安西・憂流迦 それぞれに個性爆発のUFN49マカオ大会


アルベルト・ミナ def 安西信昌【UFN48 Macao】

いまにも塩を投げつけながら下駄で相手に殴りかかりそうな、古風な悪役風のビジュアルを誇る安西選手ではあるが、放送席やリングアナウンサーからは一貫してかわいらしくAngie(アンジー)と呼ばれていた。いくらガイジンとはいえ、Anzaiの発音ができないわけはないと思うので不思議である。「アンジー、パンチの雨の中を前に前にと歩いて行きます」(マイク・ゴールドバーグ)「文字通りアニマルですね」(ケニー・フロリアン。安西のニックネームはアニマル)。明日なき暴走、どうなっても後は知らん的なワイルド・ブロール、レナード・ガルシア的な楽しさはあった。ちかごろはパンクラス中継もないのでよく知らないのだが、この人は普段からこういう試合をする人なのだろうか。ちょっとサービス精神を発揮しすぎていたのではないだろうか。なにせ、10日前のショートノーティス、リーチ差8.5インチという悪条件の試合、今回ばかりは当たって砕けろ精神で仕掛けるしかなかったのかもしれない。太った村上春樹似のレフリーのストップが遅すぎたせいで、余計なダメージをもらってしまったのではないかと案じられる。

キム・ドンヒュンもいつからか、サービス精神豊富すぎファイターに変貌してしまった。かつては岡見的な固い試合をする印象だったのに、いまでは中邑的なクネクネ戦法の印象だ。サービス精神は大事だけど、「こうすりゃいいんだろ」「おまえら、こういうのが好きなんだろ」的に開き直っている感があるのはいただけない。プロレスじゃないんだから、それはさすがに間違っていると思う。

佐々木憂流迦 def.ローラン・デローム【UFN48 Macao】

鮮やかな勝利で言うことなしである。試合時間1分6秒はUFCとWECのバンタム級戦史上、第3位の短時間決着だったそうだ。「修斗での活躍をうけて、とても期待されていた選手ですが、さすがに前評判だけのことはあります」(ケニー・フロリアン)「見ていてなーんか楽しいですね」(マイク・ゴールドバーグ)。いや、この人の場合には修斗でのいくつかの試合と比べても、今回はより実力を発揮しきっていたようにみえた。大舞台での物怖じしない態度、勝ち名乗りを受けながら中国で日の丸を堂々と広げることを含め、もはやほとんど共感できないくらいにマイペースな新人類ぶりである。なに、構うことはない。勝っているうちは何をやっても正義である。

ただ、リングネーム「ユータ・ササキ」はいただけない。いかにも退屈だし、ガイジンから見てフックがない。ユータ・ウルカ・ササキではダメなのか。ウルカだけでよければもっと好ましい。天狗の面も、持ってくるなら、もっとがっつり被らないといけない。プロレスを長年見ているとわかってくるのだが、こういうギミックがいざというとき、おおいなる力になってくれるものなのだ。


UFN49も、ベンヘンが負けてしまったり、レイテスがKO勝ちしたり、賑やかで楽しい大会だったが、いまとなっては印象に残っているのはベン・サンダースのオモプラッタ決着である。ちゃんと決まるとあんな拷問技になるとは、ちょっと衝撃的だった。解説の中井氏が、オモプラッタとは「肩甲骨」という意味だと説明していた。知らなかった!肩を決める技なのかと思っていたけど、たしかに肩甲骨を外してしまいそうな勢いで極まっていた。

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今回は御大自ら中国へ。ダナ・ホワイト、マカオ大会後記者会見、および囲み取材より。

マカオにもまた戻ってくるとは思うが、中国本土で大会を開催したいんだ。そのためにこの先30日〜60日の間で中国でやることの計画は固まっている。

実はTUF Chinaのファーストシリーズはひどい内容だった。とはいえ、一夜にして中国MMAファイターのレベルが上がるわけもない。草の根から育てていかなければならない。スター選手の輩出には5〜6年かかるとみている。MMA版のヤオ・ミンが発掘されたとき、人気は爆発するだろう。



スクラム取材

海外展開の組織を変更した。ギャリー(クック)は海外大会全体を管轄する。アジアのトップは新しい人を探している。私もアジアにはもっと来ることになると思う。東京にもたぶんいく。



ジョーダン・ミーインはタルサ大会セミファイナルで威勢良くKO勝ちを収めたが、試合前日にミーインの父親が逮捕されていたことが明らかになった。自らもヘビー級のMMAファイターであるという父親リー・ミーインは、息子のコーチ役兼セコンド役でタルサ入りし、UFCが手配したホテルに宿泊していたが、そのホテルの客室清掃係の人に対して婦女暴行を働いたと言うからこれは悪質だ。

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Heading to Pyongyang, Japanese ex-wrestler hopes to win over North Korea (Washington Post)
猪木北朝鮮大会を報道する米Washington Postの記事。

UFCのニューバッドガール、フェリス・ヘリグ」と題されたフィットネスサイトの写真特集


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高橋テツヤ

Author:高橋テツヤ
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