米MMA新団体 Bellator Fighting Chapmionship


アメリカの新しいMMAプロモーション、Bellator Fighting Chapmionship について、ここまでに見られた報道からまとめてみました。



・オファーを出している選手には、ウイルソン・レイス、ホルヘ・マスビダル、エディ・アルバレス、ギルバート・メレンデスらがおり、スペイン語を話せるか、ヒスパニック系の選手が中心となっている。多数のエリートXCの選手に目を付けていると言うが、もちろん、エリートの選手契約の行方は今のところ分からない。

・シャードッグによると、番組は早くて4月スタート、3階級か4階級、それぞれ8人の選手によるトーナメント戦を実施する、それを ESPN Deporte (ESPNのスペイン語チャンネル)で12週に亘り放送すると報じている。レスリング・オブザーバは、現時点では選手契約を進めようとしているだけであり、リアリティ・ショーなのか、トーナメント戦なのかも定かではないと報じている。

・MMA Payout は、もともとこの企画は今年4月頃からあって、早ければこの秋、今頃にも放送を開始するという計画もあったと報じている。

・ESPNの英語チャンネルでは、MMA関連番組の計画はない、とESPNの広報が最近発言している。もともとESPNのMMAの扱いは気まぐれで、昨年の「リデル vs ランページ」は大ニュースとして扱ったが、その後UFCの扱いはぞんざいになってきている。UFCの本拠地 SpikeTVと競合しているためであるとも見られている。

・ベラトールの事業計画書によると、1年目は赤字ながら、2年目以降は数十億円の黒字を目論んでいるという。主な収益源はPPVで、一年目は1回、二年目には3回のPPVを行うとしている。このほか、2年目からはESPN英語チャンネルにも進出して露出を高めていくという。ちなみにESPN英語チャンネルのリーチは1億人、スペイン語チャンネルのリートは400万人である。

・経営陣は以下の通りで、ボクシング畑の人と、エンターテインメント業界の人の混成チームとなっており、各人ともESPN/Disneyと深い関係を有している。

Bjorn Rebney 創設者、オーナー、CEO
・シュガー・レイ・レナード・ボクシングの元CEOとして、ESPNで最高視聴率のボクシング番組を製作した経験を持つ。サン・フランシスコ49ers、オスカー・デラホーヤなどの弁護人や代理人を歴任。

Brad Epstein 創設者、オーナー、総合プロデューサー
・元ディズニー社の製作担当副社長。トライベッカ・プロダクションの元社長。Invincible, Ladder 49, About a Boy といった映画作品のプロデューサー

Rob Beiner イベント・プロデューサー
・エミー賞のスポーツ番組部門を12度受賞。ESPNのFriday NightGights、USA Network の Tuesday Night Fightsのプロデューサー兼ディレクター。多数のPPVイベントのプロデューサー兼ディレクター。

Teri Wagner プロデューサー
・ABCスポーツの元番組製作担当副社長として、ABCのスポーツ中継の制作、調達、予定管理の責任者。


>以上の顔ぶれを見ていると、いかにも壮観な気がしますが、テレビ・エンターテインメント人材とボクシング・プロモーターの組み合わせというのは、エリートと同じですから、あてにはなりません。M-1 Globalのときは、ここにMMA興行ベテランのモンテ・コックスがいたのに、ただの一度もイベントを開催できませんでした。

この顔ぶれが本当にフルタイムで仕事をするのか、それともお飾りなのかというところもよくわかりません。ただ面白いかと思うのは、ターゲットをヒスパニック系に絞り込んでいること。以前、黒人をターゲットに絞り込んだMMAのリアリティ・ショーが大変高いレートを獲得したことがあります。Wikipediaによると、アメリカにおけるヒスパニック系の人口比率は14.5%、4190万人で、黒人よりも多数派です。また、ここまでに名前の出ている選手を見ると、値段の高いスーパースターではなく、前途有望な若い選手を中心にしているところは期待が持てるのではないでしょうか。

出所
レスリング・オブザーバー最新号
ESPN Deportes to Broadcast MMA in April (Sherdog)
A Closer Look At Bellator and ESPN Ties (MMA Payout)

