ピーター・アーツのハルクアップ!


先週末のUFC227だか183だかで何か恐るべき事が起きた!(The Onion)

情報筋が明らかにしたところによると、今シーズン最大級のイベント、UFC225だか134だかが先週末に行われた。

ラスベガスだかどこだかで行われた試合は、シウバなる名前の選手と、おそらくオーティスだかムタだかとかいう選手が激突、ESPNだかスパイクだかで大量に流された広告では「世紀の対決」だか「復讐戦」だかといった言葉が並び、両者が過去に何らかのことを行ったことを示唆していた。

報告によるとUFC254だか178だかなんだかは60ドルくらいのペイパービューチャンネルで放送され、何人もの男たちが友達の家に集まったという。

「UFC社長として、このような記念すべき大会が開催できたことを嬉しく思う」と語ったのは、大会後の記者会見に黒のタイトなTシャツで現れた大柄なはげ男である。「期待に応えることができたと思う」

情報筋によると、この大会はUFCナンバーシリーズの最新版で、前回はUFC184だったかFight Night 34だったか221だったか、とにかくそんな番号のことはどうでもいい。報告によるとこれが最近人気急上昇中だとか何とか言われるMMAと呼ばれるものと同じであるかどうかは定かではない。

目撃者によると、お笑い芸人のジョー・ローガンが本件に関わりを持っているとみられている。ローガンは正体不明の男の隣で毎回解説らしき事をしているからだ。

「タフな試合だった」と選手の一人は語った。この選手はレスリングのほかにテコンドーをしていたというキックボクサーだ。対戦相手へのリスペクトは常に忘れていないという。この選手は「俺になかなかチャンスを回さないヤツらに、間違っていたことを証明してやったぜ」となどと語った。

目撃談によると、男たちはある種の金網のようなアリーナで戦っており、情報筋によるとこれをオクタゴンと呼ぶらしい。選手はTシャツとジーンズ姿の男4人を従えることを許されており、金網際でどうしろこうしろとコーチをしているという。

UFC190だかなんだかの時には、選手たちは立っていたが、ほかの時には床に滑って何かをやっていたらしい。しかし後に再び立ち上がったと伝える向きもある。選手の一人は何かを上手くやったが、それでも対戦相手をサブミッションだかなんだかにとらえることはできなかった。目撃談によると、両選手ともグラップルし続け、最終的には余り動かなくなったという。

2Rがはじまるとすぐに、片方が対戦相手の胸に短距離走のように飛び込んでいった。そうやってポイントか何かをとるのだという。

「シウバは全くクレイジーな選手だよ」とあるUFCファンは語る。シウバと呼ばれるその男は、自分の足を相手の胸元に巻き付けながら、相手の腕を首の後ろでひねりあげるという、おそらくはトライアングルとかチョークバーとかカトンガとか言う技を使っていた模様だ。その奇妙な必殺技は、その男が1年間、マニラかどこかでその技の考案者から伝授されたものに違いないということであった。

目撃情報によると、試合は7分で終了した。こういう試合がどれくらい続くのが普通なのかそうでないのかは判然としない。試合を止めたのはどうやらレフリーで、選手がひどく痛めつけられたかどうかについて、なんらかの判断基準を持っている模様だ。

こういった試合はアルティメット・ファイティング・チャンピオンシップと呼ばれているが、情報筋が明かしたところでは、これには実際にある種のチャンピオンシップを伴っており、勝者にはベルトが授与されているという。敗者は額からひどく流血しながら自軍コーナーにうずくまっていたが、そういうことは特に変わったことではないという。

(訳注 出所のThe Onionはちょうど、日本の虚構新聞のような存在。もっと老舗だけど。米国のMMAのニュースの基本構造を茶化しており、番号だけを入れ替えれば、たしかにいつでも使えそうだ)

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ホイス・グレイシーが若いグレイシーたちに嘆いていることについて、へナー・グレイシーのあまりにもまっとうな返答。MMA Fighting

おもしろいことに、ホイスの言い分は正しくもあり、間違ってもいる。柔術がコンプリートなマーシャルアートだという点に関してはホイスは正しい。立ち技にも寝技にも対応している。アカデミーでは生徒たちにストリートファイトでのセルフディフェンスを教えているほどで、不完全な技術だとは思っていない。距離を詰め、相手の打撃を無力化することができるんだ。柔術さえあれば大丈夫だよ。僕だって、野獣のような男とストリートファイトをしないといけいのであれば、レスリングやストライキングは必要ない。柔術で距離を測ればKOされることはない。

