キンボ・スライスに冷たい世間の風 

Perpetuating Parable: Rewarding Kimbo and dismissing GSP (FightTicker)

キンボ・スライスが米地上波でメインイベントを飾ることについての批評。著者はDavid Mayedaという博士。ハワイ大学でアメリカン・スタディーズや比較文化論、スポーツ社会学を専攻。

・キンボ・スライスの重用には批判の声が高い。
・しかし、マーケッタビリティの有る選手をプロモーターやメディアが推すと言う現象は今に始まったことではない。
・1950年代のプロボクシングは、テレビ番組としての人気が非常に高く、やがて殆どのマッチメークは、技術や経験より、人気に基づいて行われるようになった。「誰がボクシングをコントロールしているのか?」という議論が沸き立ったという。
・有るローカルプロモーターの弁「キンボは、MMAファンで無い人が考える典型的なMMA選手のパーソナリティをもっており、そのイメージは、このスポーツをMMAを正統化しようとしているときに、もっとも見せたくないものだといえる」
・キンボ・スライスは、単なる町の喧嘩屋ではない。実はキンボは高校でフットボールのスターであり、それでもマイアミ大学にはスポーツ推薦ではなく学力で入学したというインテリジェンスも持ち主。卒業後にはマイアミのポルノ映像製作会社でボディガードをしていて、様々な犯罪にも手を染めた時期もあったが、現在では更正して立派な社会人になっている。キンボについても、このような知的な面、成長している側面は全く語られていないのが現状だ。
・アスリートとしてキンボよりうんと優秀で、かつ、財団を作って貧しい子供たちを助けるといった活動をしているGSPが、メインストリーム・メディアでカバーされるようにならないと、MMAは市民権を得られませんよ、と。

Fighting for Acceptance: Mixed Martial Artists and Violence in American SocietyFighting for Acceptance: Mixed Martial Artists and Violence in American Society
(2008/01)
David T. Mayeda、David E. Ching 他

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CBS honcho rips network's extreme fight plan (Reuters)

CBSの会長が、ビジネス・コンフェランスの席上、同局がEliteXCの試合を放送することは「おそらく失敗ということになろう。利益が出ないということではなく、地上波で血を流すような試合を放送することは、社会的に無責任なことだからだ」と発言。EliteXCの放送を決めた社長に対しても、「彼の邪魔をすることは好まないし、殆どの場合、彼は正しいことをするのだが」と批判。

また現在UFCと交渉中であると伝えられるFox Sportsの社長は、MMA放映について、「われわれはそこまでして金を儲けようとは思わんよ」と発言。

このような学者さんやビジネス界の重鎮に読ませてやりたいのが、GONKAKU最新号に載っていた金泰泳のインタビュー。ここしばらくで最高のしびれるインタビューです。アスリート?流血?そんなことがポイントなんじゃねえよ。金泰泳を止めてみろ。抜粋。

(6月にはDREAMのあとK-1ジャパンにも出たいと述べる金、一月に二つのトーナメントに出場するというそのモチベーションについて)
技術的・肉体的にはやっぱり若い子たちには負けるような気もするけど、やっぱり人間の気持ちのスケールで負けたくないし、若い子たちが出来ないような発想でやりたいなと思うんです・・・なめてんのか、と言われても、じゃあ試合で俺を止めてみろよと。

(船木、桜庭、田村などと同世代ですね、と振られて)
僕から言うたら、今から自分らの時代やんかと。はっきり言って、一番精神的にも、人間的にも、金銭的にもこれからやと思うんです。

(笹原さんも同世代だと聞いて)
もう、ぐいぐい引っ張っていってください。グイグイ引っ張って、他団体と喧嘩いっぱいしてください。僕らはそれに従うだけなんで。喧嘩せなあかん。

(秋山選手の打撃の評価が高い件について)
・・・・得意なんだったらK-1に出ろよ、と。なんで出ないのって。

だって僕、グラップリングの試合に出たいんですよ。めざせアブダビ。

なんていうのかなー、あんまりUFCが凄い凄いって言うのもイラッとしてしまうんですよね。一回行ったろか、ってなる。



Elite XC to Feature Former NFL All-Pro (Bloody Elbow )

巻き起こる批判どこ吹く風、EliteXCは5月31日CBS中継用のアンダーカードに、NFLプレイヤー、カールトン・ヘーゼルリグを登場させる見込みだそうです。現在39歳でフットボールを引退の身。地方大会でMMA経験済み。ジョニー・モートンを思い出すな。これこそ物議を醸すと思いますけどね。

