【レビュー】DREAM.2

4・29『OLYMPIA DREAM.2 ミドル級グランプリ2008 開幕戦』(さいたまスーパーアリーナ)

前回はTBSの地上波放送だけを見て、今回はPPVを見たわけですが、これはもう、まるで違うイベントに見えますね。HERO'SとPRIDEの違いがそのまんまあるわけで、これでは前回より良かったとかなんとか、そういうことは一概に言えません。個人的には、このPPV観戦に関しては、PRIDE的なものを安心して楽しめたし、試合も熱戦が多く、結果も明瞭で、なかなか結構だったのではないかなあと思いました。というか、これだけHERO'Sなメンバーなのに、PRIDE的に見えるとはなあ。イベントって何だろうとか思っちゃいますよね(ただし客入りはテレビ画面からもスカスカで、HERO'S的?)。

●青木 def JZ

第一試合とはひどい扱いだよな、メインと逆でもいいんじゃないかと思うほど。まあ、メインの重圧は余計なことだけど。それにしても両者ともすごい。結果を見ると青木が殆ど完封したようにも見えるけど、その瞬間瞬間は、JZの反撃が恐くて仕方なかったですね。1Rのおんぶからのフェースロックが解けたときには、アチャー、こりゃまずいとかね。それと、この試合ではとくに、ストップ・ドント・ムーブが気になったので別項に問題提起します。勝った青木、泣いてましたね。泣いちゃうんだろうなあ。個人的にはそこはちょっと、物足りないないなあ。凄く偏った意見だという自覚はあるけどさあ。

●金 def ミノワマン
やはり立ち技専門家のキックはひと味ちがうんだな、と。金のユナニマス・デシジョンだったけど、金がイエローをもらっていることを思えば、ちょっとミノワには厳しい判定だったような気も。カラテ対プロレスの異種格闘技戦と位置づける煽り映像でのミノワ、可愛すぎ。

ここでTBSアナウンサーに注文。さんざん猪木の名前で煽っておいたあとに、折角ミノワが黒のトランクスをはいて登場したんだから、ちゃんとそのことに触れないとダメだ。ここでのキーワードは「ストロング・スタイル」だろう。HERO'Sのデルフィンたちには関係ないのだろうが、矢野ならここぞとばかりに絶叫していたはずだ。もうひとつ、前の試合で勝利した青木が、客席の青木パパと抱擁する名場面をスルーしただろ。青木パパをちゃんと紹介せいや。わざとなのか?

●ユン def 大山
両者とも調子が良さそうで、気持ちの良い試合だったと思います。会場でどう見えるかなあ、とは思ったけど、テレビでTKの解説付きでじっくり見ていると、大山の格もあがりました。大山が美輪さんにタッチされる絵は、腐女子を萌えさせたのではないでしょうか。ユン(35)は相変わらず自信満々で、動きにもキレがあって、旬の選手だなあと思います。で、ちょっと飛ばして→

●田村 def 船木
Uを語るのに連合赤軍(とは言ってないが彷彿とさせる)を引き合いに出す煽り。ありそうでなかったところが素晴らしい。「Uが格闘技を食えるようにした」という前田の言葉は説得力ありすぎ。二人のコクのある入場シーン、そしてついにリングにそろった両者がガンを飛ばし会う。ここまでは良かった。

ストップが早いようにも思われたが、直後に流れたスロー映像では、船木の表情がすっかり抜けていたことが確認できる。

引き上げていく船木をじっと観察していたけど、どういう感情を持っているのか測りかねた。もしかしたら、もうやめよう、と考えているのかとも思えた。DREAM公式サイトより船木のコメント

──今後は?
船木 試合間隔は空けたくないですね。明日からでもトレーニングしたい気持ちです。なんだかんだで、復帰してからまだ2試合目ですから。セコンドの前田さんも「まだまだ2試合目ですよ。勝つまでやりましょう」と言われたので。ちょっと前進できたと思います。


前田というのは前田憲作のことですね。この試合で、前進できたと思う、というのはいかにもわかりにくい。困ったコメントだと思う。

●ムサシ def カーン
ややKYなアップセットでミドル級GPの目玉選手が吹き飛んでしまいましたね(笑)。ムサシが化けているのかどうかもよくわからないし、優勝戦線もすっかり混沌だ。

●桜庭 def ナカハラ
W-1のゴールドバーグのような入場演出、マスクマン三分身の術など、別におもしろくもないけど、桜庭の心づくしのサービスは受け取りました。久々の佐藤大輔との仕事が楽しかったのかな。試合展開も、山あり谷ありに編集加工してくれたようにも見える(単に苦戦したようにも見えるけど)。

