UFC180/Bellator131レビュー


ウィル・ブルックス def. マイケル・チャンドラー【ベラトール131】

アルバレスが去って生え抜き組としてはベラトールのエース的存在のチャンドラー、前回はアルバレス負傷で急に登場してきたブルックスに非常に際どい判定で敗れており、ここはなんとしてもリベンジを果たしておきたかったところ、またしても疑惑のフィニッシュに泣くこととなった。

チャンドラーがプレッシャーをかけ続け、試合全般をコントロールしていたように見えたさなかの4R、ブルックスの投げ技で両者がもつれ、チャンドラーが逃げてスタンドに戻すというシークエンスの中で、立ち上がったチャンドラーが困惑したような表情でレフリーに「ちょっとタイム!」とアピールしたのだが(リンク先GIF)、レフリーがこれを認めず、その隙に近寄ってきたブルックスにボコられて試合を止められたのである。

試合後記者会見でチャンドラー

サミングではなかったね。リプレイを見た。ウィルのパンチはきれいに当たっていた。すべてをさらけ出して戦っていると、勝つときも負けるときも、そして今回のようなおかしなことが起きてしまうこともある。また頑張るよ。



ファブリシオ・ヴェウドゥム def. マーク・ハント【UFC180】

ハントにフラッシュダウンを奪われても、効いているのか、グラウンドゲームへの誘い水なのかが判然としないヴェウドゥム。そしてそれに騙されないハント。グラウンドでも、実際のところどちらかが攻めているのか、どこからどこまでがワナなのか、表裏一体の騙し合い。薄い空気の中で両者とも金魚のように口を開けながらのマインドゲームの刹那、ヴェウドゥムいきなりのテンカオ一撃にハントが白目をむいた。K-1王者にあれほどの的確なタイミングで一撃を加えるというのは、この柔術王者のチェスゲームの強さに感嘆するしかない。どこか弛緩した佇まいがピンとこないヴェウドゥムだけれど、思えばこの人もずっと昔からいるのに、オールドスクールとして退けられることなく、確実にバージョンアップしてきている生命力はある意味すさまじい。UFCでいったんリリースされた後、復活してベルトまで取った人は史上初めてらしい。

敗者インタビューのハント、「サンキュー、チアーズ、アリガト」と柄にもなく気の利いた挨拶。別に引退するわけではないだろうが、もう一度タイトルショットへの道を目指すのは年齢的にも気が重いというのが正直なところなのかもしれない・・・


ティト・オーティス def ステファン・ボナー【ベラトール131】

数ヶ月前のプロレス風のアングル勃発以降も細かな因縁を積み重ねてきた両者、試合前のオーティスは「ボナーの顔についている口、あれは実はケツ。出てくるのは言葉じゃなくてクソ」などと狂人のごとくに怒っていたわけだが、試合ぶりはとてもじゃないが怒り狂っている人には見えず、動きはスローで、あと一歩の踏み込みがない。各ラウンド、ラスト30秒にオーティスがバタバタと攻め込んで見せての判定勝ち。ボナーは事実上何もしなかったのに、スプリットディシジョンになったのには驚いた。まあまあ、お互いケガしないようにして長く稼ごうや、という思いやりすらうっすら見えてくるような試合で、迫力に欠くこと甚だしいけれども、この人たちが何をモチベーションに仕事を続けているのかと言うことを思うと、ギラギラと世界を取るつもりなどまるでなくても、それはそれで仕方ないのかな、フィックスしていないだけ頑張っているともいえるのかなと、おかしな同情すら禁じ得ない気もしないでもない。

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ダナ・ホワイト大会後インタビューより。リンク先ジオブロック解除要。

Q ファブリシオ・ヴェウドゥムはいったんUFCを解雇された選手です。そんな選手がチャンピオンになる日が来ると思っていましたか。

ああ、選手はいつでも外に出て、弱点の練習をし直し、スモールショーで勝ちを重ねてUFCに戻ってくる。昔からそんな風になっているじゃないか。

Q ハントのパフォーマンスは期待以上でした。テイクダウンを防ぎ、パンチを当てていた。

ハントもそうだが、ヴェウドゥムの入場シーンも珍しかったよな。ニコニコしてなんだか気楽そうな感じだった。1Rは気合いが入っていないような試合ぶりだったが、2Rの飛びヒザはすごかった。ヘビー級の選手には普通あんなことはできないだろ。

Q ベラスケスが3月までに試合をできない場合には、ベルトは剥奪だとおっしゃいました。

いやいや、そうは言っていないんだ。要するに、もしケインがまた重傷でも負って、さらに半年欠場というようなことにでもなれば、そのときにはヴェウドゥムを正王者にするしかないなと言っているんだ。

Q ベラスケスの試合はいつ頃になりそうですか。

回復は順調なようだし、3月というのはあり得るんじゃないか。

Q あなたはかねて、カナダ・メキシコ進出は簡単なことだとおっしゃっていました。しかしメキシコ進出には手間取りました。初のメキシコ大会の印象は?

思った通りの大盛況だった。TUFも大人気で、シーズン2も決まっている。観客動員数、グッズ売上も記録破りだし、会場の外には1キロばかり、フェイクのUFCグッズが売られていたぞ。やはりメキシコ人のDNAには格闘技が組み込まれているよ。これから有望な選手もたくさん出てくるだろう。

Q ケルビン・ガステラムがすばらしい出来映えでした。

バミューデスもラマスも素晴らしかった。ガステラムはTUFでは最下位でスタートしたのに、ユライア・ホールにまさかの勝利を収め、その後も連勝街道にいる。正直、そこまでの選手だとは思わなかった。なのに今日は、ジェイクをいとも簡単に仕留めていたね。ぶっ飛ぶような強さだとしか言いようがないよ。



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UFC180前座は大さわぎ!レスリー・スミスの耳が爆発し半分切れてぶら下がる(閲覧かなり注意)!同じくUFC180前座ではフンベルト・ブラウンが試合中にギロチンを極められて脱糞(閲覧やや注意)!

ベラトールの会場には榊原信行氏、サイモン猪木氏らの姿が見られた模様。コーカー「榊原とランチをした。ゴジラがついに目覚めるぞ」

スコット・コーカー、MMA Fightingのインタビューより。これはBellator 131大会前のもの。

オーティスとボナーは来年も試合をしてくれることになっている。しかしランページは、いまジムを開いたり、スポーツバーを開業したり、アプリを開発したり、ソーシャルメディア関連の仕事があったりして忙しいようだ。いつ試合をするのか、連絡待ちの状態だ。

トップレベルのタレントのスカウト活動も行っている。柔術やレスリングでも、小規模なMMA団体でも、人材は探しているし、近く発表できることもある・・・猪木のグループにいる日本出身のキッドもいる。日本人だが今はブラジルに住んでいる。彼の試合を見たらぶっとんだよ。すごい選手だ。



なおベラトールでは来年3月までの3大会の日程と主要カードを発表している。所英男の試合予定が未だに出てこないですね〜。

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長い間風邪が治りません。這々の体でどうにか締切だけはこなし、その後たまらず昏睡をむさぼるというサイクルを続けていますよ。皆様もご自愛ください。



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