UFC 214 レビュー


UFC214、ざっくりの感想です。

ロビー・ローラー def. ドナルド・セラーニ

プロレスで言えば柴田対石井的な、期待に違わぬ男臭くて濃厚な暴力にあふれた試合ではあったのだが、本来60分1本勝負で行うべきところ、30分で試合が終わってしまったかのような、すばらしいが故の物足りなさがあった。ローラーの頭のいいケンカっぷりにはうなった。試合序盤にいきなり距離を潰して、クリンチから細かい打撃を入れまくり、セラーニの機先を制する。そして2Rはエネルギーを節約し、3Rにラストスパートをかける。腕っ節が強いだけでなく、理路整然としているのだから恐ろしい。もっともセラーニもしっかり対応して大いに盛り返していたので、「今日のところはこれくらいにしといたろか」、といったところか。前回敗戦の両者がともに元気そうだったのはとてもよかった。

選手コールを受けた際、ローラーの顔が画面にアップで映し出されると、ローラーがどこかの企業のロゴマークが付いたマウスピースをむき出しにしていた。マウスピースはリーボックでなくてもいいということなのだろうか。これから歯をむき出してコールを受ける選手が増えてきそうだ。


クリス・サイボーグ def. トンヤ・エビンジャー

ベテランのエビンジャーがどんな秘策を繰り出すのかと楽しみにしていたのだけれど、やはりサイボーグの打撃をあれだけ受けてしまうと、立っていることは難しかった。試合後記者会見でエビンジャーは、5ラウンドまでフルに戦ってタフさを証明するつもりだった、途中で倒れてしまうなんてまるで女だ、と涙ながらに悔しがっていたという。

レフリーのオックス・ベーカーの,いつも以上のテンションの高さにはこちらまで気合いが入った。


タイロン・ウッドリー def. ダミアン・マイア

マイアが24回もテイクダウンを試み、ウッドリーが一度も許さなかった。不思議だったのは、マイアほどの達人にして、テイクダウンするのに、シュートするしか方法がなかったのだろうか、ということだ。解説のジョー・ローガンも言っていたのだけれど、ウッドリーはグラウンドに付き合う気がまるでないのだから、ヘボでもいいからもっとキックを使うべきだったのではないだろうか。あるいは、イマナリロールなんも1回くらい試してみればいいではないか。もっとも、これまでガンガン一本勝ちを重ねてきたマイアが、どうしてもテイクダウンを取れないというからには、やはりウッドリーの実力を認めるべきだということなのだろう。ウッドリーの身体がかなりテカってヌルヌルっぽく見えたのは気になった。ちゃんとコミッションがチェックしているとは思うが。


ジョン・ジョーンズ def. ダニエル・コーミエ

入場から選手コールまでは、両選手に対して歓声とブーイングが入り乱れ、観客はどちらが善玉でどちらが悪役ともつかぬリアクション。試合はコーミエがうまく進めているように見えた。戦いながらのトラッシュトークが効いていたように見え、まるで大人が子どもを説教しているように、意地悪く追い詰めるようなコーミエと、不安げなジョーンズという両者の表情が対照的だった。しかし結局、ジョーンズには武器が多すぎ、馬力もありすぎた。前回のOSP戦ではとても殺し屋には見えなかったジョーンズだが、今回の試合ではリングラストも感じさせなかった。

ジョーンズの試合後のインタビュー受け答えはこれまでになくクリーンで、ひょっとしたらベビーターンに役立ったかもしれない。本人の自意識はあくまでベビーフェイスのようである。このあと何かしでかさなければ良いのだけれど。


**
スポンサーサイト

毎週更新!

Ad

Ad

MMA Update