WEC戦線分析 / ProElite最後の聖戦


レスリング・オブザーバー最新号より

●NOAH三沢社長が、次のツアーから、全ての所属選手を帯同するのをやめると語ったそうです。試合数も大会当たり9試合から7試合に減らし、シングルマッチを増やして6人タッグを減らし、巡業コストを節約する、とのこと。ただしNOAH所属選手は固定給ですから、選手給与支払額が減るわけではありません。巡業参加選手のパフォーマンスが優れない場合には、道場居残り組と入れ替える、居残り組は一生懸命に稽古をして連れて行ってもらえるようにしなさい、とのこと。

NOAH次期ツアーはホームページ上で主要な取り組みが既に発表されていますが、チラチラ眺めたところでは、誰が置いてけぼりにされるのか、よく分かりませんでした。外敵もいつもと変わらぬメンツが参加していて特段の貧乏くささは感じないし、旅費宿泊費の節約と言うよりは、ガチな競争主義の導入が主眼なのかも。見る側からしても、無理矢理な6人タッグが続くより、シングルマッチが挟まっていた方が楽しく見れますね。

●新日本は1.4東京ドーム大会に、WWE出身のビッグネームを招聘する見込み。ただしこれはリック・フレアではないそうです。フレアへのオファーはありましたが、ドームでの蝶野戦を断ってきたそうです。

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WEC36、フェイバーとパルヴァーの陥落、ブラウンのフェザー級戴冠を受けて、いくつかのニュースサイトが今後の戦線を予想しています。もっともありうるのは、昨日の勝者同士、レナード・ガルシア vs マイク・ブラウンの王座戦。フェイバーの王座再挑戦は、この階級のトップコンテンダー、ホセ・アルド、ジェフ・カランと言った選手を倒してからの出直し、ということになると見られています。来月大会の「ワグニー・ファビアーノ vs 田村彰俊」の勝者も、戦線が混沌としてきているだけに、有力なコンテンダーになる可能性があります。

とはいえフェイバー敗戦は様々な計画の見直しも迫られそうで、KID山本戦は夢の彼方に遠のいたとの見方が有力、このほか、階級を上げてUFCに参戦するとか、階級を下げてWECもう一人のエース、ミゲル・トレスとの決戦を行うといった計画は二歩三歩の後退と見られているようです。

パウロ・フィリヨのディフェンシブな闘いについては、ボクは個人的にこういうこともあり得るんじゃないかと見ましたが、米MMAサイトでは非常に評判が悪く、次戦を見れるのは相当先だろうとか、WECミドル級のUFCへの移管には乗っかれないだろう、MMAの仕事は無理なんじゃないか、挙げ句の果てにはメンタルの症状が試合に出ていたと言ったひどいレビューもありました。

(出所)
WEC Analysis: Faber’s Loss Limits Options(Sherdog)
The Future is Bright for WEC’s 145 Pound Division (Five Ounces of Pain)

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11月17日にShowtimeがプロエリートの資産を競売に掛けますが、プロエリートでは競売に掛けられないためにあらゆる努力をする、という意思表明をしています。努力の方法としては、新たな資金調達、競売に対する訴訟、倒産申告、Showtimeとの和解などがあげられるそうです。

少なくともプロエリートにまだ若干のスタッフが残っていること、未だ倒産したわけではないことが明らかになりました。

他方でプロエリートは、カリフォルニア州とネバダ州から、プロモーターライセンスを剥奪されました。予定されていた興行を開催せず、すでに実質業務を行っていないと言うことが理由だそうです。

仮にプロエリートが競売を避けたとしても、すでにプロモーターライセンスは剥奪されており、CBS等との関係も修復しがたいものと思われ、各ニュースサイトでは、いったい何のための最後の抵抗なのか、生き残ってどうするつもりなのか、意図をはかりかねるという分析をしています。

