MMAファンはカップヌードルを食うか

見えない道場本舗さんが、テレビの世界にROIの波が押し寄せていることについて述べている。

僕の理解も全く同様で、アメリカでは若い男子がこぞってみる番組というのがなくて、そもそもあまりテレビを見ない層だから、MMAはビールやバイクの宣伝機会としては救世主的な存在なのだと。もう一つは、白人人気がとくに高いということもあると思うが。で、「年齢層別の視聴率」というデータが取られ、公表され、重視されるというインフラも出来ている。キンボ・スライス登場時のエリートXCでも、全体の平均視聴率は全国ネット局4局中3位くらいだったりするのに、若い男子部門の数字がやたらに良いからとてもポジティブに評価されている。エリートが悲惨なまでに巨額の借金で倒産したのに、CBSがストライクフォースでやりなおす、というのは、相当な入れ込みようだと思う。

では日本のMMA視聴者とは誰なのだろうか。日本でもDREAMは若い男子が見ているのだろうか。そして、その購買能力はどの程度のものなのだろうか。「カンブリア宮殿」のような、売上に結びつく視聴者なのだろうか。

パチンコやカップラーメンがスポンサーにつくと言うことは、スポンサー筋からは、単にガテン型というか、ヤンキーというか、そんな視聴者層ステレオタイプをもたれているのかなあ、という気もする。あるいはテレビ局がそんな安易な売り方をしているということなのかもしれない(それってTBSっぽい)。あるいは、本当にそんなデータがあるのかもしれない。

ただ、ビデオリサーチの調査もサンプルがたかだか600くらいなので、年齢層などでセグメントした細かい分析は、基本的には出来ないんじゃないかと思う。「20代の男性」だけを取り出すと、サンプルが20くらいになってしまいそうだし、それでは統計データとして意味が無いだろう。

全く個人的な感覚では、日本のMMAの視聴者って、結構年齢が高いんじゃないかと思う。アメリカ流のくくりで言えば、「19歳から34歳」という層よりは、「35歳から49歳」といった層の方が強いのではないか。たしか Kamipro が日テレの土屋というプロデューサーにインタビューした記事の中でも、MMAファンの世代交代が進んでいないという記述があった(土屋さんが言ったのではないけれど)。青木が数字的にはいまだにミルコなんかにかなわないわけだから、この2年間くらいに新しいMMAファンって一体全体誕生したのかなあと疑問に思う。あと、細かすぎる話だけれど、僕が時々うんざりするのは、Kamipro の読者投稿欄の、投稿者の年齢の高さだ。平均で40を超えてるんじゃないか。自分も人のことはまったく言えないことで、自戒を込めつつも、やはりまことに異様な光景ではある。

まあ、この話はちょっと、我が身に引き寄せすぎたかもしれない。青木や北岡を不可解だというのは、あんたが老いぼれだからこそであって、大多数の若い世代にはストレートにバカ受けなんですよ、ということなのかもしれない(そうだといいのだが)。なかなか他の世代に対する想像力が働きにくくて申し訳ないけど、仮にやっぱり年齢層が高いのだとすれば、あんまりカップ麺は食わない人たちかもしれないとは思う。それよりは、メタボの薬とか、住宅ローンの繰り上げ返済とか、親のための介護施設とか、そんなCMが気になる世代だ。なーんか、せっかくの試合も心安らかに楽しめなさそうだけど。

視聴者が「一億総中流」として同質性が高かったころには、視聴率も中身なんかどうでも良くて、結果としての数字だけを重視していれば良かったのかもしれないが、いまどきはいろんな人がいるし、視聴スタイルも多様化してきているから、誰が見ているのかと言うことをよく考える時代になってきているということだろう。そういうことも含むテレビについてのNHKの討論番組は、ビックリする程つまらなかったけれど。で、こういうことをちゃんと分析すること自体は、DREAMにとってはマイナスにはならないんじゃないかと思うのだが、どうだろうか。表面上の視聴率以上の、忠実で良質で所得の高い視聴者層を抱えているのではないかなあ、という気はするのだが、違うかなあ。

それを確認するために、DREAMなり戦極なり、ネットで「ファン国勢調査」でもやってみたらどうだろう。ついでに、取得したメルアドに今後の大会のPRや放送スケジュールくらい送りつけてもらっても構わんと思う。というのは実は個人的に、UFCの BackTalk というアンケートに参加していて、時々メールで案内が来るのに応じて、意見をフィードバックしている。5分くらいで済むミニ・アンケートに、何のメリットもないのに、もう3,4回は回答した。何百万人の中の一人に過ぎないことは知ってるけれども、UFCから意見を聞きたいと言われれば悪い気はしないし、へえ、こんなことを知りたいんだ、と思うし、集計結果は(良いところだけ抜粋すれば)いい営業資料になるんじゃないかと思う。日本にもこんなにファンがいますよ、という彼らの主張に一票投じられているならそれでいいと思ってる。しっかりと情報収集している会社なんだなあ、という印象も抱く。UFCからのカラフルな広告メール(UFNは今晩スパイクで放送!みたいなやつ)だって受け取っている。それくらいの協力ならホントはDREAMに対して貢献したいところなんだけど、そういう機会も無いようなので黙っているわけだ。

まあ、市場調査くらい、何らかの形でやってるんだろうけれどね。

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毎日新聞がフリーエネルギー詐欺に引っ掛かっている件について(幻影随想)
ちなみに猪木が投資したのは「INP技術研究所」という会社だった。

紀香に“新伴侶”優木まおみがK1の華に(日刊スポーツ)

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ボクシングとMMAの混合興行「March Madness」開催。元WWEボビー・ラシュリーはフリー戦士ジェイソン・グイダに判定勝ち、アナーキスト・ジェフ・モンソンはロイ・ネルソンに判定勝ち。いくつかの報道では、ラシュリーは相手を押さえ込みつつも、これといって何も出来ず、苦い勝利だったようだ。

Lashley wins but finds out real fighting is tough on the body and mind (CageWriter)
Monson takes an odd decision from Nelson (CageWriter)

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プロフィール

高橋テツヤ

格闘技とプロレス、海外とニッポン、スポーツとエンターテインメント、勝者と敗者の際を究めて極めたい、プロレス・格闘技を愛するライター・翻訳者。

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