桜庭はかつて、HERO'SとPRIDEの架け橋になりたいと言ってました。いまこそ、そういう役目を担って欲しいですね。

■笹原圭一イベント・プロデューサーの大会総括

青木選手に関してですが、試合に勝ったんですけど、試合中に怪我をしたようで、今、その状況を確認しています。怪我の状況が大丈夫ということなら、2回戦に出てもらう形になると思います。明日病院に行っていただいて、その状況を見てからです。

──ミドル級GPの残り1カードについては?
笹原 もう1カードは5月11日の『DREAM.3』で組んで、勝ち上がった選手を次の2回戦に出したいと思います。
──2回戦から秋山選手が出場する可能性は?
笹原 そこに出てくる可能性はないですね。
──もう1カードはまだ決まっていない?
笹原 早ければ、明後日の5月1日には発表できればなと思っています。今、最終調整中です。



*****

今回個人的に矢鱈に気になったのは「ストップ・ドント・ムーブ」についてである。基本的なことで恐縮だが、「ストップ・ドント・ムーブ」は何のためにやるのだ?ロープ際では攻防がしにくいから?場外に転落すると危ないから?

DREAMオフィシャルルールというのは検索したが見つからない(抜粋版は公式サイトにあるが、この件についての記述はない。なぜ抜粋版しか公開していないのだろう??)。

というのは、一つの流れの中で激しい攻防が交わされていて、勢いとか余韻とか、選手のアトサキ感覚が色濃くしみ出ている刹那に、この「ストップ・ドント・ムーブ」のコールが入ってくると、そのストリームのようなものがフッと断ち切られてしまうのである。いくら態勢をそのまま保存したとしても、流れが違うと、連続性が恣意的にとぎれてしまう。1万の観客がそろって息をつく。これって結構、重大なことだと思う。女性を口説いているときに、無視できない携帯電話が鳴ってしまうようなものである。電話で一仕事済ませて、さて口説き直そうと思っても、同じように並んで座っているからと言って、即座にさっきの続きとはならないだろう。その間に雰囲気は冷えるし、BGMは変わってるし、おしっこはしたくなるし、女性はフッと気が変わってしまう。

「攻防がしにくい」というのは文字通り、攻も防もお互いにしにくいのだから、放っておけばいいと思うし、ロープやコーナーポストをうまく使うのも技術のウチと言う気もする。場外転落を防ぐなら、いまの「ストップ・ドント・ムーブ」のタイミングはおおむね早すぎるように思う。もっとも、もつれて場外に落ちようかと直前に「ストップ・ドント・ムーブ」と言ってみたところでもはや遅すぎると言うことはあろう。とはいっても、際の攻防が続いているのに、なかなか「ストップ・ドント・ムーブ」にならないケースもある。リング中央に戻って、フリーズした態勢を再現するときにも、ホントにこんな態勢だったかなあと疑わしくなることが多いし、フリーズを解くタイミングも徹底している感が無く、どうも納得度が低い。JZ・青木戦のような、真剣を振り下ろすような一瞬一瞬がハイペースで続く試合では、レフリーのモタッとした采配がワル目立ちする。こっちも胸が詰まるような思いで見ているのに、非常に重大なことを軽い判断でやっているようにも見えて、邪魔なのである。

場外転落や「ストップ・ドント・ムーブ」を無くしたければ、ケージを使うしかないわけであるが、それでは他の色んな要素も変わりすぎる。パンクラスのように、態勢を解かないまま、レフリーがよっこらしょと選手の位置をちょっぴり動かす、あれくらいの介入なら必要悪の範疇でなんとか納得できるではないかと思う。そうはいってもズールーのような選手を動かすのはどうするという問題は残るけれど。

パンクラスのオフィシャルルールではこうなっている。

『ストップ・ドント・ムーブ』
次の(1)・(2)の場合で試合を一時中断し、両方の競技者を同じ体勢から試合再開させる場合。
(1) 試合中、両方の競技者がリング外へ落ちそうになった場合、またはロープやコーナーポストが試合進行の妨げになるとレフェリーが判断した場合、メインレフェリーが『ストップ・ドント・ムーブ』のコールとともに両方の競技者の体を叩き、そのままのポジションでリング内へ戻す。競技者はその際レフェリーの指示に逆らわず従わなければならない。ただし、技がかかっている場合またはかかりかけているとメインレフェリーが判断した場合、『ストップ・ドント・ムーブ』とコールせず、リング外へ落ちないようにサブレフェリーに指示する。その後、技がきまった場合は試合終了とし、技が解けた場合、『ストップ・ドント・ムーブ』とコールしリング内へ戻す。リング外へ落ちた場合、『ブレイク』とコールしスタートポジションから試合再開となる。
(2) 競技用具が試合に支障を来す状態の場合。



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