策に溺れるベラトール・規模縮小が奏功したUFC


おおこけした「ベラトール・ダイナマイト」大会について、レスリングオブザーバーは次のように評している。

Spike TVとベラトールでは、視聴率については楽観的な予測をしていて、もしかするとダイナマイトは「シャムロック vs スライス」を上回るのではないかと考えていた。そこまでフックのある試合がなかったので、私はそこまでいくとは思っていなかったが、それにしても今回の低視聴率に関係者は衝撃を受けている。強力なカレッジフットボールが裏番組であったことは確かなのだが、それでも試合だけでも、チャンネルをあわせてくれると考えていたのである。中継中の視聴率の推移を見れば、どうやらダイナマイトはいつものファンベースは獲得してはいたが、ライトファンをまったく引きつけることができていなかったことがわかる。

大会前には、リングとケージを併設するこのダイナマイトを年間恒例イベントにしようという話もあった。PBCを通じてのプロボクサーを出場させようとの案もあったのだが、今回についてはアル・ヘイモンが却下した。半ば冗談ながらも、プロレスラーを登場させようというプランも話し合われていた。もっとも、コミッションがプロレスとリアルファイトを一緒にすることを許すかどうかについては定かではない。そういう試みは日本で見たことがあるが、日本でさえ、あまり上手くいっていなかった。Spikeの考え方は、ボクシングファン、MMAファン、キックボクシングファン、そしてもし可能であるなら数の多いプロレスファン、すべてが楽しめる大会を作り上げ、それぞれのファンにできれば他のジャンルにも興味をもってもらうというものだったのだ。こうしたアイデアは理論上は正しいが、実践するのは容易ではない。Gloryの試合には素晴らしいものもあることは知っているが、今回ダイナマイトに提供された試合は、新しいファンを作り出すほどのものではなかったし、なにより、まったく知られていない選手が出てきてしまっていた。ファンは、その選手のことを知っていて、思い入れを持っているときにのみ、試合を見るものなのだ。今回は笛や太鼓の大騒ぎをしつつも、心の奥底では誰もが知っていた答えが、白日の下にさらされる結果となってしまった格好だ・・・・



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2014年のPPV売上件数が320万件だったUFCは、今年はこれまでにすでに500万件近くを売り上げている。こうしたUFCのPPV事業の復活についてBleacher Reportはその原因として、2015年には主力選手の負傷が前年に比べれば少なかったこと、ロンダ・ラウジーとコナー・マクレガーの人気爆発が爆発したことに加え、UFCが大会数を減らしたこともあるのではないかと論じている。

2014年、UFCは45大会を開催した。2014年11月に発表された2015年の年間スケジュールによると、2015年にもやはり、年間で45大会が計画されていたはずだった。しかし実際には、今年は結局全41大会で終了することとなった。PPV、FOX大会、FS1大会の数は減っておらず、UFC FIght Pass中継専用大会が昨年より4大会減ったことになる。どうやら、もともと計画されていたロシア、オランダ、アブダビ等の海外大会が中止された模様だ。

さらにUFCでは、選手の新規契約も抑制している。2014年には231名がUFCデビューを飾ったが、今年は75名だった。こうして大会数を減らし、新人採用を抑制することで、主要大会に質の高いカードを組めるようになったのではないかとこの記事は分析している。

僕も2015年のUFCについては、とにかくPPVカードの積み上げ方にメリハリが効いているな、ということは非常に感じる。7月のマクレガーの大会は上から下まで、本当に素晴らしい内容だったし、11月、12月のPPVも良い感じで内容が詰まっている。同じPPV大会でも、豪華版と普通版の2種類があるようにみえる。2014年は大会数を急に増やした結果、知らない選手同士の試合がゾロゾロ並び、カードが薄まり、ノンベンダラリとかったるくなっていた印象はあった。それに比べれば今年は確かに、量ありきというより、質と量のバランスが考えられているように見える。プロモーターとしていまだにステップアップ感が感じられるのは心強いところだ。

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UFC192のプレリミナリーファイトを見たのだが、メインカードより全然面白かった!(メインイベントはすごかったけどさ)。

ローズ・ナマユナス、かわいい指数はUFCトップだよなあ。ナマユナスが鬼の表情でおんぶ式チョークを決めると、対戦相手がたまらず空中タップをしながら崩れ落ちる様子はまるでバーン・ガニアに落とされるジャンボ鶴田である。英語アナウンサーがすかさず「スタンディングチョークでの一本勝ちはUFC史上3人目です!」などといっている。ではK太郎のときには「UFC史上2人目です!」と言っていたのだろうか。WOWOW版で見ていたからわからない。UFC史上1人目が誰なのかも気になる。試合に勝ったナマユナスはうっとりした表情で、恋人のパット・バリーと何度も接吻。エロい。

話題のセージ・ノースカットは、いま流行の空手スタンスから、こけた相手に超高速のパウンドをあびせてTKO。その場でいきなりくるりと一回転する不思議な歓喜の舞でヤンヤの喝采を浴びていた。スター誕生感が半端ない。この人がなぜバズっているかというと、UFC Fight Passで配信が始まっている、ダナ・ホワイトが有力選手を探して旅をするという新しいリアリティショーで発掘された選手の第1号だからだ。シャチョーのお気に入りでもあり、花もあるので、しばらくプッシュされそうだ。

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リンク先の動画、ルーク・ロックホールドが、旧型のiPhoneと新型のiPhoneに回し蹴りを食らわし、耐久性検査を行っている。新型iPhoneはより頑丈なのかと思ったら、どちらのiPhoneも同様に粉々に破壊されているので、結果的にいかなる意味のある動画なのかは不明であるが、とにかく不思議な味わいのある珍品動画ではある。アメリカではこういう仕事がプロレスラーでなくMMAファイターに回っているんだなあとの感慨を持つ。

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「片平なぎさ」で不覚にもついクリックしてしまったが、なんと男だった・・・



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高橋テツヤ

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