「ビスピン vs アンデウソン」堪能の巻


マイケル・ビスピン def アンデウソン・シウバ

いやはや、いろいろ盛りだくさんで楽しい試合でしたね。

元々このロンドン大会は、メインイベントが「ビスピン vs. ゲガール・ムサシ」と発表された段階で、チケットが25分で売り切れていたのである。そこに”ムダに”といってもいいほどに追加投入されたこの豪華カード。そこにはFight Pass拡販戦略もあったのだろうけれども、大会前のダナ・ホワイトが「これはビスピンの非公式タイトルマッチなんだよ」と語っていたとおり、ビスピン感謝祭の意味合いもあったのである。

ビスピンはこれまでに3回、「この試合に勝てば、アンデウソンのベルトに挑戦できる」という試合で負けてしまい、その結果いまだにタイトルに挑戦したことがない。ビスピンが負けた3人というのは、チェール・ソネン、ヴィトー・ベウフォート、ダン・ヘンダーソンで、いずれもTRTユーザーだったのである。TRTは当時は違法ではなかったのではあるが、見方によってはビスピンは、ステロイドの犠牲になっていたとも言えるのだ。

だからこそビスピンにアンデウソンと戦わせてやりたい、と思う人が多かったからこそのマッチメークだったのだろうと思うのだ。そしておそらく、薬物検査失格による出場停止明けで、今回こそクリーンなはずのアンデウソンにビスピンが勝ったというのは、ビスピンのキャリアストーリーとしてとても美しいではないですか。ハッピーエンドっぽいというのか、この後どうするつもりかな、とは思うけれど。

とはいえアンデウソンもさすがというか、まことに恐ろしいジジイである。まもなく41歳、2年ぶりの試合、そして薬抜きということもあって、さすがに最初の2Rくらいまで、ビスピンのパンチを受けてダウンするシーンもあり、ああ、もうダメかな、なんだか反応が遅いように見えるよな、と思わせたけれど、3R終わり、強烈な跳びヒザ蹴りでいったんはビスピンをKO。これはビスピンがゴングに救われる格好になって試合は続行されたものの、その後4R、5Rと、アンデウソンは尻上がりに調子を上げ、試合が終わってみれば涼しい顔のアンデウソンに対し、ビスピンの顔面はゾンビに食いちぎられたかのように真っ赤に血に染まっていたのであった。

かつての「猪木 vs 天龍」戦では、最後は天龍がパワーボムで勝つのだけれど、試合序盤に猪木のスリーパーで天龍が長々と落ちるという前振りがあり、試合は天龍の勝ち、でも本当は猪木の勝ち、と言う印象を作りだしていたものである。今回の試合もまさに、あの3Rの戦慄のノックアウトシーンのおかげで、喧嘩ではアンデウソンの勝ち、でもゲームではビスピンの勝ちというふうに見える試合であった。

試合後のアンデウソン、ビスピンとお互いをたたえ合い、インタビューでは英語で「ロンドンの友人の皆さんありがとう」などと淡々と語り、さすがに40歳にもなると、もはや勝ち負けに頓着はしないのかな、と思っていたら、そのあと誰にも分からないポルトガル語で、こんなものは自分の判定勝ちのはずだ、ロンドンのジャッジはブラジルのジャッジと同じくらい腐りきっている、などとニコニコしながら悪態をついていたらしいから、まだまだ気持ちも若いようだ。

Fight Passはアクセスが殺到したのか、僕の環境では今回さすがに一度、ストリーミングに問題が発生した。ちょうど中村の試合前に絵が止まってしまい、動き出したときには3R目になっていた(追いかけ再生ですぐに最初から見れたけれど)。中村のオモプラッタ、かっこよかったですね。腕を引っこ抜いてやれや、と必死で念を送ったのだけれど、思えば追いかけ再生だったから無意味だったですね。

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コナー・マクレガーとネイト・ディアスの記者会見ビデオ、楽しかったな〜楽しめる方はなんとしても見るべき。全文訳して紹介できればいいんだけど、この頃は余裕がなくてねえ・・・デイブ・メルツァーは、プロレスラー、プロレス作家は全員これを見て勉強しなさいと論じていましたよ。これぞ、試合前の記者会見ですよ。


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タイトルを付けたのはサイトーさんです。タイトルに吹いた。



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高橋テツヤ

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