ハント、壮絶に散る!【UFC160レビュー】/グリフィン引退

ジュニオール・ドスサントス def マーク・ハント(UFC160)

フィニッシュシーンはドスサントスの回し蹴りが効いたと言うよりも、まるで電源コンセントが抜けてしまったように、ハントが急にばったりと倒れて動かなくなってしまったように見えた。まさに精も根も尽き果てたようなあっぱれな負け姿だった。コンセントが抜ける直前まで、いまにも逆転の一撃が放たれるのではないかという期待感が途切れることはなかった。連勝街道まっしぐらのハントではあったが、やはり今回の対戦相手はこれまでとは格が違った。日本でのストルーブ戦のあのKOシーン、相手を金網に追い込み二階に向かって打ち上げるようなフィニッシュパンチを食らわしたときと同じ絵を、ドスサントス相手にも再現するかに見えたシーンもあったが、ドスサントスはストルーブとは違って落ち着き払ってパンチを見極め、ハントに決定打を許さず、ハントのプレッシャーからスルリと身をかわした。

ハントは負けはしたのだが、これまでドスサントスにここまで食い下がった選手はいなかったのではないか、という印象がするのもまた事実である。今回もハントはやっぱり、こちらの期待を少し上回ってくれた。ドスサントス、ベラスケスのツートップには勝てなくても、ヘビー級トップ戦線の実力を証明したように思う。


TJグラント def グレイ・メイナード(UFC160)

時間がなくてこのブログで紹介出来なかったのだが、メイナードは試合前のインタビューで、前回の試合以来、ミッドライフ・クライシスに苦しんでいたことを明らかにしている。AKAに移籍したのも、気分一新の意味合いもあったようだ。メイナードの攻撃は、メンタル面で苦しんでいた人とは思えないほど、迫力のあるものだった。しかし、エドガーとあれだけ永久電池のような攻防を繰り広げていたメイナードが、TJに一発を効かされたあとは、谷底に転落するようにあっさりとフィニッシュされてしまった。攻撃はまだまだ強くても、攻められると脆い面を露呈する・・・ただの一敗と言うより、正直いって老いを感じさせる負け方だった。だからこそ、ますます応援したくなった。まだ34歳である。

ウエルター級から転向後4連勝で、ライト級ランキング5位というTJグラント。そんなに活躍している選手だとは僕もほとんど気づいていなかったが、この勝利でしっかり存在を認識できた。キャリアを一変させるような印象的な勝利をスコアしたと思う。

なおTJグラントは「KOオブザナイト」ボーナスを受賞。ダナ・ホワイトはドスサントスに授与しようと思っていたところ、マイク・タイソンがグラントにあげなさいとアドバイスしたのだという。


UFC160ポストファイト・カンフェランスより。

●ダナ・ホワイトがフォレスト・グリフィンの引退を発表した。記者会見に登場したグリフィンは、ボスに言われたから仕方ない、ヒザの怪我もよくならないと短くスピーチ。ホワイトは、自分が生きている限り、グリフィンにはUFCで働いてもらう、肩書きなどはおって発表する、チャック・リデルよりは働いてくれると助かるのだがと笑いながら語った。

レスリングオブザーバ(Web)は、グリフィンとステファン・ボナーのUFCホール・オブ・フェイム入りが決定したと報じている。表彰式は7月5日、UFC162ラスベガス大会前日に行われる。グリフィンは生涯戦績19勝7敗、昨年7月のティト・オーティス引退戦が、結果的に自身にとっても引退戦となったことになる。

●ホワイトは、次のヘビー級タイトル戦は文句なしに「ベラスケス vs. ドスサントス」のラバーマッチになると語った。年内には実現したいとのこと。

●ホワイトは、TJグラントを次のライト級タイトル挑戦者にすると語った。ジョシュ・トムソンも候補であったが、今日のグラントの試合ぶりを見て決めたとのこと。

●ビッグフットは、試合のストップが早すぎたと語った。このような判断をするレフリーにペナルティを与える仕組みが必要だと語った。また、反則であるはずの後頭部へのパンチも数発ヒットしていたが、提訴するつもりはないと語った。

●ジュニオール・ドスサントス「ハントのパンチはケインよりはるかに強烈だったよ・・・ハントには敬服する。もちろん、それ以上に僕は自分を信じていたけれどね。」

なおマーク・ハントは試合後病院に搬送されたため、大会後記者会見には欠席していた。記者会見で並んで座っていたビッグフットとドスサントスが、乳首をつつき合うなど、ずっといちゃいちゃしていたのも気になった。

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ファロン・フォックス def アラナ・ジョーンズ(CFA11)(3R3分36秒、ノースサウスチョーク)

Cage Fighting Alliance 11大会に、賛否両論話題の性転換女子格ファイター、ファロン・フォックスが登場、新鋭アラナ・ジョーンズを珍技ノースサウスチョークwithニー・オン・ザ・スロートで下した。



試合直前の掛け率では元男性のフォックスが-2000という圧倒的な勝ち馬で、パワー差、体格差を活かして圧勝するものと見られていた。入場時や勝ち名乗り時などには大きなブーイングが起きていたという。ただし試合映像を見た限りでは、フォックスがまだMMA3戦目だという現状を露呈しただけのようにも見えた。危ないシーンもなかったものの、攻撃は単調で、スタミナ切れも目立っていた。MMAファイターとして、ラウジーやテイトに勝てる段階にあるとは思えなかった。

アラナ・ジョーンズはフォックスを挑発するかのように、エアロスミスの「Dude Looks Like A Lady」(女みたいなおっさん)の曲にのって入場したのだそうだ。

フォックスがジョーンズのノドにヒザを押しつける際に、事実上グラウンドにある相手の顔にひざ蹴りを食らわせているのではないかと見る向きもあり、一部で物議を醸している。

この試合はCFAの女子フェザー級トーナメントの準決勝として行われた。これで決勝戦は「ファロン・フォックス対アシュリー・エバンス・スミス」となり、勝者は賞金2万ドルを獲得する。情報出所 Sports Illustrated試合映像はこちら

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高橋テツヤ

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