WEC復活祭!【UFC on FOX9感想】


チーム・アルファメール祭りとも、マンチキンどもの祭典(by マイケル・ビスピン)とも言われるUFC on FOX 9大会をWOWOWで観戦した。会場は寝台列車会館(Sleep Train Arena)という不思議な名前を持っているが、Wikiで確認したところ、元の名前はArco Arenaであった。なんだ、Arco Arenaといえば、WECの本拠地、フェイバーのホームグラウンドではないか。Ariel Halewaniの受け売りだが、テレビの解説も期せずして元WEC王者のチェール・ソネンとブライアン・スタン。これであとはマットが青色であれば、WECが復活したと言われても信じてしまうような大会であった。ちなみにSleep Trainというのは、カリフォルニア州で展開しているベッド用品店チェーンの名称なのだそうだ。

突き倒してぶっとばして一本勝ちみたいなユライア・フェイバーは、ケンカが強いという感じでかっこいいんだけれど、やはり、事前情報の先入観でマクドナルドのセックスレスキャラが立ちすぎて、そっち方面も満ち足りている人の精力をまざまざと見せつけられたようにしかみえなかったりはした。

そしてメインイベント、つい先週、いくら殴り合っても倒れないヘビー級戦を見たあとの、フライ級での強烈なワンパンKO。MMAにもほんと、いろいろあるものだ。空気的・設定的にはベナビデスに風が吹いているかにも見えたが、マイティマウスの牙城は高かった。

「甦ったWEC」ついでに、1月4日シンガポール大会のリングアナウンサーは、ブルース・バッファーではなくて、ジョー・マルティネスになるそうだ。UFCといえばバッファーでしょ、と言う面もあるにはあるけど、僕はマルティネスのコールは割に好きで(なんか、見ているこっちの集中力がいつもより高まる気がするのだ)、もっと起用されればいいのにと思っているので、これはこれで楽しみだ。

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UFC on FOX 9大会前の恒例の「Fight Club Q&A」(ファンクラブ会員が選手に質問できる会合)にジョシュ・トムソンが登場、キッズファンたちをステージに上げてステアダウンをサービスしていた。写真が超かわいかったので転載。他にも笑っちゃう子がいたり、お互いに引かないのでリード・ハリス(元WEC社長)が慌てて割って入ったりと(笑)、細かい芸が見られる。リンク先動画では44分20秒くらいから。

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土曜日の夜にGAORAでKRUSH後楽園ホール大会が生放送されていた。まだ最初の数試合をちらっと見ただけなんだけど、「GAORAで生中継」「解説に関根勤さん」「ラウンドインターバルにはちょこちょことスポンサーのCM」。これだけのことで、KRUSHって、すごーーーくちゃんとした団体なのだなと感服してしまった。なにせこんな中継番組、久しぶりに見たように思ったのだ。生中継独特の、照明を落とした会場の幕間(試合間)のザワザワ感が心躍る。

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バーナード・ホプキンス def カロ・ムラート(12Rユナニマスディシジョン)
(IBF世界ライトヘビー級タイトルマッチ 10月26日)

僕はボクシングについてはライトファンで、日本の地上波で放送するような日本人チャンピオンの試合か、WOWOWで日曜朝にラスベガスからのPPVを放送するような試合しかチェックしておらず、それ以外の動向についてはおよそ疎いのだけれども、たまたま最近別件の調べ物をしていて、バーナード・ホプキンスが今年3月に、48歳にして史上最高齢のチャンピオンになったことを知った。この試合はそのホプキンスの最初の防衛戦である。「WOWOWエキサイティングマッチ」番組枠で紹介されていたので、試しに観戦してみた。

高齢ボクサーというと僕などは、ジョージ・フォアマンを思い出す。引退後牧師に転身し、そのあと現役に復帰、45歳にして世界王者に返り咲いた人だった。大きな身体で、まるで塗り壁が迫ってくるように、相手をひたすらに袋小路に追い込む戦法に不気味な戦慄を覚えたものだ。

ホプキンスの姿形や動きはしかし、フォアマンのそれとはずいぶん違うものだった。フットワークこそ少なめに見えるが、上半身をスウェイして相手のパンチをかわす姿はとてもスマートで柔らかく、反射神経も若々しい。身体もスリムで、肌の色つやも良いので、あえて年齢を告げられなければ、まさか48歳とは見えないはずだ。外見面はアンチエイジング系といえようか。フォアマンどころか、メイウエザーに似ていると言っても過言ではないほどだ。

しかし試合ぶりの方はさすがに老獪だ。何にもしないラウンドがあると思えば、すごい猛攻をするラウンドもあって、これって省エネファイトなんだろうかなと思った。もしかするとグレートムタのように、ほとんど動いていないのに早く見えるような感じなのかもしれない。顔芸も多彩で、ワン・ツー・べー(舌を出す)という面白コンビネーションを駆使したり、多少打ち込まれたかにみえてもニヤリと笑ってみせる。挙げ句の果てには試合の最中に、ホプキンスは急に対戦相手のムラートにプイと背中を向けて、ムラートのコーナーのところにスタスタと歩いて行き、敵陣セコンド勢と口げんかを始めたからたまらない。ムラートはここぞとばかりに攻め入ったが、ホプキンスはそのパンチをかわしながら、それでもまだ口げんかしているのである。

省エネなのか、元気なのか、疲れているのか。はたまた、舐めているのか、計算尽くなのか、精一杯なのか。何せ48歳のジジイである。意図がさっぱりわからないのはきわめて厄介だ。ちょっとアンデウソン・シウバにも似た雰囲気もある。ただ結果的に、12ラウンドにわたって、感心しながら退屈せず楽しめたことは確かだったし、試合後に傷ひとつなくガス欠した様子も見られないホプキンスに対し、30歳の挑戦者は憔悴しきった姿なのであった。


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