネットワーク立ち上げ費用として400万ドルを費やしている。

WWEでは、配給契約が遅れていることは認めつつも、予定通りのスタートを目指しているとしている。

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山本KIDを特集した「バースデイ」というTBSの番組を見た。KIDはいま、一見したところ8畳くらいの1Kに1人暮らしだ。自分で買ってきたササミを自分で焼いて、ジムから持ってきた座布団に座って1人で食っていた。ジムからの給料とファイトマネー(数千ドルのはずだ)だけで暮らしているのだという。ちょっと胸騒ぎが止まらないような、ずばり言って衝撃的な侘びしさだった。よくぞこんな映像を見せてくれたと思う。

さいわいKIDのもとにはUFCから、もう1試合組むことを検討中だとの旨の連絡があったのだという。こんなもの見せられたら、応援せずにはいられない。
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