UFC151大会中止の背景


9/22トロントでのUFC151(旧UFC152)のメインイベントに「ジョン・ジョーンズ vs ヴィトー・ベウフォート」が決定した。一時「ジョーンズ vs. マチダ」の報道も流れたが、マチダが断った

UFC151大会の中止を発表するダナ・ホワイト。

♪♪
私がUFC社長になって11年たつが、おそらく最低の瞬間を迎えた。11年で初めて、大会を中止する。土曜日のマンダレイ大会は中止だ。ダン・ヘンダーソンが内側側副靱帯を断裂した。医者にも診せたが、この試合を強行するために出来ることはなにもなかった。これまで私は、UFCはけして大会を休止しない、必ず代替カードを組むのだと自慢してきた。試合までわずか8日しかない状態で、ジョン・ジョーンズと戦ってくれる選手を探すのは難しかったが、「自分が受ける。今夜ラスベガスに飛ぶ」といってくれた男がいた。それはチェール・ソネンだ。チェールが試合を受けてくれたので、昨日の夜の段階ではその試合を行うつもりだった。UFC社内では、CMの差し替えやら、広報の準備を始めていた。この電話カンフェランスも、全然違う内容を予定していたんだ。ところが、まるで思ってもみなかったことが起きた。ジョン・ジョーンズが、「8日前の連絡では、チェール・ソネンとは戦わない」と言ってきたのだ。UFC史上、前代未聞だった。P4Pの1人と目された男、世界チャンピオンが試合を断ったのだ。この試合が中止となったので、9月22日のUFC152トロント大会で「ジョン・ジョーンズ vs. リョート・マチダ」を行う。

ジョーンズに連絡したとき、ジョーンズは「コーチとじっくり話し合いたい」といった。そして、ジョーンズのコーチであるグレッグ・ジャクソンが、こんな試合は受けるべきではないと言ったんだ。これはジョーンズの生涯最大の間違いになる。チェール・ソネンはこれからライトヘビー級に転向しようというミドル級の選手で、前回の試合以来全く練習をしていないんだ。ここではっきり言っておくが、グレッグ・ジャクソンは、このスポーツの殺し屋だ。別の惑星から来たに違いない。あんな代物は見たこともない。

(ダン・ヘンダーソンは復帰後もナンバーワン・コンテンダーといえるか)
もうわかってるだろう。ラシャドの例を見ればいい。チャンスがあるときに,そのチャンスをつかまなければ、そのあといろんなクレイジーなことが起きたりするんだ。なにも起きない場合もある。どうなるかなんてわからないよ。

(なぜ大会全体を中止にしたのか)
大会まで8日、メインイベント喪失はほんの数時間前に確定したんだ。もう時間がない。ダンヘンのケガが2週間前に発覚していたのなら、何とか出来たと思う。しかし、あと8日しかなくて、ジョーンズがあんな調子では、これはもうムリなんだ。

(大会中止の影響)
巨大だ。莫大なカネをすでにつぎ込んでいる。プレリムを放送するFXのCM枠も売れている。ニューヨークのタイムススクエアに看板も出していた。テレビ広告はきみらも見ただろう。どこまで悪影響が波及していくか、話し始めれば朝までかかる。実際、中止するのは初めてなので、どこまで影響が広がるのかわからない。

(チェール・ソネンについて)
タイトル戦線的には、チェールの挑戦は意味をなさないことは認める。本来なら、あと3勝くらいしないとジョーンズには届かない。しかしヤツらはツイッターで戦争をしていたから、ファンが見たがる試合なのではないかと思ったんだ。そして、チェールは試合を断らない男、こういうときに電話を取ってくれる男なんだよ。アホなことも言うが、必ず実行する男だ。チェールは、ジョーンズはメンタルが弱いから、まずはメンタル面でコテコテにしてやると言っていた。「今回は裏拳は出さないから覚悟しておけ。チェール・ソネンは2度は倒れないと伝えておけ」などと私に向かって言っていたよ(笑)。

(チェールはヘンダーソンの容態を知っていたのでは?)
それはありえない。私がチェールに連絡したとき、チェールは恋人のお父さんが脳卒中を起こしたと言うことで、見舞いに行っていたんだ。ジョン・ジョーンズと戦うなんてことは、頭の片隅にすらなかったはずだ。電話したときには、さすがにヤツもぶっ飛んでいたよ。

