マーク・ハントがこれまでの現役生活で最も誇りに思っている瞬間

2on4という、おそらくはニュージーランドのスポーツニュースサイトに、マーク・ハントのロングインタビューがあった。3部作の超巨編で、生涯ほぼ全体を振り返っているが、印象に残った部分だけごく一部を勝手抄訳してみる。

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(21歳の時、ニュージーランドのサウスオークランドからオーストラリアに移住)
どうにか新しい人生を探そうとしていたんだが、どうしてもケンカ三昧の日々に戻ってしまう。家賃未払いで、1年もしないうちにアパートから放り出されてしまった。公衆電話ボックスのなかで、わずかの小銭とスーツケースを抱えて僕は途方に暮れた。そしてもうちょっとで、通り向かいのインド食品店を襲撃するところだった。僕は神様に祈った。どうか助けて下さい。こんなことはしたくないんです。食品店に向かって歩いていたとき、一人の男に呼び止められた。キミ、カネをつくるまで、私の家に住みなさい。

(2001年K-1ワールドグランプリ、初登場初優勝)
考えてみて欲しい。2回も牢屋にぶち込まれたサウスオークランドのガキが、8万人の前で世界タイトルをもらえるんだ。有頂天だったよ。あれは自分の格闘技人生の頂点の1つだったな。ただ悲しいことに、夢を成し遂げてしまった瞬間、K-1への興味はすっかり無くなってしまったんだ。

(MMAデビュー戦はPRIDE GP 2004での吉田秀彦戦)
(記者の質問に答えて、グラップリングの練習を8時間やってきたと語ったところ)記者会見場は大爆笑だった。「おいおい、すごく充実した8時間だったんだぞ」と思っていたよ。
自分のグラウンドはひどいものだった。(K-1とは)全然違う競技だったし、他人にあんな風に蹂躙されたのは初めてで、まるでサメの水槽に放り込まれた小魚になった気分だった。思っていたのとは全然違っていた。立ちたいと思っても立たせてくれない。俺はこいつに仕留められるんだ!と思ったよ。

(PRIDEを買収したUFCから、カネなら払う、UFCには来なくていいと言われたとき)
俺様を欲しくない会社ってあるのかよ!と思っていた。世界最高のファイター、マーク・ハントをいらないなんてことがあるのか!そこで、長い話を煎じ詰めれば、契約通りに試合を組んでもらって、初戦に負けたわけだ。

(UFC初戦でショーン・マコークルに負けて)
誰からも必要とされない。おまえは大して強くないといわれる。そして実際に負ける。自分が何の価値もない人間になったような気分だった。そう思うと、自分の中の怒りに火が付いた。昔の自分が戻ってきたんだ。

自分にはもう行き場所がなかった。負け犬のようにコーナーに追い詰められた。ここからはサバイバルのために戦うしかない。そんなことは自分には慣れていることだった。前にもやったことがある。そろそろ勝たないとな。

(ジュニオール・ドスサントス戦敗戦後)
確かに負けたんだが、気分は悪くなかった。試合が終わっても、ヤツより自分の方が強いぞと感じていたんだ。もっとも、そんな風に感じなくなったときには、現役を退くべきだと思うけどな。ジュニオールには脱帽だ。あの日、ヤツはよくやった。でもどこかで、実は自分の方が強いという気持ちを持っているんだ。

(現役生活でもっとも誇りに思っている瞬間はいつだったか)
いまだよ。この年でまだこんなことをやってる。そのことを誇りに思っているんだよ。

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マニー・パッキャオの次戦が、4月12日、MGMアリーナでのティモシー・ブラッドリー戦に決定した。両者は2012年6月に対戦し、ブラッドリーが疑惑の判定勝ちをおさめている。(Yahoo! Sports

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米NBC Sports Network(旧Versus)が、ベラトールのプレリムファイトの中継を申し入れていたことが明らかになった。交渉はまとまらなかった模様。ベラトールは現在、メインカードはSpike TVで、プレリムはSpike.comで中継されている。

NBC Sports Networkは現在、WSOFのメインカードの中継を行っており、WSOFのプレリムカードはサイトでストリーミング中継している。WSOFにとってはNBCの不倫現場を見せつけられたような気分だろうが、WSOFの視聴率はふるっておらず、存続を脅かされるような話ではある。岡見さんの本拠地だけに、しっかりしてほしいところだが・・・

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旧聞だが、個人的には今日になって知ってわりに驚いたのだけれども、J-SPORTSが、WWEのRawとSmackdownを英語版のまま生中継するという試みを今月から始めている。生放送の9日後には字幕版も放送するという。うわーこれいいな。UFCもこんな風がいいんですけど!

