【UFC90レビュー】アンデウソンのヒールターンの勧め

UFC90、WOWOWで見ました!

ジュニオール・ドス・サントス def ファブリシオ・ヴェウドゥム (1R1分20秒KO)
サントスがアッパーカットで一撃KO。スター誕生を思わせるスカ勝ち。手薄なUFCヘビー級には嬉しい存在かも。ヴェウドゥムはちょっと太った?

グレイ・メイナード def リッチ・クレメンティ(3R判定)
テクニカルなグラウンド合戦。見たこと無いような動きも多々あって、世界のTKの細かい解説のおかげでずいぶんと楽しめた。テイクダウンからトップキープをしていたのがメイナードだったと言うことだけで、互角の闘いとも思えた。グラウンドが続いたせいか、観客は大きなブーイング。レフリーも「何かしないと立たせるぞ」と何度も警告(実際にブレイクはなかったが)。何かしないと、って、めちゃくちゃ色んなことしあってましたけど。これではプロモーターも「スタンドで戦えばボーナスをやるよ」と言いたくもなるのではないかと思った。

試合後のメイナードは、打撃の練習はしてきたんだけど、相手がベテランで・・・申し訳ない、と語っていたという

チアゴ・アウベス def ジョシュ・コスチェック(3R判定)
例によってジョシュのコール時にブーイング。すっかりヒール人気が板に付いた。しかし試合は真剣で斬りつけ合うような緊迫感のある打撃戦。終盤にかけて、アウベスの強烈な打撃をコスチェックがどうにかサバイバルするスリリングな展開。コスチェックは負けたので12月 Fight Night で吉田と戦うのは無理か。吉田は命拾いだったかも。

アンデウソン・シウバ def パトリック・コーテ(3R 39秒TKO)
3R開始時、コーテがケージサイドの誰かに向かって嬉しそうに指を三本立てる。シウバが3Rに突入するのが何年かぶりだから、やったぜということらしい。そんなことで喜んでいることから分かるとおり、全般に大人と子供ほどの差がある試合に見えた。勇んで3Rがスタートした矢先に、なにもしていないのにコーテが右膝を抱えてダウンして終了。「古館さん、藤波は空足を踏みましたよ」という山本小鉄の声が空耳で聞こえる。

で、WOWOWの放送席は、シウバがコーテを警戒して3Rまでかかったとの見解だったが、では最初の2Rにシウバが何をしていたかというと、構えのスイッチングのダンスをしていたのであり、カマキリ拳みたいな、あるいはブッチャーがエセ空手ポーズで見得を切るときのようなヘンテコな構えでコーテに迫っていたのであり、猪木・アリ状態から立ってこないコーテに手をさしのべてやっていたのであり、ラウンド終了後にはこれ見よがしにクソ丁寧な礼をしていただけなのである。

どうしてシウバはおもしろムーブを連発したのだろうか。実力差のありすぎる取り組みに、遊ばないとやってられないと思ったのかもしれない。あるいは、数字を取れないチャンピオンという評価を覆そうと、面白おじさんに変貌しようとしているのかもしれない。ただあくまで、勝負上のリスクを冒さない範囲での余計なムーブだったので、なんだかボボ・ブラジルがやるに事欠いて菊の花を食っているような、安易で哀しいギミックにも見えた。そう見えるくらい、実力差があるともいえるが、おもしろさの方向性を勘違いしている気もする。桜庭のモンゴリアンチョップとは質が違う。シウバは意図していないだろうけど、僕の目にはシウバのそんなムーブが鼻につき、「イヤミ」に見えたことも事実だ。

だいたいシウバはもはや、圧倒的に強いことはよく知られていて、これ以上証明する必要はない。コーテクラスとは何度やっても勝つだろうし、普通にやっていたのではUFCミドル級に敵はいない。それならヒール役を甘んじて、「誰がこのイヤミ男のケツを蹴るか」という売り方をしていくというのもいいのではないか。そう、まるでシュルトのように。圧倒的な強さ、そしてイヤミったらしさ。黒魔王シウバへの道がスタートしたのなら、新しいなと思う。