(あなたとジョン・ジョーンズとの関係は変わりますか)
大きく変わる。私もロレンゾも胸が悪い。ファイトプロモーターとして、私はこのビルの中に250人を雇っていて、みんながプロモーションのためにかけずり回っている。出場するのはジョーンズだけじゃないんだ。ジョーンズはもう、結構な金を稼ぎ、一試合くらい流してもたいしたことはないのだろうが、アンダーカードの選手たちだって、家族を食わせないといけないんだぞ。こんな自分勝手なことがあるか。ファンやスポンサー、ケーブル局、テレビ局や選手仲間でのジョーンズの評判は墜ちるだろう。

(ジョーンズはマチダ戦を受けると言ったのですか)
いや、ヤツはマチダ戦を断れないと思う。でももしジョーンズが、マチダ戦も断ると言ってよこしたなら、われわれはもう一度電話会見を設定しないといけない。そんなことでは困るんだがな。契約書は午後にも戻ってくると思っているよ。

(グレッグ・ジャクソンについて)
この男のビジネスプランには本当に首をひねる。ヤツの考えていることなんか、もはやどうでもいい。変人だよ。準備不足だからソネン戦を受けるなんて最大の間違いだと言ったんだぞ。精神科医をのぞいて、誰もグレッグ・ジャクソンの話なんか聞きに行くべきじゃないぞ。

♪♪

電話会見の音声はUFC公式サイトに。粗いトランスクリプトはMMA Maniaに。

レスリング・オブザーバ・ラジオにはチェール・ソネンが出演していた。

昨日晩飯を食っていたら、ダナから電話があって、「来週の土曜日、何してる?」とかいうんだ。「試合でもどうだ。相手はジョン・ジョーンズで」というから、「やるよ。頼むよ」と答えたんだ。ホントに自分でいいのかな、ダナはそれで納得しているのかなと思っていた。

今朝6時にまたダナから電話があって、ジョーンズが試合を断ってきたと聞いた。今回は自分は受け身の立場なので、あれこれ言うべきではないのだろうけれど、健康な王者がメインイベントを断るというのは、さすがにいささか驚いたよ。

8日前の連絡では試合が出来ないということだったらしいが、こっちだって、これからメディア対応をして、減量していたら、事実上の0日前の連絡に近い。ジョーンズにとって、オレを倒すチャンスだったんじゃないのかな。

なぜヤツが断ってきたのかは、思考回路が違いすぎるのでオレにはわからない。おそらくジョーンズはいじめっ子なんだろう。いじめっ子は対戦相手は慎重に選ぶ。オレのように、いつなんどき、誰とでも戦う男は、時には準備不足でやられることもあるが、それでも男らしくやられるほうがいい。オレはファイターなんだ。ヤツがそうじゃないというなら仕方ない。



グレッグ・ジャクソンのコメント

3日前の連絡で試合をするのは賢いことだろうかと訊ねられたので、賢いことではないと答えた(実際には8日前だが、メディア対応等のため、実質の練習時間は残り3日程度であった)。3日前に言われて、あのレベルの選手と戦うのは賢いことではない。私は何も、このスポーツを殺してやろうとか、大会を中止にさせてやろうと思ったわけではない。そういうことはよくわからないが、とにかく賢いことではないと思った。3日前に試合を決めるなんて、真剣味に欠けるように思う。



●UFC151中止発表を受けて、アンデウソン・シウバがUFC151にスクランブル発進しても良いとの連絡をしてきたという。残念ながら連絡が届いたのはUFC151中止の正式決定後だった。(MMA Fighting)

●レスリング・オブザーバ・ラジオによると、マチダが断ったあと、UFCではショーグンにオファーしたが、ショーグンもこれを断ったという。他方でジョーンズは、UFC151でのソネン戦は断るが、9月中にソネンと戦うのはかまわないとも語っていたらしい。

●「カイル・ノーク vs. チャーリー・ブレネマン」は9/22トロント大会に、「ジェイ・ヒエロン vs. ジェイク・エレンバーガー」「ダニー・カスティヨ vs. マイケル・ジョンソン」「ジェイコブ・ヴォルクマン vs. シェーン・ローラー」は10/6ミネアポリス大会にスライドされた。

スポンサーサイト

毎週更新!

Ad

Ad

MMA Update