UFC新アンチドーピングポリシーで点滴の使用が禁止に! 【階級変更者続出か】


UFCの新アンチドーピングポリシーに、「特に事前に許可を得た場合を除き、計量後に水分補給目的で50ml以上の点滴を使用することを禁止する」という内容が含まれていたことが大きな反響を呼んでいる

点滴を禁止する理由としては、点滴が血しょう量を増加させたり、禁止薬物のマスキングのために使われる恐れがあること、「バイオロジカル・パスポート」の数値に悪影響を与える可能性があることがあげられている。

これまで多くの選手が、急激な減量のあとの水分補給に点滴を使用していた。脱水症状のままで試合に臨むことは、脳障害のリスクが高まるなど、危険だからだ。その点滴が使えないということになると、選手は急激な減量を避け、通常体重に近い階級で戦わざるを得なくなる。

ノバウニオン主宰のアンドレ・ペデネイラスは、「こんなことを急に発表することには賛成できない。少なくとも半年から1年前に発表してくれれば、選手も階級を変更するなどの対策を打てたはずだ」と語っている。ノバウニオンには、減量失神王のヘナン・バラオンがいる。

減量アドバイザーのマイク・ドルチェは「アスレティック・コミッションですら、点滴の使用を禁止したりしていない。馬鹿馬鹿しい話だ。こんなことをしていたら、ひどい脳障害が起きることになる。USADAが点滴を一滴一滴、チェックすればいいじゃないか。危険すぎる」とコメントしている

なおアンチドーピングポリシーは7月からすでにスタートしているが、点滴禁止の件については遅れて10月1日以降に適用開始となる。今後、階級を上げる選手の増加が予想される。

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USADA基準に強化されたUFCアンチドーピングプログラムではあるが、Combat Sports Lawが数少ない抜け穴を紹介している。

(1)引退:選手がUFCに引退した旨を伝えると、薬物検査の対象から外される。引退を撤回して試合を行う場合には、4か月以上前に通知しなければならないこととされている。

(2)居場所の連絡:選手は常にUSADAに自分の居場所を伝え、抜き打ち検査を受けなければならないが、年に2回まで、「検査員が来たときにその場にいない」ことがあっても大丈夫だとされている。

(3)違法薬物がサプリメントに混入していたとの主張:選手がそのような主張を行い、ある程度立証された場合には、処分内容の軽減が検討される余地がある。


UFCのジェフ・ノビスキーと、USADAのトラビス・タイガートがESPNのインタビューに答えて、新アンチドーピングポリシーについて説明している。

●抜き打ち検査の実施について

ノビスキー:ポリシーとして明文化はされていないが、いつ、だれに、どこで抜き打ち検査を行うのかは、すべてUSADAに一任している。最低でも全選手が年に1度は抜き打ち検査を受けることになると思って欲しい。記者発表の時には、年間で2,700~2,800回の抜き打ち検査を実施するとアナウンスした。だから計算上は、選手1人当たり5~6回と言うことになるのだが、全員に同じ回数の検査が行われるわけではない。USADAは検査のやり方を心得ている。検査結果を見て、怪しいと思えば、ターゲットを定める。

タイガード:この件については詳細を明かすことはできない。抜き打ち検査は年1回ですよと明言したりしたら、選手はその1回が来るまでは我慢して、その後はたがが緩むだろう。

●年に2回まで、通知していたい場所にいなくてもセーフだとするルール(スリーストライクルール)について

ノビスキー:ここは抜け穴を作りたくない一方で、あまり理不尽なこともできない部分だ。まず言っておきたいのは、検査員がジムにやってきたときに、裏口から逃げ出すといった行為は、スリーストライクルールに該当しない。それは検査の回避であって、2~4年の出場停止処分に相当する。USADAはオリンピック選手に対しても、このスリーストライクルールは適用していて、これまでの経験から、選手がこのルールを悪用しようとすれば、ちゃんとわかる。

タイガード:USADAはブラジルやヨーロッパで、全国的なアンチドーピング団体と提携している。これらの提携を通じて、世界中で抜き打ち検査を実施していく。



タイガードは、アジアで提携団体があるとは語っていない。なお、USADAのホームページにはUFCアンチドーピングプログラムにかかる規定が4本 (UFCアンチドーピングポリシー、例外許可ポリシー、居場所通知ポリシー、異議申し立てポリシー)掲載されており、誰でも閲覧可能である。

UFC Anti-Doping Program (USADA公式)

なお、USADAの禁止薬物リストは、基本的にWADA(世界アンチドーピング機構)基準に沿っているとされており、そのWADAのルールブックであれば和訳版が日本アンチドーピング機構のホームページで閲覧可能である



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高橋テツヤ

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