ワイルド・サワーの一人舞台【いまさらのS-CUPレビュー】

『SHOOT BOXING WORLD TOURNAMENT S-cup2008』
11月24日、さいたまスーパーアリーナ

PPVを録画時間が5時間40分くらいの長丁場のイベントだったので、見終わるのに時間が掛かりました。ゲストにボクシングの内藤。またしてもグダグダの挨拶。リングアナウンサーはケロと古田さんが交代で。ケロのコールはいいんだけど、例によって前口上で試合を独自に定義してしまうのが不快。

○MIKU(クラブ・バーバリアン)vsレーナ(及川道場)× ※判定3-0
このレーナっていう子もスター性がありますねえ。ちょっと木下ユキナみたいなビジュアルですよ。で、試合の方は総合格闘家のMIKUが、シュートボクサーのレーナを、引き出しの多さで老かいに封じ込めたという感じ。なにせ近づくとクビ相撲で動きを止めたり投げたり(実際投げでシュートポイント有り)、距離がおかしいとタックルで倒して(SBでタックルは競技的には無意味)相手を無力化するといった、ワザの多彩さを見せつけて相手に何もさせないまま終了。女子高生戦士レーナは泣いてましたが、これは相当悔しかったと思う。それにしても、SBに楽々と対応してしまうMIKUを見てると、SBで格下に負けてしまった藤井恵と三段論法で比べてしまいそうになる。藤井にはぜひ直接対決で力の差を実証して欲しい。ふたりともジュエルズ系(二派に分ける必要があるのかどうか知らんけど)だろうからね。

MIKUは入場時には恐い顔なんだけど、試合は笑いながらやるんですね。個人的には、試合観戦であれ、仕事のタフなミーティングであれ、怖い顔の人よりも、半笑いの相手の方がうんと恐いです。

○菱田剛気(シーザー力道場)vs与国秀行(フリー)× ※判定3-0
アウトサイダー戦士・与国、始めて見ましたが、うーん残念、ほとんど何も出来ませんでした。素人目に、パンチの時に腕が縮こまっていて、まるで届いていません。対戦相手の菱田選手はなにかの「先生」を職業にしているようで、不良 vs 先生という対立構図もありましたが、まんまと大人に懐柔されてしまったようにも見えました。どうせ負けるなら、次回は無茶苦茶戦法を期待。

(S-cup2008一回戦)
○緒形健一(シーザージム)vs金井健治(ライトニングジム)× ※2R2分58秒、TKO(2ノックダウン)
チャンピオン金井に対して、ずいぶんと差をつけての緒形の貫禄勝ちでした。急に決まったというのは気の毒だったけど、双方同条件だし。

×デニス・シュナイドミラー(ドイツ/Team Souwer)vsルイス・アゼレード(ブラジル/シュートボクセ・アカデミー)○ ※1R2分07秒、KO(スタンディング肩固め)
サワーの刺客シュナイドミラー、打撃の勢いはすさまじく、現に早々にダウンもうばったが、不用意にクリンチにいったところをアデレードが肩固めに絡め取った。立ち関節ありのSBではあるが、実際にはあまり見られないフィニッシュなので、ちょっとびっくり。

○宍戸大樹(シーザージム)vsクリス・ホロデッキー(カナダ/チーム・トンプキンス)× ※判定3-0
IFL出身で、五味とも対戦の噂のあったホロデッキー初来日、キックボクシングのバックグラウンドもあるということで、宍戸と互角に渡り合った。言い換えれば膠着戦。僕には、判定で宍戸に有利とつける理由はわからなかったが、ホロデッキーを優位とする理由もなく。

○アンディ・サワー(オランダ/Team Souwer)vsエドウィン・キバス(エストニア/BUSHIDO)× ※1RTKO(2ノックダウン)
スロースターターのサワーが最初から血相を変えて秒殺。格が違いました。

(S-cup2008準決勝戦)
○緒形健一(日本/シーザージム)vsルイス・アゼレード(ブラジル/シュートボクセ・アカデミー)×
※2R1分12秒、KO(右フック)
一回戦のシュナイドミラーと違い、相手の出方をうかがうタイプの緒形だけに、アデレードの大振りで変則的な打撃がヒットしそうで怖い。近づくと今度はサブミッションがありそうで目が離せない。2R、緒形の左ミドルに見とれていたら、コーナー際でアデレードのフックが当たり緒形がばったりとダウン!ところが緒形、鬼の形相で立ち上がるとそのまま逆転の大虐殺劇、強烈なクロスカウンターをぶちこむと、アデレードは生まれたての子馬のように体を折ってふにゃりとダウン、そのまま目を閉じて動けず担架退場!大丈夫か?今大会ベストバウト。緒形に三崎を見た!

