ありがとうマークハント!

マーク・ハント draw アントニオ・シウバ

子どもみたいな言い方をさせてもらえれば、「ハント、ありがとう!」という試合だった。もちろんビッグフットも頑張った。

そもそもオーストラリアで戦うハントをはじめて見たわけだが、ニュージーランド人のスーパーサモアンがオーストラリアでどれくらいの人気なのだろうと思っていたら、なんのことはない、スーパースターであった。ブルース・バッファーのコールを受け、カクテル光線のなかで大歓声を浴びているハントを見ただけで、なんだか胸が熱くなる思いだ。やはりただの呑気なおじさんではない。リング上のハントは格好いい。

1,2Rはイヤに冷静なビッグフットの「ハントがこうくればああいくよ」的な戦術に、ハントも手が出ない。たまに飛び出すビッグフットの16文キックが恐ろしい。2Rにはビッグフットのローキック連打に顔をしかめて大きくバランスを乱すハント。うーむ、足がいつまで持つだろうか。

それなのに3R、おもむろにハントのストレートがビッグフットのアゴ端をとらえると、ビッグフットが大木が倒れるように、真後ろに音を立ててダウン!K-1時代の癖が未だに抜けないのか、倒れたビッグフットをしばし悠然と眺めるハント、思い出したように追撃。柔術黒帯のビッグフットの倒れ方が余りにきれいで、引き込むためのワナなのではないかとハラハラ。

4Rはビッグフットがパウンドでハントを大虐殺。何故か大ブーイングを食らうレフリー氏(オーストラリア版島田裕二。こういう人がいるというのは、オーストラリアのファンのありかたも、なかなかにマニアックだということか)もよく辛抱して最後までやらせた!

そして5R、殴られすぎと流血とガス欠でヨレヨレの両者が、それでも最後まで意地っ張りに殴り合い続ける。みているこちらももはや寝転んではいられない。居住まいを正してハントを応援だ。実際に見ているこっちまでもが走りに行きたくなったのは、三崎・秋山戦以来のことだ。ハントが三沢のようにエルボーを連発、ビッグフットはもはや立ったままで眠っているのか!

結果は非常に珍しいマジョリティドロー。もっとも、もはや勝ち負けが無粋なほどの激闘だったので、この結果にはなんだかほっとする。神様が降りてきたかのような、まれに見る正しいジャッジだ。5Rをハントの10-8と付けたジャッジがふたりもいたようだ。

試合後インタビューではハントの息子登場!「パパはどうだった?」と聞かれてもあくまでクールに「僕は何もしゃべらないよ」と全くセールをしないところも親譲り!

息子さんとゆっくりクリスマス休暇をすごし、フライドチキンでもなんでも、たっぷり楽しんで欲しい。マーク・ハント39歳、K−1でいきなり優勝して、なんでこいつだけは打たれても倒れないんだと思わされて以来、こんなに長い間、ずっと堪能させてもらえるとは想像もつかなかった。超人だ。

@danawhite
ハントとシウバにファイトオブザナイト、両者に勝利ボーナス。ついでに両者にプライベート・アイランドでも買ってやらんとな。こんなヘビー級戦見たことないわ!



@danawhite
これまでの人生で、ドロー決着がこんなに嬉しかったことはないわ!ドローで良かった。この試合の勝者は、われわれファンだ!



@dc_mma (ダニエル・コーミエ)
シウバとハント、君たち最高。ホントに最高。俺、なんだかずっと笑ってるんだよ。君たちにハッピーにしてもらったからだよ!



・水垣選手、素晴らしい勝利だった。特に前半は、水垣のたくみなボクシングの前に、ナム・ファンはタコ踊りのような体勢で逃げ惑うばかりだった。しかし後半、さすがにファンも盛り返したので、判定を聞くまでは心配も残ったが、なんのことはない、判定でも圧勝であった。これでランキングはさらに上昇することになり、ついに王道を歩み始めた!

・メインカードの第一試合に登場したジュリー・ケッジー、大会後に現役引退を表明したそうだ。まるで高田のように蹴りまくるジナ・カラーノの蹴りを全部受けて、真っ赤な顔で踏ん張っていたのが女越中ともいわれるケッジー。あの試合がジナのブレイクのきっかけとなった。後にケッジーはミーシャ・テイトとも、根性あふれる熱戦をやってのけている。いずれも星は落としたが、まさに米女子格の陰の立て役者である。

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WSOFの米地上波NBCで放送される。WSOFのバイスプレシデント、Abdel-Azizが明かしたもので、2014年に2回の地上波放送を行う予定で、第1回目は8月の予定だという。WSOFでは2014年に8〜10大会の開催を計画しており、地上波放送の2大会以外の大会は従来通りNBC Sports Networkで放映される。NBC地上波にとって初のMMA中継となる。


These Are the 30 People Under 30 Changing the World (TIME magazine)
「世界を変えているアンダー30世代30傑」にロンダ・ラウジーがランクイン。


Despite split with Golden Boy, HBO still dominates cable ratings in big boxing year (Yahoo Sports)
記事下部に、2013年米国ケーブルテレビで放送されたプロボクシング試合の視聴者数トップ25リスト。主な試合をチェックしたい人向けの好資料。


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[格闘技][UFC][CS]「怪獣大戦争」では収まらず「地球最大の決戦」になっちゃいました…ビッグフットvsスーパーサモアン(シウバvsハント)

twitterでひととおり感想は語ってるんで、補足を入れた再録を中心に。 おれは事前記事で『さあハントvsシウバ「UFC怪獣大戦争」!』( http://d.hatena.ne.jp/gryphon/20131207/p1 )と書いたが甘かったな。「UFC地球最大の決戦」か「UFC怪獣総進撃」とキャッチコピーを打

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