UFCアブダビ大会レビュー

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クレイ・グイダ def 川尻達也

「ファンキーチキン」といわれる小刻みな身体の動きで数多の日本人選手を戸惑わせてきたクレイ・グイダ。戦前予想には、あのフットワークも、振り乱す髪も、すべては「ジャッジに攻めている印象を与えるためだけ」「実際にはさしたる殺傷能力なし」などといった分析が多々見られていた。だから川尻が密着戦に持ち込んだときには、うむ、あのグイダがまったく髪を振り乱すことが出来ていないぞ、これは川尻ペースでは?とわくわくできた。ひょっとして最初に食らったフラッシュダウンも、密着戦に持ち込むための川尻のプリテンダーだったのでは?と希望的観測すらできた。

それにしてもグイダがビッグテイクダウンを取ると、川尻もビッグテイクダウンを返す。川尻が腕がらみで攻めると、グイダも腕を取り返す。まるで合わせ鏡のような戦いは、ベテラン同士ならではの騙し騙されの丁々発止、肉体やいばのカンバセーションといった趣だった。なんだかすごく楽しそうと言うか、2人とも充実した仕事をしているなあとうらやましくもなった。

しかしながら、ラウンドが進むにつれて明らかになったことは、ファンキーチキンなスタンド戦を封じられ、密着戦に持ち込まれても、やっぱりグイダは「実際にはさしたる殺傷能力」が無いにせよ、着実に「ジャッジに攻めている印象を与え」続けるのであった。バックをキープして、たまーに持ち上げたりしているだけなのであるが、そんなことでもやっていない人よりはやっている人のほうが有利になるには違いないという、退屈ながら確実な理屈なのであった。

川尻もパイルドライバーやDDT(解説のダン・ハーディが、いまのはDDTですよと言っていた)といった秘技を繰り出し打開を図ろうとしていたが、グイダの分厚い肉体に阻まれてしまった。もちろん星を落としたのは残念だ。しかしベストファイトを取ったことからもわかるように、勝ち負けとは別次元で期待に応える熱戦だったことは確かだと思う。日本人選手にありがちな、「いまいちオクタゴンになじんでいない感」も感じられなかった。ただ、このルールに慣れている方が勝った、という風にしか見えなかった。

ロイ・ネルソン def アントニオ・ホドリゴ・ノゲイラ

硬直するようにダウンしたノゲイラが、いつまでたっても立ち上がらず、心配そうに周りを取り囲む人の数ばかりが増えていったので、おもわず「頼む、動いてくれ・・・」と祈ってしまった。ここまで簡単に料理されてしまうとは思わなかった。ノゲイラはできればもう一度日本で戦って欲しい人の一人ではあるが、ノゲイラにとって時間は急速に流れているようだ。

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4月8日、WWEスーパースター、ジ・アルテイメット・ウォーリアーことJames Brian Hellwig氏が逝去した。54歳だった。死因は発表されていない。

4月5日にWWE殿堂入りの表彰を受け、4月6日のレッスルマニアにも来場、4月7日のMonday Night Rawでは次のようにスピーチをしていた。まるで自分の運命を知っていたかのようなスピーチである。



(素顔で)今日は何をお話ししようか考えてみたのだけれど、言葉を見つけるのが難しいんだ・・・

(マスクをかぶって、ウォリアーの声で)そうか、それならおまえは黙っていろ。俺が話をしてやる。WWEのどんな選手でも、自分一人でレジェンドになった選手などいない。誰であろうと、やがて心臓は最後の鼓動をし、肺は最後の呼吸をすることになる。

もしその選手のやったことが、他人の血をたぎらせ、実体より大きななにものかがあることを他人に信じさせたのであれば、その選手の本質、その選手のスピリットは、語り手によって、忠誠心によって、記憶によって、不死の存在となるんだ。

(四方を指さして)おまえら、おまえら、おまえらこそが、アルティメット・ウォリアーのレジェンドを作り上げたんだよ。



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明日には「マニー・パッキャオ vs. ティモシー・ブラッドレー」が行われるが、Yahoo SportsがこれまでのボクシングPPVの売上件数及び売上金額の多い選手のランキングを発表している。

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プロモーターは今回の「パッキャオ vs ブラッドリー」戦のPPV売上は100万件は固いとみており、もし実際にそうなれば、パッキャオは売上額で2位、売上件数で3位になる計算である。

なお、パッキャオのPPV売上レコードは次の通りである。

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レスリングオブザーバーによると、デュエイン・ラドウィッグが離脱したチーム・アルファメールでは現在新しいヘッドコーチを探しており、候補者をマーク・ホームニック、マーク・ビーチャー、ダン・ハーディ、ロバート・フォリスの4名にまで絞っているという。他方ラドウィッグは、地元デンバーに戻って自分のジムを開くとされているが、自身のチーム離脱をフェイバーが公表したことは不意打ちだった、これからもアルファメールの選手とはつきあっていきたかったなどと述べている。離脱の理由として、サクラメントで18ヶ月間やってきたが、生計を立てるのが精一杯で、不慣れな土地では副業もままならなかったなどと述べ、金銭面が主要因だったことを匂わせている。

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ダナ・ホワイト、ジェイク・シールズのリリースについて(Yahoo! Sports

選手を評価する要素は色々ある。マネーも関係がないといえばウソになる。しかし、マネーが唯一の理由でも、主な理由でもない。評価パズルの1つのピースに過ぎない。
MMAは若者の競技だ。シールズのことは好きだが、正直な話、今から彼がこの階級でなにをしようというのかが見えない。彼はキャリアの下り坂にあって、スタンドはまったく改善せず、ここ数試合もこれといった進歩を見せてくれなかった。現時点で彼は単なるいち選手にすぎないんだよ。










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