思うんだけど、「市民権を得よう」みたいな発想は、日本ではもう、古いですね。良しにつけ悪しきにつけ、そういうことはどうでもいいご時世になりました。

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5・11『DREAM.3』追加対戦カード4試合を発表!
ミドル級GP1回戦残り1試合は、ミラーvs柴田に決定!!(DREAM公式)


【ウェルター級ワンマッチ】井上克也vsニック・ディアス
【ミドル級グランプリ一回戦】ジェイソン・ミラーvs柴田勝頼
【ミドル級グランプリリザーブマッチ】メルヴィン・マヌーフvsキム・デウォン
【ライト級ワンマッチ】中村大介vsチョン・ブギョンの4試合。
出場予定:山崎剛


井上は和術慧舟會RJW所属、パンクラスで活躍中。元パンクラスウエルター級王者で、ライト級転向を宣言していたところでした。中村大輔はU-File Camp所属で、4月にロシアでM-1に出場しました。山崎はGRABAKA唯一のフェザー級選手で、現在はケージフォースフェザー級トーナメントに参加している最中です。

ニック・ディアスは五味戦でも問題になったマリファナが抜けないままの状態で、EliteXCで色んな大会に何度もマッチメークされながらキャンセルになり、ようやく6月に、アスレティック・コミッションのないハワイでの試合が決まっているところでした。井上選手はライト級への転向を希望していますが、ウエルター級の試合となるようです。この試合の勝者が、マッハ桜井選手のコンテンダーとなって、初代ウエルター級王者を決めるのだそうです。

ミドル級GP追加カードに登場のジェイソン・メイヘム・ミラーは、ひょうきんキャラで有名な人だったと思います。滑らなければ人気者になるかも。一番最近の試合は、12月のHDNetFight大会でした。田村がドロップする場合のリザーブマッチを含め、なんとか形になりましたね。

GRABAKAの選手が参戦予定とは意外ですが、所やKIDの対戦相手がいないと仕方有りませんから、フェザー級の人材も蓄積していく必要があるのでしょう。ただし次回大会ではライト級で戦うそうです。

ライト級GPの動向は依然不明で、笹原氏は「青木選手はですね、いまは診断を受けている最中です。ゴールデンウィーク明けまでちょっと時間が掛かるかなと」と恐るべき発言をしています。

なーんかこう、とっかかりの無いようなカードがスルリとそろってしまった印象ですねえ。もうちょっとジタバタして欲しかったなあ。

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Barnett on His Fighters, His Future (Sherdog)

ジョシュ・バーネットのインタビュー抄訳。まず、4月25日スマックガールでハム・ソヒを倒した藤井恵について

ソヒは辻も終わらせることは出来なかったし、MIKUも2Rでやっとチョークが取れた。ところが藤井は1Rの最初のテイクダウンでアームバーを決めた。僕はいつも言っているんだが、メグミは男女問わず、はっきりと、日本人で最高の選手だ。男女問わず、世界最強かもしれない。もし同等の条件で戦えば・・・たとえばメグミが170パウンドで、GSPと戦うとしたら、僕ならメグミに賭けるね。

僕は時には女子選手を教える方が好きなくらいだ。彼女たちからはヘンなエゴを感じない。そしてよく練習をする。そうでもしないとチャンスが少ないといったことなのかもしれないけど、とにかくチャンスをものにしようとベストを尽くす。そんな気質が気に入っているんだ。おまけに、ちょっと良い匂いもするしね(笑)


Affliction参戦について

実は僕はAfflictionのTシャツのデザインに関わった二人目の総合の選手なんだ。だから、Afflictionと相性が良い選手と言えば、僕と言うことになる。(対戦相手がUFC30で敗退したペドロ・ヒーゾになるとの噂について)それも良いアイデアだ。
僕にはUFCは必要ない。物事が動き始めて、ビッグファイトが巡ってくるのは時間の問題だ。(現状に満足している?)もうちょっとスケジュールがはっきりすると有り難いけど、だんだんと成果が上がってくるのではないかな。でも僕はプロレスラーなんだ。ツアーに出て、毎晩戦う。相手なんか知らなくていい。それでいいんだと思ってるよ。


全文読むと、女子格に対するジョシュの真面目で熱い思いがとうとうと語られています。最後にちょっと気になる一言もありますが、フジメグはGSP並という評価、僕個人も頷けちゃいますよ。

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