トランスジェンダーファイターについて学ぶ


当ブログではあまり紹介出来ていないが、性転換した元男性の女子格ファイター、ファロン・フォックスが、女子格闘技戦に参加することについて、米MMA界隈では議論が百出している。

(参照)
米MMAに性転換ファイター登場■MMA Unleashed

性転換ファイターの是非に熱い議論!ファロン・フォックス問題のその後■MMA Unleashed

4月13日のカリフォルニア州アスレティック・コミッションの会合では、今後増加してくると見られているトランスジェンダーファイターについて、コミッション委嘱医のKaren Herbst氏がこのテーマの概況説明を行っているので、Fight Opinionのトランスクリプトを抄訳で紹介する。なおファロン・フォックスの次戦は5月24日、フロリダ州で行われる「CFA11」大会での、アラナ・ジョーンズとの女子戦である。

トランスジェンダーの方の体組成についての先行研究データは存在するが、性転換をした際に強さがどう変化するのかという点で収集されたデータは存在しません。そのような検査が行われたことがないのです。既存のデータを見る限り、骨の内部については、いったん成長が完了すると、その後性転換をしても変化は起きないことが明らかになっています。骨盤についても男女では違いがあり、性転換をしても変化しません。とはいえ、骨盤の重心には男女差がありませんから、骨盤の大きさが違うからといって、特段にどうということもありません。

元々男性だった人が女性になった際の体組成の変化については、欧州で先行研究が2例あります。男性として生まれ育った人と、女性として生まれ育った人との間には、体組成で統計的に有意な差があります。そして、男性から女性に転じた人と、女性から男性に転じた人の間にも、差は若干狭まるものの、依然として有意な差があります。その体組成の統計上の差が、強さという観点で問題にすべき差であるのかどうかについてはわかりません。もちろん、MMAファイターに絞った体組成データなどありません・・・

男性ファイターが女性に転じた場合、筋肉量は落ちるのかなと思います。ただ、エストロゲン療法を受けている人が、TRTも受けると、筋肉量はある程度維持されることがわかっています。エストロゲンは筋肉量の増加に寄与するようです。だからといって、女性になろうとしてエストロゲンを摂取している男性に有利に働くのかどうかはわかりません。

そもそも体組成は個人差も大きいのです。身長195センチの男性が女性になる場合と、160センチの男性が女性になる場合とで、同じように考えて良いのか。ここでもやはりデータが不足しています・・・

ここでボクシングの場合でのトランスジェンダー・ファイターに関する規則を見ておきます。さすがにチームスポーツやノンコンタクトスポーツに比べると、慎重で複雑な規則になっていますが、グラップリングもあるMMAに適切なのかどうかはわかりません。ボクシングではまず、思春期以前に男性から女性に性転換するためのホルモン治療を行った者は、女性と見なされます。思春期以前の男女の体組成の差はほとんどないということは、たびたび実証されていますので、ここは異論のないところでしょう。問題なのは、思春期以降に性転換をした人の場合です。ボクシングの場合、そのような人は、性転換手術を受けていることがライセンス支給の前提条件となります。その上で、コミッションが認定した内分泌医等によって、最低でも2年間のホルモン治療を受けることが必要です。ライセンス支給には、担当した医師による治療証明書が必要になります。なお、思春期以降に女性から男性に性転換した人の場合には、2年間のホルモン治療をしていれば、選手ライセンスが支給されることになっています・・・



*****

「UFC159: ジョーンズ vs. ソネン」PPV売上件数の予測値は55万件であった。今年のUFCのPPVでは第3位。ちなみに1位は「UFC158:GSP vs. ディアズ」の90万件で、勝負論やマッチメーク原則をゆるめた「面白カード」が好成績を収める結果となっている。

「メイウエザー vs. ゲレロ」PPVは、速報推計値で100万件を下回るものとみられており、失望感が広がっている。メイウエザーは米ショウタイムと一試合3200万ドルの契約をしたばかりだが、PPV販売数110~120万件が損益分岐点なのだそうだ(損益分岐点のレベルが高すぎる!)。メイウエザーの前回の試合(昨年5月のミゲール・コット戦)は150万件を売り上げていた。以上レスリングオブザーバ最新号より。今回のメイウエザー戦はさすがに僕も何回も寝落ちしてしまった。

*****

プロモーションの仕事をすっぽかして罰金を食らったアンデウソン・シウバのコメント。かつてニック・ディアズがすっぽかした時よりも小規模なプロモーションの日だったとのことで、ディアスのようにタイトルマッチをさせないという処分はしないとのこと。

私はUFCの仕事をすっぽかしたことはない。ロスに残らないといけないと知っていたら、ブラジルには帰らなかった。確かに、練習に集中するためにメディアとのアポを入れないようにはしている。私にとっては練習が優先事項だからだ。



*****

目つぶし攻撃祭りだったUFC159を受けて、UFCが新しいオープンフィンガーグローブの製作に着手しているとダナ・ホワイトが明らかにした。グローブがU字型になっており、手を広げることができて、しかも指が伸びない構造になっているという。(BloodyElbow)


スポンサーサイト

毎週更新!

Ad

Ad

MMA Update