×宍戸大樹(日本/シーザージム)vsアンディ・サワー(オランダ/Team Souwer)○ ※判定3-0。
またしてもサワーの貫禄勝ち。うーん、こんなに差があるとは。4年前のS-CUP、リザーバ出場の宍戸がサワー相手に大善戦して名をあげたときのビデオが煽り映像に使われていたのだけれども、この試合も宍戸は同じような表情で倒されては立ち上がっていた。両者成長しているのだろうが、その距離は縮まってはいなかったと言うことか。

と、素人目には見えたけれども、試合後のサワーは「一番厳しかったのは宍戸との準決勝。彼はハートとスタミナがあって、やりにくい選手だね。」とコメント。そうか、見た目よりも肉薄しているのかも。でも、ハートとスタミナはだいたいいつも見せてくれるんだよなあ。

S-cup2008決勝戦(3分×3R・延長2R)
○アンディ・サワー(オランダ/Team Souwer)vs緒形健一(日本/シーザージム)×
※2R2分11秒、TKO(3ノックダウン)
こちらももう、あっけないほどのサワーの圧勝。ボディフックで体を折られたところ、最後は横っ面に危険きわまりないハイキックで3度目のダウン。サワーは宍戸戦で右手拳を負傷、片手でもこの結果ということで、サワーの牙城の高さを思い知らされました。

スロースターターで、判定決着にもつれ込むことも多いサワーが、ワンナイト・トーナメントだとはいえ、3試合連続でKOを見せてくれたわけですから、前回S-CUPや今年のK-1 Maxでの敗退を受けて、ファイトスタイルもより攻撃的に変えてきたのではないかという気もします。優勝した瞬間、Fワードを叫んでワイルドに喜んでいたサワーですが、SBで勝ったくらいでこんなに喜んでくれるのはいつまでだろう、などといういらぬ心配まで起きてくるほどの、終わってみれば一人舞台でした。

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UFC Still Hunting TV Deal in Germany (Sherdog)

先日報じたUFCがドイツの地上波獲得のニュースは、実際には決定事項ではないそうです。人気局ProSeiben(視聴者数550万)の人気トークショーにランディ・クートゥアがゲスト出演するなど、交渉が順調であることを伺わせる一方で、UFCでは別の放送局DMX(視聴者数75万)とも交渉をしている模様です。

ドイツ大会はZuffaが現地のMLKというプロモーターと組んで行いますが、匿名の情報源によると2011年までに5大会開催という契約をしているとも言われています。メインカードとして噂の「クートゥア vs リデル」は、レスリング・オブザーバによれば、たぶん実現しないと。また「BJペン vs ケニー・フロリアン」も噂にあがっているとか。


MMA, UFC An Avenue for 3D HD (MMA Payout)

米国で3DのHD放送の実験が始まるという記事で、まずは米国Fox Sportsで来年1月、フットボール中継を行うのだそうです。いまのところは展示会や映画館に設置された専用のプロジェクターで見るものらしい。で、この技術が最初に実用化されるとすれば、PPVのスポーツ中継が最有力候補になるのではないかとのことです。

遊園地等では変な眼鏡をかけて3D作品を見たことありますが、リアルなのでついつい体が反応しますよね。あんなものでMMAを見るとどうなるものか。とはいえ受像機をそんなに簡単に買えるようになるとも思わないので、まずはクローズド・サーキットなどで採用して見せてほしいかなあ。

INSTANT REPLAY USED FOR FIRST TIME IN MMA (MMA Weekly)
ニュージャージ州のアスレティック・コントロール・ボードが、MMAのレフリングにビデオ判定を導入すると発表しました。

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MAXにつづきオープンスコアリングを採用=K-1GP(スポナビ)
「8対9」判定が連発するような熱戦を期待(笑)!

【 FEG/K1 】 シュルト K-1 に激白!/「 MMA 希望し補欠戦辞退」の谷川発言は大嘘? (全訳追加) < Gryphon (NHBnewsPro)
がはは、そりゃそうだ。正直、ちょっとだけ、シュルトが自分の状況を正しく理解しているのかなあと心配していたが、さすがにわかっていたか。

『YouTube』が生んだ怪物がついに来日! キンボ・スライスが解説者としてK-1に参戦! (Kamipro)
うわ、ほんとに来た。アメリカ向けに解説を務めるそうだが、これまでの印象からすると意外な役回りだ。CBS中継でのインタビューでも、インタビュアーが肩をすくめて困り果てるほどの無口、ちょっとした煽り映像でもしゃべれない人だ。ボブ・サップ的な、楽しいおじさんじゃあないですからね。

全日本キックボクシング『Fujiwara Festival~藤原祭り2008~』結果(Kamipro)

National Board of Review Awards for 2008
ミッキー・ロークの The Wrestler が、米 National Board of Review (米国映画批評会議)選定の2008年トップテン・フィルムに選出されたそうです。よくわかりませんが、かなりの栄誉だそうです。

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