ヘビー級高齢化問題【UFN 71/72感想】


「UFC Fight Night 71: Mir vs. Duffee」、明日なき暴走のような殴り合いでベテランのミアがKO勝ち。トッド・ダフィもなんだかんだで長くやっているけど、ここぞというところで星が拾えない人だなあとは思う。今回なんかは一歩飛び出すチャンスだったのにね。

ところで、エミリャーエンコ・ヒョードル (38) 復帰でわきたつベラトールのヘビー級戦線は、ケン・シャムロック (51) 、ランディ・クートゥア (52) 、ハーシェル・ウォーカー (53) 、キンボ・スライス (41) ら高齢選手が多いため、「シニアリーグ」などとも揶揄されているが、UFCもヘビー級に関してはけっこうなシニアリーグになりつつあって、下記のように四捨五入すると40歳という人が、今回激勝のミアを含め、過半を占めているのが現状だ。

【UFCヘビー級ランキング】
チャンピオン:ファブリシオ・ヴェウドゥム (37)
1 ケイン・ベラスケス (32)
2 ジュニオール・ドスサントス (31)
3 スティペ・ミオシッチ (32)
4 アンドレイ・アルロフスキー (36)
5 トラビス・ブラウン (33)
6 ジョシュ・バーネット (37)
7 ベン・ロスウェル (33)
8 マーク・ハント (41)
9 アリスター・オーフレイム (35)
10  フランク・ミア (36)

こういうのを見ていると、意外にヒョードルなんて、まだまだやれて当たり前にも見えてくるからゾッとする。ヘビー級が高齢化しがちであるということにはなにか理由でもあるのだろうか。たとえば「ヘビー級は他の階級より経験値がものをいう」みたいな。一発当たれば倒れるという、ロシアンルーレットみたいな階級だなとは思って見ているけれど。

「金原正徳 vs. ハニ・ヤヒーラ」は地味な試合だったので、正直米メディアでもまるで話題にはなっていないのだけれど(これだけ試合数が多いと、メディアで話題になるだけでもなかなかに大変なのだ)、僕はこれって泥棒判定に近かったと思った。ヤヒーラは試合をコントロールしていたんじゃなくて、金原の足に文字通りしがみついていただけだったし、膠着を余儀なくされた金原も、グラウンドでの打撃の手数を増やすなど、できる範囲のことはやっていたのだ。Fight Pass解説のケニー・フロリアンは、「ヤヒーラのしがみつきはいまのMMAではあまり目にするものではない」とヤヒーラの戦いぶりを批判していたし、判定読み上げの後には客席からの大ブーイングも起きていたのだ。ただしUFCでは時々こういう判定があることは既知の事実だ。「ジャッジの手に委ねるな」ということだったとしかいいようがない。


「UFC Fight Night 72: Bisping vs. Leites」。意外にもこれがUFCのスコットランドデビュー。この大会はもう、観客の熱狂ぶりがすばらしくて、地元選手が大声援に乗せられるかのように、いい試合をやっていた。こういうのはずっと見ていられる。僕が印象に残ったのは、ファイトオブザナイトも獲得した地元スコットランド出身、ジョアンナ「ジョジョ」コルダーウッドと、10日前のショートノーティスでUFC初出場のコートニー・ケーシー(米)との激闘。両選手の背中に文字通り「負けてたまるか」と書いてあるかのような、中2男子のようなとっくみあいだった。コルダーウッドの試合後インタビューも良かったな。「みんな!けっして諦めてはいけないんだよ!」とか言ってた。乗せられてなりきってる。最近のUFCは、欧州大会がおもしろい。カナダ大会はGSPとともに失速気味、ブラジルは不景気、アジアでは大会開催自体がご無沙汰、アメリカもファイトナイト大会は何となく惰性に流されている感のある今日この頃、グラスゴー、ロンドン、ダブリン、ストックホルムと、欧州大会は盛り上がりとビッグマッチフィールが半端ない。同じ試合でも、会場が盛り上がっているだけで数倍おもしろく見えるというのは、プロレスもMMAも同じだなあと思う。

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CS放送「フジテレビNEXT」放送中止に関して。谷川貞治広報部長のコメント(巌流島公式)

実は僕はこの大会を見る目的だけのために、今月フジテレビNEXTに加入してしまっていた・・・面倒だけど返金交渉せねば。フジテレビNEXTは、どうして有料放送加入者に事情説明やらお詫びやらをしないんですかね。行儀の悪い会社ですね。

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K―1佐藤嘉洋が電撃引退(東スポWeb)

佐藤選手は新生K-1で2度ほどスーパーファイトに出場していたが、ともに若い外人選手に完膚なきまでにKOされており、その姿は往年を知る者としてはショッキングなものだった。見出しには「電撃引退」とあるが、負けてリングを降りる姿はすでに引退の影を強くまとっていた。若い選手がギラギラしているK-1のなかで、ベテランのほろ苦い味わいの試合があるのも乙なものではあったし、まだ34歳というから、老け込むには早いような気もするが、問題は年齢よりキャリアの長さということなのだろうか。お茶の間に知られたK-1 Maxファイターがいなくなることは時代の流れを感じさせるが、ちゃんと時代の流れを感じさせてくれるところに僕は逆に安心感を抱く。

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旧聞で恐縮だが、UFC189大会前に行われたファンとのQ&Aセッションでダナ・ホワイトは、「UFC Fan Expoにサクラバを招聘したかったが上手くいかなかった。しかし、サクラバは将来のUFCホールオブフェイム候補者だ」と語った。ホワイトはまた、「有望選手を探す世界行脚」を描く新フォーマットのリアリティショーを企画中だとも語った

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BSスカパー!で「PRIDEヘリテージ」を見る。「桜庭 vs. ランページ」なんて、いま見直すと、桜庭はホントに良く勝ったよなとつくづく思う。ゲストのRG「この頃はPRIDEのためにバイトをし、PRIDEに待ちくたびれる日々でした」。いいこというね。僕もいつだったか、大晦日のフジテレビの中継の録画に失敗したことがあって、あまりのショックに「オレはなんのために1年間がんばって働いてきたのじゃあ!」とおおげさに悲嘆に暮れて家人につくづくあきれられたことを思い出した。いい時代でしたなあ。


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