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来月のWEC37で、「高谷裕之 vs カブ・スワンソン」が決定。もともとWEC35での対戦が予定されていましたが、スワンソンの怪我でドタキャンになっていました。

先日のWEC36でユライア・フェイバーを下したマイク・ブラウンは肋軟骨損傷と診断され、無期限の出場停止に。

自らの計量オーバーによりタイトルを防衛した形となったパウロ・フィリヨは、事前に「ノンタイトル戦だが負けたらベルトを譲る」と語っていましたが、渡さないでブラジルに帰ってしまったとのことです。フィリヨのマネージャはフィリヨの不甲斐ない試合ぶりに、「みんながよく知っているパウロ・フィリオではなかった。彼は姿を見せなかった。何せひどい一年だった。準備が足りなかったのだろう。実際、全然用意をしていなかった。」と弁明しています。

そのWEC36のファイトマネーは下記の通り。フェイバーのファイトマネーが大変低いことがわかります。こんなことでいいのでしょうか?DREAMでも倍は出せるのでは?

Paulo Filho - $30,750
Chael Sonnen - $29,250 + $19,000 win bonus
Urijah Faber - $14,000
Mike Thomas Brown - $9,000 + $9,000 win bonus
Jens Pulver - $33,000
Leonard Garcia - $10,000 + $10,000 win bonus
Jose Aldo – $4,000 + $4,000 win bonus
Rani Yahya – $6,000 + $6,000 win bonus
Yoshiro Maeda - $6,000

(出所)
Filho Earns $30K in WEC Defeat (Sherdog)
SWANSON RETURNS AGAINST TAKAYA AT WEC 37(MMA Weekly)
NEW CHAMP LEADS WEC 36 MEDICAL SUSPENSIONS (MMA Weekly)
Paulo Filho Does Not Surrender WEC Middleweight Title to Chael Sonnen as Promised (BloodyElbow)
Quote of the Day: "That's Not Paulo Filho" (BloodyElbow)

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Tapped out or still ready to scrap? (Sports Business Journal)

スポーツビジネス専門誌に米MMAの現況レポートが掲載。その中からとくにスポーツ・エージェントに関するディテールをメモしておきます。

MMA選手とスポンサーの個人契約はまだまだ他のスポーツに比べると進んでいない。スポーツエージェント会社と個人契約している選手は、ジョルジュ・サン・ピエール(CAA社)、ヒョードル(ブルー・エンターテインメント・スポーツ・テレビジョン社)くらい。MMA選手ご用達のエージェント会社はMMADHOUSEとZinkin Entertainment 社で、契約選手数はあわせて70人。スポンサー契約はほとんど、ひとまとまりの選手グループに対して行われている。

MMADHOUSE社の社長によると、UFCの選手の多くは年間3、4試合で年収10万ドルを得ることが出来ているが、数十万ドル稼げている選手は10%未満で、まだまだ贅沢な状態とは言えない、と語っている。


MMA Fighters Yearn For Competition(Sports Agent News)

そのスポーツエージェントの役割について。

スポーツエージェントは、交渉によって選手の価値を上げていくことで稼ぐ仕事である。その際の有力な道具は「レバレッジ」。選手を獲得したいプロモーションが複数ある時、それらを競わせることをテコにするのである。海外に転出するというのも駆け引きに使える手である。

IFLとエリートXCが崩壊した今、競争が少ないために、Zaffaは自らの条件を通すことが出来るようになってきた。もしZuffaの条件が気に入らなければ、退出するしかない状況だ。

このような場合、エージェントに出来ることは限られてくる。それでもエージェントは、スポンサーや広告を取ってくることは出来るが、MMAはチーム・スポーツでもなく、ブローキング出来ることがない。エージェントにとってもMMAは将来の大きな市場であり、なんらかの健康な競争状態が出来上がることを希望したい。


>どこかのブログで読みましたが、ダナ・ホワイトがGSPについた代理人を、例によってハリウッドの豚野郎などと毛嫌いしているようです。

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