【ディアズ・アングル】DREAM欠場しCBS登場か

旧聞ですが、6月14日のEliteXCハワイ大会でニック・ディアズがゴッドアングルを演出したことについての議論が、米MMAブログ等で止まりません。

経緯はこうです。この日、ディアズはムシン・コーベリーと対戦し勝利を収めます。ディアズは戦前、160パウンド契約の計量に169パウンドで登場、減量できなかった理由として「海で泳いで塩水を飲み過ぎたから」と説明し不興を買います。当日のディアズはさらに大きく、190パウンドにも見えたということで、この時点で観客をいらつかせます。

一方、メインイベントにはハワイ島コナの出身で、先にディアズをTKOで下しているKJヌーンズが登場、正義の味方よろしくイーブス・エドワーズを鮮やかに秒殺し、王座を防衛します。

勝ったKJは、お父さんで元キックボクサーのカール・ヌーンズを呼び込み、勝利を祝し、あわせて父親の誕生日と、父の日を喜びます。そんなヌーンズのもとに、ディアズが弟のネイトを引き連れて登場、リベンジマッチを求めます。Fighure4 によると、ここまでは予定通り。ところがディアズがハワイのファンを予想以上にヒートさせたため、ヌーンズも対応して金網内は暴動寸前になります。両陣営のメンバーは殴り合う、ビル・ゴールバーグはいる(スピアーは炸裂しなかったそうですが)、KJのお父さんも臨戦態勢でニックにつかみかかる、怒号とモノが飛び交うという混乱のなか、ニックと弟のネイトは、まるで臆病な悪役のように引き上げていきました。実況のマウロ・レナロは「こんなことは総合ではあってはならない!」と叫び(とはいってもレナロのプロレス好きを考えれば密かに楽しんでいたに違いなく)、解説者はリマッチが必須だと叫びます。

この出来事に関し、多くの米MMAが嫌悪感を示し、WWEじゃないんだからと声高に批判します。たとえば MMA on Tap。

昨夜のスタントショーは、如何にリアルに見えたとしても、双方にとって恥ずべき失態だ。ダナ・ホワイトがこのことを知らないままにネイト・ディアズをプッシュし続けるのかどうか知らないが、ぜひ一考願いたいところだ。もし私の今回の出来事に対する反応が敏感すぎるとしても、放っておいていただきたい。率直なところ、最近のMMAはようやくメインストリームの支持を受け始めていて、将来に向けてとても大切な時期だ。私はこのスポーツがある種の人々の馬鹿げた仕掛けで後退することなく、前進し続けて欲しい。


一方デイブ・メルツァーは、今回のアングルは再戦に向けての関心をうまく呼び起こした、プロレスですら失っているドラマと予想不可能性があったと評価。Figure4のブライアン・アルバレスは、もし普通のMMAファンが純粋さとかスポーツマンシップを本当に重んじるなら、IFLが潰れることはなかっただろうと評論。

数日後のネットラジオでデイブはいらいらしながら、「MMA業界の殆ど誰も、今回のアングルの良さを理解していない」と苦言。デイブはいくらなんでも3割くらいの人は理解するものと想像していたが、実際には5%くらいしかわかっていないと嘆いている。「わからないかなあ。今回は件はディアズの天然ボケのせいでこうなったのであって、脚本に書けることじゃないだろう。脚本だったらどこかで破綻しているはず。自発的だったから素晴らしいんだよ」。

ザック・アーノルドは、MMA純粋主義者と、エンターテインメント的側面もプロレス的に楽しむ人たちとの間にはこのような深い亀裂があり、簡単には埋まりそうもない、と論じています。