試合後のダナ・ホワイトも、シウバがいつもとは違うモードであったことを、ややネガティブに語っています

選手はときに、リズムに乗れなかったり、距離を取りかねたりする。今夜アンデウソンはそんな感じだった。今日のシウバは世界一のナイスガイだった。彼は普通はオクタゴンでは他人を助けない。彼は殺し屋。あれは彼ではない。奇妙だった。シウバは心ここにあらずだった



恒例の三賞
Fight of the Night:シャーク vs グリフィン
Knockout of the Night:ジュニア・ドス・サントス
Submission of the Night:スペンサー・フィッシャー

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レスリング・オブザーバ最新号より
●35歳で引退すると繰り返し発言しているアンデウソン・シウバがブラジルのテレビで、MMA引退後はボクシングに転向して、ロイ・ジョーンズ・ジュニアと戦いたいと発言。これをうけてオブザーバは、シウバの引退宣言はやはりカネの問題だったようだと分析。シウバの場合、PPVボーナスが少ないため、他の王者よりも収入が低くなっています。

●同じく引退表明をしたメルビン・マヌーフがラジオで、UFCからオファーを受けていると発言(日本のファンからすれば、なーんだ、そう言うことかよ、って思うよね)。ただしUFCの評価は、寝かせれば何も出来ない男、というもので、これまでのようなファイトマネーは得られない模様。

●ダナ・ホワイトが、UFCの試合で「レフリー二人制」導入を検討しているとほのめかす。サブレフリーがオクタゴンサイドでモニターを監視し、複雑な裁定について助言するというもの。

●またダナ・ホワイトは、「UFC100」を、7月4日のアメリカ独立記念日に開催したいと発言。独立記念日には盛大な花火で祝うことが通例ですので、屋外の巨大な競技場を想定しているのではないかと。

●リック・フレアが日本と韓国で試合を行うと発言した件について、新日本が1.4ドーム大会での蝶野戦をオファーしている模様。韓国のグループは1週間のツアーに6桁のギャラ(円換算で数千万円)を提示している模様。

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猫の記憶力(山宮恵一郎日記)

内田百けん「のらや」は、家出した猫をいい年の百けん大先生が泣きながら探し続ける狂気を描いた作品だが、その中で半年たって帰ってくる猫もいると言う。だから半年くらいは覚えているのではないかと思う。ただ、猫の家出とは言っても実にたいした距離は動いていないという説もあって、そうすると、半年たった頃にたまたま何気なく実家を通りかかったところを見つかって捉えられているだけではないかとも思える。

短期記憶については、過って猫のしっぽを踏んだとき、猫は一瞬激怒するが、次の瞬間にはゴロゴロとなついてくる。痛みも恨みも一瞬で忘れてしまっているような気もするし、単に大人なんだという気もする。

猫研究ならボクもつい一言言いたくなってしまうのだが、最近読んだ猫文学で非常に印象的かつ強く共感したのは次。

猫、なかなかいないなあと思っても、一匹見つかるとその後は日光写真が浮き出て来るみたいに、ドンドン現れます。わりにいつもそうです。
私は猫ストーカー 浅生ハルミン 洋泉社

このとき、ふっと透明な壁を通り抜けて猫次元に異動しているような気がするんだよなあ。ストレス一杯の時には癒しのトリップ感が味わえるのでお奨め。

駅までの道を歩いているときなんかはだいたい、猫目線で町を見ていることが多いですね。人には人の都合があって、土地を買って区切って家や店を建て、道路となっているところを歩いているけど、猫には猫の道があり、陣地があるのであって、そんなことを感じながら歩いていると、またまたトリップしてしまい、細い路地なんかが楽しそうに見えて、無闇に入り込みたくなりますね。

このブログの管理人名「ソックス」は、昔かっていた猫の名前です。そう、ビル・クリントンの猫と同姓同名、もとい、同柄同名でした。

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「丸藤 vs KENTA」は情報遮断まではしていないけどG+待ち。ハッスルGP決勝はブラックアイ2さんが分かり易いです。


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