ダナ・ホワイト:選ばれし者のやせ我慢


最近のメジャーメディアに載ったダナ・ホワイトのインタビュー3本を抄訳します。地上波放送契約の条件について、プロモーターであるということについて、来週のビッグ・アナウンスメントについて、キンボ・スライスについてなど。

Dana White Q&A (Strikes and Submissions, USA Today)

Q PrideやWECの買収をどう評価しますか

ダナ もうひとつ、WFA (World Fighting Alliance)も買収した。これは、ランページ・ジャクソンの契約が欲しかっただけだ。PRIDEについては、唯一、UFCと同じくらい大きな存在だったと思っている。手に入れたかったのは人材とライブラリだ。

Q 当時、PRIDEは存続させると言ってましたよね?

ダナ うまくいかなかったな。長くて複雑な話なんだが、今は係争中なので話せない。WECについては非常にうまくいった。WECでは軽量級を充実させたかった。軽量級にはスター選手がたくさんいるし、試合も面白い。WECはいまでは、かつてのPRIDEの10倍の値打ちがあると思っている。

Q WECの重量級の選手はUFCに移管させると言ってましたね。

ダナ ちょっと時間がかかるけど、その通りだ。155パウンドでわけるか、170パウンドで分けるか、まだ決めかねている。とりあえず、155以下の選手の(WECでの)充実を図るよ。

Q 日本の新しい団体についてはどう見ていますか?

ダナ 人材を奪い合うことにはなるだろうね。いいことだよ。だって、UFCが世界中の選手と契約できるわけではないし、僕が欲しいのは最高の選手だけだから。この業界に参入する者は全て歓迎だよ。IFLもマーク・キューバンもたくさんのお金を使った。選手が経験を積めるし、お金を稼げる。とはいえ結局彼らはみな、ファームリーグだよ。

Q 他団体が一致団結して統一王者を作り、UFCの王者と対戦させようとの動きもありますが・・・

ダナ どの団体にもUFCの王者と対戦するにふさわしい選手はいないよ。

Q Afflictionについえは?

ダナ ヒョードルはウチの王者を2005年に倒したが、それ以来、(まともな相手とは)誰とも戦っていない。ハードコアファンの間でヒョードルは都市伝説的な人気があるのは知ってるが、まずは自分の宿題をしろと言いたい(=まともな相手と戦いなさい)。AfflictionはTシャツを売って生計を立てている人々だ。過去9年間、毎週のように、そんな小金持ちが参入してきて、UFCと競おうとしている。毎週10本もインタビューを受けて、Afflictionはうまくいくと思いますかと毎度聞かれて、もう机に頭を打ち付けたくなる気分だよ。じゃあ僕が明日からTシャツを売り始めたら、Afflictionと競争できるのかい?

Q UFCが地上波放送に何を求めているんですか?

ダナ 我々は本物だ。われわれはNFLだし、われわれはメジャーリーグ・ベースボールだ。MMAは大きくなったが、メインストリームとは言えない。物事には時間がかかる。今は地上波はいらない。

かつては本当にひどい時期もあった。僕のパートナーは4400万ドルも投資して、トンネルの先が全く見えない状態だった。倒産の危機を感じたこともあった。でもテレビ局に行かなかった。行こうと思えば行けたんだ。

自分の哲学はこうだ。テレビに載るのにお金を払うことにしてしまったら、もう、お金をもらえなくなるんだよ。

われわれはPPVビジネスの会社だ。この会社の仕事は、より多くの人に、MMAを知ってもらうことだ。根本的には啓発活動をしているんだよ。

Q ヘビー級の選手で、ノゲイラとミア以外に注目の選手はいますか。

ダナ ブランドン・ヴェラがいる。それと、新人だがケイン・ベラスケスという選手に期待している。ヘビー級のいい選手を見つけるのは難しい。ボクシング業界でも同様だ。ただこのスポーツは成長していて世界に広がっている。MMAのジムは世界中に出来ているし、子供たちはMMAを学んでる。選手のレベルは上がり続けるだろう。お金も稼げるようになってきたのだから、フットボールや野球にいくような奴らがMMAに来ることにもなるだろう。


What The F**k Is Dana White Fighting For? (Rolling Stone)