でも、同じ野獣男とリング上で5分間戦い、それをマーシャルアーツをやったこともないジャッジが見ているという場合には、ガードに引き込んで20分間もディフェンスだけをやっているわけにはいかないだろう?・・・だからアグレッシブな打撃も身につけないといけない。レスリングが最も効果的な戦い方だとは思わないけど、それもやらないとジャッジにスコアを付けてもらえない。それが最近認識されている、理想的な戦い方なんだから仕方ない。そういう状況でジャッジが見ている限り、ほかのマーシャルアートも練習をしないと、ジャッジの目から見てソンをするんだよ。

ホイス、ホリオンといったオールドスクール世代は、他のマーシャルアーツに完璧に対抗することができた。だから、今の進化をみていると、時々感情的になってしまうみたいだ。僕に言わせれば、ホイスの視点は正しいし、同時に間違っている。ゲームのルールには従うしかないんだ。



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FOX BS238が放送してくれるおかげで、GLORYは第1回大会から順次、テレビ観戦している。先だって、5月の東京大会の中継を見終わった。

GLORYの全体的な印象は、とにもかくにも「まったりしている」。寝そべってみていたところ、そのまま寝落ちしたことすらあれど、思わず起き上がるといった刺激はこれまで一度もなかった。じっと見ておれば、選手のことも覚えて、因縁も理解して、だんだんと楽しめるようになるかと思って辛抱しているが、なかなか道は遠いように思える。ただ、絵面からはお金の匂いはプンプンしていて、いまはこの団体こそがキックのメジャーなのだと言うことだけは痛いほど伝わってくる。

そんななか、第8回大会となる5月の東京大会で、はじめて思わず身を乗り出してしまう試合があった。スーパーファイト、「ピーター・アーツ vs. ジャマール・ベン・サディック」戦である。アーツ42歳、ジャマール22歳。

1R立ち上がり、スピードと体格に勝るジャマールがあっという間にアーツを追い詰める。塗り壁のように迫り来るジャマールの大虐殺に、勘弁してくれとばかりに弱々しい表情で背中を向けて逃げるアーツ。時代の移り変わりを感じざるを得ない悲しいシーンだ。アーツはどうにか仕留められることだけは免れて、1Rを終える。ところが2R、早々から今度はアーツが猛烈に攻め立てる。風車の理論よろしく、まるで1Rのピンチをエネルギーに変えたかのような大噴火。喧嘩屋丸出しの鬼神の表情でジャマールを追い詰め、なんとそのまま3回倒して仕留めてしまうのだ。カムバックしての大逆転勝利である。

仏頂面か、もしくは妙にスポーツマンライクなほかのGloryファイターに比べ、アーツの表情はまことに豊かで、ことに1Rと2Rの落差もあって、とにかく説得力が半端ない。この試合を見て思い出したのは、いつぞやのレッスルマニアで行われた「ハルク・ホーガン vs. ザ・ロック」だ。試合前半、若いロックに攻め立てられるホーガン、トレードマークのバンダナも吹き飛ばされ、はげ頭丸出しで実に弱々しい。ところがハルクアップをきっかけに、急に強くなり、得意技のオンパレードでロックにフォール勝ち。何度も見たことのある、ごく単純な展開ながら、ベテランにしか出せない哀愁のある試合運びで観客を熱狂させていたものだ。今回のアーツはそれとまったく同じであった。

42歳アーツがいまだにベストファイトをやっているというのがGLORYにとって良いことなのかどうかはわからない。こういうのを見ると、やはり往年のK1はおもしろかったと言うことなのかなあと思う。僕が古いファンだから、紀香ちゃんばりにアーツに肩入れしているだけだと思う人もいるかもしれないが、別に僕はとくにアーツのファンでもないので、今回ばかりは老人特有のかたくなな思い込みでもないと思う。是非はともあれ、どうみても、この試合だけ、異質な空間であったことは確かだ。未見の方には、各自調査で一見をお薦めする。いやはや、すごいです。

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ロクサン・モダフェリの自伝が出版されるらしい。すごいな。ニーズあるのかな?


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