WWE2014年決算ハイライト【明るい大赤字】


発表からかなり時間が経過してしまい、早くも次の四半期の財務短信が発表されてしまっているが、WWEの2014年決算をハイライトで紹介しておこう。ソースはレスリングオブザーバー。 

2014年の売上高は5億4,260万ドル、純損失は3,000万ドルであった。

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この損失額はプロレス団体としては、2000年のWCWに次ぐ巨額損失である。WWEの赤字になったのは、2002年、ニューヨークのタイムススクエアのテーマレストラン「ザ・ワールド」が閉店したとき以来のことである。もっとも、2014年の赤字額はもともと4,500万~5,200万ドルと予想されていたため、市場筋は予想より良い決算結果を好感していた。2015年は黒字に戻る見通し。

他方で売上高は近年にないほどの高水準であり、さらに2015年の売上は史上最高になる見通し。WWEの現在の収入の屋台骨は、テレビ放映権料収入である。2014年は米国内外で精力的にテレビ放映契約を締結。いずれも長期契約であり、かつ年を追う毎に額がアップする契約になっているため(2018年までは四半期毎に収入が1,000万ドルづつアップしていくという)、非常に安定した収入源である。そして現在では赤字であるが、今後収入のもう1本の柱に育てようとWWEが腐心しているのが、WWE Networkである。2015年、WWEが赤字を脱するには、WWE Networkの加入者が年間平均で75万人必要だ(これはほぼ達成されそうだ)。さらにPPV時代の2007年~2010年ごろの利益水準に戻すには、加入者数140万人が必要だ。

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PPV売上は大きく減少したが、主要選手のPPV大会のファイトマネーに関しては、2014年中は2013年と同水準が支払われていたという。もっとも2015年にはいって、数名のトップ選手を除いて、PPV大会のファイトマネーは減額され始めているという。

2月のロイヤルランブル大会では、ベビーフェイスが敗れるストーリーラインを気に入らないファンがTwitterで「#Cancel WWE Network」キャンペーンを展開、これは大手メディアでも報じられ話題になった。ところが実際にはロイヤルランブルのあと、WWE Networkの加入者は増えたという。ビンス・マクマホンは次のように語っている。
 
「あの騒動はWWEにとってプラスになった。いい具合に論争を巻き起こしてくれた。あれは、声の大きいごく一部のファンが、クリエイティブの方向性に異議を唱えたに過ぎない・・・あの番組で、ベビーフェイスが負けてしまうという展開をみて、『こんな番組、もう2度と見るものか』と思った人は、間違いなく翌週の番組に釘付けになる。Networkの加入者はまったく減っていない。論争が巻き起こることは、WWEにとって本当にありがたいことなんだ」

なお、WWE Networkの加入者は、平均で週4時間5分、Networkを利用しているのだという。他方で約6%の加入者が、1ヶ月間に1度もログインしないのだという。

レスリングオブザーバーは、RAWやSMACKDOWNのテレビ放映権が長期契約で固定されている以上、WWEではもはや毎週の視聴率をそれほど気に病む必要はなくなった、クリエイティブ(シナリオライター)の腕の見せ所だったPPVも、必ずしも毎回視聴者に50ドルを支払うように説得しなくてよくなった、Network時代のクリエイティブのあり方が、これからはより長期志向に変化していくのではないかと分析している。

なお、2015年第1四半期には、WWEは980万ドルの黒字を計上、5四半期続いていた赤字を脱却した。


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