自分は典型的なスポーツリーグのトップじゃない。感情をそのまま言う。隠し立てはしない。嘘もつかない。悪口も言う。クラスのガキ大将みたいだと思う人もいるだろう。選手を潰してしまうモンスターだと思う人もいるだろう。好きになってくれる人もいるだろう。全員をハッピーにすることなど出来ない。でもこのことは理解してくれ。このビジネスにあって、プロモーターは自分だ。この役目って言うのは、いつだって悪者なんだ。何をしようが、どんなに素晴らしいことを他人のためにたくさんしようが、何人の選手を億万長者にしようが関係ない。プロモーターとして、少しばかりの金を稼いだら、袋だたきなんだよ。あんたが取るんじゃない、選手にあげなさいってね。自分はいつでも悪者だ。わかってる。その役割を果たしてやる。

マーク・キューバンが本当にオレに勝てるかって?自分は文字通り、MMAを食べ、MMAと眠り、MMAを吸い、MMAを生きてる。MMAを愛しているし、これが仕事だ。今のところこいつはまだ、ずいぶんとピュアなんだ。ボクシングのようなダーティな面はない。ダーティになってしまう日が来るとは思う。そうなってしまったら辞める。でもいまは、いいファイトを愛しているし、この仕事の秘密も理由も知り抜いている。マークはオレには勝てない。勝てるわけがない。

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MMA SUBMISSION: AN INTERVIEW WITH DANA WHITE (ESPN The Magazine)

今は嘘だろということを計画している。来週発表するが、みんなの頭を吹き飛ばすだろうね。取引は終わってるが、まだ社員にも言ってない。このビジネスがこの先5年、どうなっていくかを指し示すようなものだ。

それにしてもキンボの対戦相手の選手はジョークそのものだったな。主流のメディアがあんなフリークショーを追いかけるのは迷惑だ。ただ自分の生活と仕事がうんときつくなる。もう露出してしまった。あれがESPNでカバーされるのに、BJペンがカバーされないんだからな。誰もがUFCかわ分け前をぶんどることに熱中しすぎていて、ああいう試合が特に理由もなくマスコミでカバーされる。CBSにとっても、MMAにとっても恥ずかしい限りだよ。145パウンドのユライア・フェイバーでもキンボに勝てる。キンボはしょうもない。奴はひどい。

UFCは、赤字を垂れ流していた頃でも、フリークショーはやらなかった。やっていれば今頃CBS地上波放送に乗っているだろうが、そんなくだらない取引はしない。あのショーはどうしようもないが、ブランドの混乱が起きてる。多くの人はあれがUFCだと思っている。UFCの敗北だよ。

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全日本プロレス「チャンピオンカーニバル」をようやく見終わりました。ぜいぜい。

優勝戦の諏訪間 vs 棚橋が好勝負だったとの評判でしたが、僕には古典的なカウント2.9プロレスっぽく、普通に見えたかな。でもフィニッシュのラストライドは強烈そのもので説得力大。アナウンサーに言われてああそうかと思ったけど、5日間のチャンカンでこの技、始めて出したそうで。ご立派です。

個人的には、棚橋MVPと言わざるを得ないでしょうか。ちょっと悔しいけど。武藤戦もよかったし、準決勝の小島戦がなかなかのものでした。優勝戦のゲストコメントの小阪由佳ちゃんも、立場的には諏訪間を推すべきところでしたが、歓声の漏れ方はついつい棚橋派になっていましたね。棚橋、やはり全日本という場で光るということなのでしょうか。諏訪間については鈴木みのる戦が良かったな。意地の張り方だけはガチでした。

ところで、Kamiproが「新日本がおもしろい」特集をしていて、煽りV等を製作している新日本の若手社員が好き勝手に喋るというインタビュー記事がありました。永島、上井、草間、長州といった当たりが睨みを効かせ、すぐに報道規制や取材拒否をしていた頃と比べれば、これは本当に同じ会社かと見まごうばかりの、無茶苦茶な変わりよう、開放感ですね。新日本のリングが、これまでの連続性を断ち切って、変化していく兆候なのかもしれません。

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まもなくUFC85ロンドン大会。夜には戦極ですね。



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