いろいろ手を打つベラトール

UFC入りを希望していたエディ・アルバレスと、同条件契約を提示し引き留めにかかっていたベラトールが和解、アルバレスが11月2日のベラトールPPV大会に出場し、マイケル・チャンドラーのライト級タイトルに挑戦することが明らかになった。

両者は2011年11月に対戦、挑戦者のチャンドラーが当時の王者アルバレスを、ファイトオブザイヤーとも称された激闘でくだしている。その試合の映像。

Full Fight: Eddie Alvarez vs. Michael Chandler

和解に至ったとはいえ、アルバレスもビヨン・レブニーも完全に雪解けを迎えたとは言いがたい模様であり、双方とも、感情は別として、一緒にビジネスをすることにしたといった表現をしているというのがESPNの報道である。Sports Illustratedは、「悪い和解は良い訴訟よりマシだ」というビヨン・レブニーの言葉を紹介している。

Ariel Helwani記者は、どうやら「チャンドラー vs. アルバレス」2でアルバレスが負けた場合、直ちにベラトールを離脱できる、アルバレスが勝った場合には後日ラバーマッチを行うという握りになっているらしいとツイートしている

なお、このPPV大会はおそらく5試合で、タイトルマッチ(5R戦)が3試合組まれる予定。フェザー級王者パット・カランの出場も濃厚。バイアコム傘下のSpike, CMT, MTV, Comedy Centralなどの複数チャンネルで一斉にプロモーションが行われるほか、TNAプロレスのストーリーラインのなかにもプロモーションが織り込まれるとのこと。またPPVの価格は34.95ドル~44.95ドルの範囲で、地域によって変えるのだそうだ

PPVビジネスに対するスタンスについて、ビヨン・レブニーは「我々はUFCのように定期的にPPVを行い、収益の柱にするつもりはない。ビッグカードがそろえば、またやることがあるかもしれないが、あくまでもカード次第だ。本来は我々はフリーテレビの商品なんだ」と語っている


ベラトールはこのほかにもさまざまなアナウンスメントを行った。

●水曜日のプライムタイムに放送されていたベラトールのリアリティショー、Fight Master が、第8話から木曜日よる11時、TNAプロレス中継に引き続いて放送される時間枠に移行することとなった。これまでに7回放送されたFight Masterの視聴者数は次のように推移していた。

第1話 432,000
第2話 545,000
第3話 676,000
第4話 505,000
第5話 441,000
第6話 629,000
第7話 398,000

スパイクTVのプライムTVの平均視聴者数は70万~85万とされており、今回の措置は視聴率不振による降格と考えざるを得なさそうだ。

ベラトールの試合中継じたいも、シーズン8には木曜日のTNAプロレスの直後に放送され、好視聴率を記録していたが、サマーシリーズで水曜日に移行してからは視聴率ダウンに苦しんでいる。TNAの直後に放送する、ということが、視聴率アップに効果的であるようだ。

ベラトール シーズン8(2013年1月~4月)11大会平均 800,000
ベラトール 2013サマーシリーズ 
 ベラトール96 480,000
 ベラトール97 679,000

Fox Sports Net開局に伴い、今後水曜日のUFC中継が増えることから、9月にスタートするベラトールのシーズン9の放送日は金曜日に変更されることがすでに発表になっている。


● これまでベラトールでは、選手がタイトルに挑戦するためには原則として、各シーズンに開催されるトーナメントで優勝する必要があったが、結果的に防衛戦の実施回数が少ないという問題が生じていた。
このため、元々のアイデアであった8人参加のトーナメントのほかに、4人参加のみにトーナメントを開催したり、タイトルマッチの内容によってはダイレクトリマッチを可能にするなどの工夫が凝らされてきたが、どうやらそれでも不十分で、チャンピオンが遊んでしまう傾向が続いたためか、ベラトールではこのほど「A Champion Replacement Clause」なる新ルールを発表した

この新ルールは、トーナメント優勝者が負傷してしまい、挑戦者不在となったときに、それでもあえて挑戦者を決めるための方程式になっている。

ステップ1 直近のトーナメント出場選手の戦績をポイント化する。ポイントは次の通り。
・判定勝ちは1点
・3RでのKO、TKO、一本勝ちは2点
・2RでのKO、TKO、一本勝ちは3点
・1RでのKO、TKO、一本勝ちは4点

ステップ2 ポイントでトップ3の選手、およびベラトールが指名する選手1名を加えた4選手を挑戦者候補とする。

ステップ3 この4選手から、挑戦者となる選手を、次の3陣営の投票で決める。
・現王者
・トーナメント優勝者
・ベラトール経営陣およびマッチメーカー

>ずいぶん回りくどい話にも見えるが、要するにこれは、「ベラトールにはチェール・ソネンは存在し得ない(プロモーションだけではタイトル戦に出られない)」「誰がタイトルショットを得るかは、プロモーターが決めるのではなく、選手が実力で勝ち取る」という、かねてからのベラトールの方針、UFCとの違いを打ち出すための苦肉の策なのだろうと思われる。

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週末に開局する米Fox Sports 1チャンネルと、大手配信会社であるDirecTV、Time Warner Cable、Dish Networkとの配信契約が放送開始3日前になってようやく成立、土曜日のUFC中継の視聴可能世帯数が4500万から9000万に増加した。スポーツ中継の放映権料が高騰する中で、大手メディアは配信会社への卸値を値上げしないとやっていけず、その配信会社は視聴料値上げの形でコストを消費者に転嫁しにくい環境で、とはいえ主要チャンネルを提供できないと視聴者を失いかねないという構図があるらしく、UFCだけでなく、メジャースポーツ系のチャンネルではつねにこのようなギリギリの交渉になりがちであるらしい。

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Two days with Nick Diaz's WAR MMA (MMA Fighting)

絶望的に要領を得ない運営、姿を見せないニック、でも激闘にはみんな笑顔。Instapaperにずっとリンクを残したまま見れていなかった19分間のドキュメンタリー動画をようやく見てみたところ、いやいや、楽しかったです。ちなみにUFCでは今ニックに、ミドル級でのリョート戦を打診しているとか。

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猪木議員に一部で批判集中!「拉致問題が解決したら幸せになれますかね?」の真意とは(見たくない奴は見に来るな!)

平成のライトファンならともかく、一部のプロっぽい人ですら、猪木の言葉尻だけ取って勝ち誇っている人を見かけたけど、スコープが狭くて、リタラシーが低くて、本当にみっともないことだと気の毒に思うばかりですね。このブログの管理人さんは、コメント欄ふくめ、至極丁寧に説明をしていて本当に偉いなあと思います。僕にはここまで親切に教えてあげる根気は無いですねえ。


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