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格闘技徒然草氏のエントリなどをきっかけに、2月のサムライ番組表をチェックし、プロレスの方でも食指がうごく番組が見当たらないことを確認して、12月に続き2月もサムライを解約することにした。

先日レスリングオブザーバのラジオを聞いていたら、アメリカで販売されるサムソン製のスマートテレビには、今後WWE NetworkやUFC Fight Passのアプリがインストールされた状態で出荷されるのだそうだ。そうなると、リモコン操作1つで、地上波放送とUFC Fight Passが切り替わるということになる。J-MMA各団体も、スマートTVでの配信を検討してみてはどうだろう。衛星放送チャンネルでは需要が小さすぎてもはやビジネスにならない、しかしPC中継だけではどうも物足りない、その点スマートTVなら、見る側もPCにかじりついていなくていいし、オンデマンドでいつでも視聴できるのなら、手元でせっせと録画しておく必要もなくなって都合がいい。売る側も、最初から世界を相手にすれば良い。別の書き仕事のために調べたことがあるんだけど、中国ではスマートTVが大爆発の勢いで成長中で、コンテンツ市場も一気に競争が激化しているらしい。WWEなどは今般、ドル箱PPVまでネット配信してしまうようになり、会社の屋台骨が揺らぐほどの大転換を果たしている(失敗したらどうするのだろう?)。それでもメリットがあるのは、PPV会社と売上を折半する必要がなくなるから、そして海賊版流通のインセンティブを下げると考えられているからなのだそうだ

この辺の事情についてFigure Four Weeklyが次のように報じている。

今回WWEがPPVをインターネットで流すことに決めたことをうけて、米DirecTVが、今後WWEのPPVを放送しないことにしたいとコメントしている。米ComcastもWWE Networkには非常に立腹しているとされる。

DirecTVにとって、PPV放送を行うための追加コストはとても少なく、かつ売上は50:50で折半できるというおいしい仕組みになっている。それなのになぜ、WWEのPPVの放送をしないと脅しているのだろうか。それは、DirecTVとWWEとの契約で、低価格でのインターネット・ストリーミング放送の実施が禁じられているからである。もしこんなことが容認されれば、衛星放送会社にとっては悪しき前例となってしまうのだ。もっとも、衛星放送にとってもWWEのPPVは貴重な売上源になっており、DirecTvやComcastにとっても難しい判断が求められている・・・



そんなこんなで視聴者もグローバル対応が求められるようになってくるとなると、われわれのテレビ選びもそろそろ本気で、サムソン製とかLG製にしておいた方が無難なのかもしれないという気がしてくる。別に回し者でも何でも無いが、どう考えても、世界で一番普及しているのはこれらのメーカーだと思うから、そりゃWWEだってサムソン対応を一番に考えるだろうと思う。それに、日本のテレビメーカーって、いかにもこういうことへの対応が遅そうな気がしてならない。スマートテレビ機能が付いていたとしても、国内コンテンツしか見えないような代物ではこちらも困るわけだ。もっとも、なにもテレビ本体が対応しなくても、セットトップボックスやらAppleTVなどを追加すればすむことなのかもしれないとか、日本国内で売られているLGのテレビはやっぱり国内コンテンツしか見えない設定になっていますよとか、そんな事情はいろいろあるのかもしれないが、その辺は僕の知識もまだまだおぼつかない。消費者としては視聴環境の勉強も必要だとおもっているところだ。

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UFC on FOX 10大会プレリムに登場し、ファイトオブザナイトを獲得したアレックス「ブルース・リロイ」カセレスの入場曲は、Paul Simonの「One Trick Pony」だった。おもしろいチョイスをするものだなあと思う。こんなメタ視点の淡々とした音楽で試合前の気合いが入るものかなとは思うが、その芸人魂は嬉しい限りだ。

One-Trick Pony
1つしか取り柄がない人

He’s a one-trick pony
One trick is all that horse can do
He does one trick only
It’s the principle source of his revenue
And when he steps into the spotlight
You can feel the heat of his heart
Come rising through

あいつには取り柄が1つしかない
どんな馬にもできる芸当さ
やつの取り柄はたったひとつ
それで食い扶持を稼いでる
でもスポットライトに足を踏み入れれば
やつのハートの熱さが
きみの体中を駆け巡る

See how he dances
See how he loops from side to side
See how he prances
The way his hooves just seem to glide
He’s just a one-trick pony, that’s all he is
But he turns that trick with pride

あいつのダンスを見てみなよ
あいつがあちらこちらに宙返りしたり
跳び跳ねている様子を見てみなよ
滑らかに床を這うその姿
あいつの取り柄はひとつだけ
でもあいつは誇りを持ってその芸当をひねり出す





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