当ブログは堅く、プロレス崩れの立場をとっています。かねてから、亀田も秋山もOKだし、「ボクシングの未来が汚された」等という人に対しては、それなら内藤そのほかを金を払って見に行けと、Figure4と全く同じ論を立てています。この「亀裂」、一般のファンよりも業界の人の方が、生活かかってる分、実は厳しいのかもしれないなあと思いました。二番手のEliteXCが知恵を使うのは当たり前で、「ディアズ vs ヌーンズ」なんて、何の布石もなく急に戦ったって誰も見ません。もっといえば、ダナ・ホワイトのやり方だって、ビンスにそっくりだしね。プロレス・格闘技に限らず、なんにしても、きれい事を言う安易な純粋主義者は、個人的な考えでは、まったくダメだと思う。要するに、狭いですよ。

当事者のニック・ディアズはインタビューでFワードを乱発してノリノリ発言、真面目にヒールをつとめています。ディアズはDREAMでは、ちょいと反則を犯しては、ペコペコお辞儀をして見せたりして、可愛いのかむかつくのかよくわからない、奇妙な印象を残しましたが、どうか日本でもこの調子で弾けて欲しいなあと個人的には思います。

まず言っておきたいのは、多くの人がこのスポーツを守ろうとしているし、誰もがスポーツマンみたいになりたがるし、だれもがいい友達でいようとしたがる。まるで、暴力性がないスポーツであるかのように振る舞う。それはオレの仕事じゃない。オレの仕事は戦争だ。殺すためにいるんだ・・・プロフェッショナルになりなよ、プロはケージの外では戦わないんだよという人がいる。オレは戦う。どんな手を使っても自分を守る。オレは誰とでも戦う。サクライ、ヌーンズ、アンデウソン・シウバ、ジョルジュ・ファッキン・サンピエール、ゴミ。


(出所)
Wrestling Observer 6.23
Figure4 Weekly #678
Diaz-Noon post-fight brawl exposes.. (MMA Memories)
EXCLUSIVE: Nick Diaz sounds off about everything (Keep Punching / OC Register)
【もめ事の一部始終】

Diaz vs. Noons rematch likely to take place on July 26 in Stockton, Calif.(Five Ounces of Pain)

7月21日のDREAM.5で予定されていた桜井マッハ vs ニック・ディアズのウエルター級王座決定戦は、EliteXCによってキャンセルされました。「契約上の理由」だそうです。

Five Ounces によると、7月26日のCBS中継で、KJヌーンズとのライト級タイトルマッチが組まれる見込み。

桜井戦がホントに無くなるのだとしたら、それは残念だし、DREAMはなにか弁償を求めるべきです。ただこの動画を見てしまうと、地上波に載せたい絵なんだろうなあというのもわかる。KJのお父さんがホント、良い味出してるわ。これをアメリカの地上波に載せたら載せたで、95%のハードコアファンが怒り出すんだろうなあ(笑)。抗議のメール5万通とかにならなければいいけど。

ディアズは前回もDREAMに来るとか来ないとか言っていて、計量をミスったりしていたので、今回もどうなるか、わかったもんじゃないとは思いますが。

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The Ultimate Fighterシーズン7決勝はサダローがダラウェーを返り討ち!(MMA Planet)

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Wrestling Observer 6月11日、16日、23日号あたりから。

・先日の戦極3の観客数は9,500人だったとさらりと書いてあります。
・Strikeforceでの三崎のデビューは9月の Playboy Mansion 大会となる見込みだそうです。
・UFC9月大会のメインは、チャック・リデル vs ラシャド・エバンス。UFCではヴァンダレイにリデル戦をオファーしましたが、年末まで戦いたくないとの回答で断念しました。しかし依然として、10月大会へのオファーを繰り返しているそうです。対戦相手はチアゴ・シウバかリョートが有力。
・ダナ・ホワイトはそのリョートの対戦相手にかなり頭を痛めているそうです。試合が退屈になる、あのスタイルに対応できないと断る選手が続出の模様。
・マウリシオ・ショーグンは11月のPPV大会で復帰しそうです。完全復活を期待したいところ!

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