プロエリートの選手契約は委託契約になっている模様ですが、これはPRIDEの契約と同じ種類のものであり、他社に譲渡できるものではないそうです。

主要なプロエリート所属選手は、会社に対し契約を遂行するよう催告状を送付しており、30日の待機期間が過ぎても返事がなければ自由の身になれるはずでしたが、プロエリートは選手に対し、来年度興行を開催するという旨の返事をしたそうです。これはもっぱら、30日の待機期間をとりあえず延ばすための事務的な反応であると見られています。

選手やマネージャは自分の契約や立場の行方に戦々恐々していますが、業界の大ベテラン、モンテ・コックスですら、こんなケースは初めてで、今後どうなるのか、自分の選手に今何をしてやれるのかわからないとぼやいています。

個人的な感想としては、この件はプロエリートの逆ギレに近い現象で、何がどうなるわけでもないのではないか、と思うのですが、ただ逆ギレにも一抹の悲しい共感を感じるのは、いくら債権者であるとはいえ、テレビ局が選手契約を売り飛ばすというのも無茶苦茶な話であって、選手を人質にとるようなことだけは、避けてほしいものです。

(出所)
Report: ProElite To Go All Out To Retain Assets (MMA Payout)
ProElite’s license suspended by CSAC; company could challenge Showtime’s auction (Five Ounces of Pain)
Report: Pro Elite trying to fight off bankruptcy sale (Fight Opinion)
Pro Elite License Suspension, Pending Auction Muddy Fighters’ Futures (Sherdog)

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OUTSIDERに宣戦布告! 新格闘イベント「GRACHAN」旗揚げ(スポナビ)

ジョシカク新イベント『ジュエルス』にフジメグ参戦!!(Kamipro)
桜庭がValkyrieを選んだところ、田村が静かにジュエルズを選んだ・・・そんな風に見えなくもない

中邑真輔と画家ロジャー・ミカサ氏が現代美術展を開催!!(Kamipro)
中邑はPodcastでのトークも評判が良いですね。多彩なんだなあ。プロレスの試合だけを見てると、器用な感じは余りしなかったので意外かも。

今週のビルボード・ジャパンのジャズアルバム・チャートの2位に、菊池成孔さんの「記憶喪失学」というCDが初登場しています。

記憶喪失学記憶喪失学
(2008/10/29)
菊地成孔とぺぺ・トルメント・アスカラール

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「G Spirits」第8号を読みました。今出ている号は9号だから、随分遅れて読んでいます。最初の数冊でGスピリッツを買うのは止めたんだけど、9号の馬場の表紙に惹かれてやっぱり買おうかなあと思うようになり、それなら例のカール・ゴッチ特集を前編から読みたいと思い直して、大きな書店で探して8号を買った次第。特集は「UWFの歴史を全日本の側から眺め直す」というもの。

新日本スピンオフであるUWFの設立と展開の各局面に、馬場がいちいち噛んでいたという事実は、これだけ狭い業界なんだから当たり前かもしれないけれど、ボクには結構意外で楽しめました。当時純朴だったボクは、とぼけた馬場をみて、この人はUなんか知りもしないのではないかと思っていたほどでした。まあ、こういう記事を読んでいると、DREAMと戦極だって、知らん顔をしながら、背景では喧嘩をしたり、恐るべき共同戦線を緻密に張っていても不思議はありませんね。というか、むしろそんなものだろうと思います。

もう一つ印象的だったのは、「UWFはフジテレビが放映し、後で猪木が来ることになっている」という話だったことは知っていましたが、フジテレビは実際にUWF放映開始の記者会見までしていたんですね。若くてトンパチな前田が騙されたという印象があるUですが、テレビ局がここまでやれば、前田でなくても騙されますよねえ。U放映の記者会見は1984年2月8日、放映断念の記者会見は同年3月8日に行われています。

いま、例えばフジテレビがUFCを放送と発表して、後で撤回したら、大変なことですよ。まあ、だからといって、日本の発表ごとは、万事整うまで控えすぎだとも思いますけどね。

ちょうどGGGさんにはGスピリッツ9号の書評がありました。


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