UFC192レビュー / ホワイト、GSP復帰をあきらめる


ダニエル・コーミエ def アレクサンダー・グスタフソン(UFC192)

両選手のガッツあふれる、文字通りのWARであった。コーミエは36歳、ラシャド・エバンスと同い年で、入場シーンではなぜかいくぶん年老いて見えた気もしたのだが、5Rにわたってスタミナは果てることがなかった。コーミエの暴風雨のような追い込みに、思わず背を向けて逃れながらも、けして臨戦態勢が途切れることのないグスタフソンも見事だった。もともとヒゲもじゃで、どういう顔をしているのかわかりにくいグスタフソンだが、3R終わり頃には顔中傷だらけでますます判別不能になっていた。

こんな試合を見てしまうと、この両方の選手に勝ったジョン・ジョーンズがどれだけモンスターなんだと、あらためて思いしらされる。そのジョーンズはこの試合の直後にSNSに15秒ほどの自撮りビデオをアップ、半笑いで「早く戦いたいよ」と語り、その後早々にビデオを削除したという。

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UFC192ではジェシカ・アイに根性勝ちしたジュリアナ・ペーニャが、試合前インタビューでとんだ逆性差別発言

男ができる程度のことは、女にはもっとうまくできる。物事はそういう風になっている・・・私の意見では、女こそが世界を征服する。女性は男性の10倍払ってもらう価値がある。申し訳ないけど、女性である私にもっとたくさんのお金を払っていただきたい。現実の世界では女性は男性の10倍も働いているのに、給料は男性より安い。それは不公正だと思う。女性の方が良い仕事をする。お客さんもたくさん集めるし、試合もエキサイティングだし、ハートも10倍強い。私はもっとたくさんのおカネをいただきたい。



ペーニャが試合後の勝利者インタビューで、「広報のスキルを勉強して、もうちょっとポリティカル・コレクトネスということを学びたい」などと言っていたのは、こういう発言が背景にあったわけである。もっともその直後にペーニャは「ロンダがマイク・タイソンなら、私はホリフィールドになる」などと広報スキルあふれるコメントを発しているから心配はいらない。この人はTUF時代から一言多いタイプの人ではあった。

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ドラマ仕立てのUFC193のプロモが素晴らしい。ホルムのしゃべりはひどいけど、これならボロも出ないしね。



11月15日UFCメルボルン大会のチケットが発売され、現地の新聞は、チケットが「史上最速」で売れており、7万人超満員になるだろう等と報じている。レスリングオブザーバーの取材によると、ソルドアウトにはほど遠いものの、確かに初動はすばらしく、観客動員記録を達成する可能性が高いという。もっとも、会場に詳しい人によると、満員になったとしても収容人数は5~6万人のはずで、7万というのは「ビンス・ナンバー」(プロレスのように大げさな数字)だということだ。UFCではこれまでに売上の数字を明らかにしていないが、ダナ・ホワイトが土曜日にTweetで「女性2人だけで高い席から順に4万枚を売ったんだぞ。つまらんことを言うなボケ」などと、ファンの質問に優しく答える中で、ちらりとデータを漏らしたりしている。

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USADAが、今年これまでUFCファイターに対する薬物検査実施実績を公開している。

USADA - Athlete Test History

このリンク先から、Yearの欄で2015年を選んで(グレイアウトしているように見えるが、実際には選択できる)「Search」ボタンを押すと、検査実施状況がツラツラとでてくる。ロンダ・ラウジーの5回が最多で、日本人では堀口が1回の検査を受けていることがわかる。当初の話では、検査結果まで公開されると言うことだったと思うが、いまのところは検査を行った事実だけが公開されている。回数についてもUSADAでは当初、年間最低でも2,750回の検査を行うとしていたが、7月から10月までの実績で合計81件というのはいかにも少ないように思われる。

個人的には、新アンチドーピングポリシー導入後ただちに、びっくりするような検査失格事例がガンガン出てくることもありえると覚悟していたが、どうも実態は思ったよりスロースタートになっている模様だ。

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ダナ・ホワイトが、ジョルジュ・サンピエール(34)はおそらく現役に復帰することはないだろうとコメントしている。ホワイトがこうしたコメントをしたのは初めてのことだ。舞台裏ではGSPとUFCとで幾度となく話し合いがもたれていたと言うが、GSPはいまはMMAによる脳への長期的なダメージをたいへん気にしているのだという。GSPはトレーニングは欠かさず行っており、コンディションは素晴らしいらしい。GSPは復帰するかと尋ねられたホワイトは次のように語った。「復帰はもうないんじゃないかと思っている。GSPは金持ちだ。のんびりと、良い生活を送っている。MMAでやっていくには、ハングリーさが必要だ。毎日ベッドから飛び起きて、戦いたいと思うくらいでなければならない。勝ちたい、チャンピオンになりたいと切望しないといけない。でもGSPはもうそんなことは成し遂げた。カネもある。もはや復帰する理由はないんじゃないかと思う」。レスリングオブザーバー。



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