オブザーバー評「RIZINのショーは、日本MMAの悲しい現実の表れだった」



アントニオ・ホドリゴ・ノゲイラのインタビューがMMA Fightingに。

●国による観衆の特徴について

アメリカのファンはMMA情報をよく追いかけているね。ニュースを知っているし、人気上昇中の選手のこともおさえている。新しいファンもたくさんいるね。ブラジルではいま、UFCが2番目に人気のあるスポーツなんだ。テレビドラマや夕方のニュースでもUFCが扱われていたりするし、みんながUFCの話をしている。ブラジル人のチャンピオンもいるから、新しいファンも増えている。日本のファンはもっとマーシャルアーツ的だ。過去15年くらいの事を全部覚えているんじゃないかと思うほどだ。

●強敵だった相手

全盛期のミルコ・クロコップ。セルゲイ・ハリトーノフ。ヒョードル。UFCではケイン・ベラスケスが一番の強敵だった。これが私の4大強敵だ。もっともUFCに来てからは私の方にケガが多くてね、対戦相手も強かったがケガとの戦いも大変だった。

●ボブ・サップ戦の想い出

それとは別に、ボブ・サップ戦も忘れがたい。日本のナショナルスタジアムで戦い、大変多くの人が見に来ていた。当時のサップは無敗で、K-1チャンピオンのアーネスト・ホーストを2回も倒していた。レスリングはまあまあ、グラウンドはできなかったが、とにかく重たくて、なかなかの難敵だった。試合序盤にパワーボムでたたきつけられてね、首から落とされたよ。第2ラウンドには私がテイクダウンを取ることができた。すごい試合だった。2002年の試合だけど、いまでもYouTubeで多くの人が見てくれている。私の格闘技観が変えられた試合でもあった。私はけして小さな男ではないのだけれど、あの夜の私は小さな男だった。今でも時々あの試合のことは思い出す。首が痛むと、いつもあの試合のことを思い出すんだ。



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レスリングオブザーバー(4月24日号)のRIZIN横浜大会評。オブザーバの分析は参考になることが多いのだけれど、このRIZIN評に関しては、僕の見方とはまったく違っている。僕の中ではここまで違和感のあるオブザーバーの記事は初めてである。

・・・4月16日のRIZINのショーは、日本のMMAの悲しい現実の表れだった。

客足は伸びなかったが、レジェンド選手の出場もなかったため、そのことは予期されることだった。一般層の知名度が一番高いのは、2008年五輪メダリスト、石井慧であったが、すでに戦歴22戦で新味も薄れており、これまでのところ一般受けするカリスマを発揮できていない。川尻達也はPRIDE、DREAM時代のトップファイターであるが、すでに38歳で、前回はクロン・グレイシーに負けており、対戦相手のバーチャックは無名選手だった・・・

・・・ハードコアファンは、メインイベントの川尻の試合と、現在日本で最もアクティブなファイター、堀口恭司の試合がハイライトでしかテレビ放映されなかったことにとても怒っている・・・テレビ局サイドはどうやら、未来につなげていくことではなく、短期的な視聴率を求めているようだ・・・



要は、レジェンドは出ない、数少ないまともな試合はロクに放送すらされない、フリークマッチばかりが放送されていて未来が見えないというのがこのオブザーバー記事の趣旨である。これだけでも結構つまらないのだが、さらにこの記事はなぜか、RENAと那須川のことにほとんど触れていない。僕の目にはこの大会は、この2人の若いスターを愛でて、未来へのシズルを感じることがメインディッシュなのであって、それ以外のことはいくら論じてみてもピントがずれているとしか思えない。デイブ・メルツァーはUFCを書くときには、こうした怒れるハードコアファンの観点に立つことはけしてないのに、今回に限ってはなぜこんなレビューを書いたのだろうか。ちょっとこれはがっかりである。

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パウロ・フィリヨがうつ病や薬物中毒に苦しんだ日々のことを振り返っているMMA Fightingの好記事。長文ですが興味のある方はどうぞ。現在は指導者の比率を高めつつ、まだ引退したわけでもなく、健康に暮らしているのだとか。なんだか大昔の人のように感じるけれど、まだ38歳。もうひと花、ありえるかも?


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高橋テツヤ

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