DREAM vs 戦極、全面戦争勃発か / UFC97レビュー

石田vs.廣田が決定、一挙6カード追加=5.10修斗 (スポナビ)
吉田秀彦が菊田との再戦を希望! 泉浩のプロ転向についても言及!! (Kamipro)

さらっと報じられているが、これは驚天動地のカードではないのだろうか。

言ってみれば、「木村健吾 vs グレート・カブキ」が突然決定したようなものである。新日と全日が、こんな試合をぽつんと一試合だけ組むわけがない。特に因縁が伝えられている二人でもない。やらねばならない理由など、ないのである。だから、この氷山の水面下には、巨大な話ができあがっているはずだと妄想するのがプロレスファンの癖である。というわけで、東スポ風の見出しを付けてみた次第。毎度こんな見出しばかりでは、当ブログも段々信用がなくなってきてしまいそうだが。

「木村 vs カブキ」で儲かるうちはそれでいいとしても、そのうち藤波や鶴田が出てくることになるはずなのである。その期待感が熱を呼び起こす。

テレビ中継がどんな具合になるのかを含め、今後の進捗が気になる。

ただし、急いでオールスター戦まで行ってしまうと、あとは燃え尽き症候群となるので注意が必要だ。

それと、こうなるならあえて思うが、対抗戦をやるには、ちょっと早い気はする。両団体とも、まだ1年たったばかりだ。まだ、戦極イズムとDREAMイズムが激突する構図ができあがっていない。

このタイミングで、引退まで示唆していた吉田秀彦が突然、8月大会で菊田と再戦したいとコメントしているのも、なにか匂う。これは、新日本ドーム大会に全日勢が特別出演したときに、渦中から逃れるかのように、あえてハワイに身を隠したジャイアント馬場の発想ではないのか。さらに、後輩の柔道家、泉のプロ転向についても、戦極にぜひ来て欲しいと言うのではなく、突き放したようなものの言い方をしている。

考えてみれば、プロレスのライバル会社が協力関係に転じるのは、競い合うほどのパイがないときである。これも、景気のいい話とは限らないのではないかと思う。

*****

UFC97をWOWOWで観戦した。

●TJグラント def 長南

グラントはUFC初登場だそうで、長南にとっては地味強のイヤな相手だった。しかもカナダ出身ということで、観衆はスーパースター級の歓声。試合の方はグラウンドのWARだったと思うし、判定は難しかろうと思ったけれども、この試合が30対27に見えたジャッジにはどこをどう見たのか説明して欲しい気がする。

言っても詮無いことだが僕の印象は1,2Rが長南、3Rはグラント、29-28で長南という風に見えた。判定になるとやっぱり外国人は泣かさせてしまうのかなあという気はする。試合終了時の長南の落胆した表情もそんな思いなのではなかったか。でも次の試合のボーセックの強引なフィニッシュなんかを見てしまうと、うーん、長南にこれをして欲しかった・・・とは思ってしまう。

記憶と報道が正しければ、長南は更新した3試合契約の1試合目であったと思われ、そこで敗退してしまったわけだが、内容的には充実していたとも思われるので、今後はリリースされるか、あるいは他団体で勝ってから戻ってきてもう一試合やってみる、という形になるのではないかと推察する。いや、そんなミルコばりの扱いではないかな・・・

●デニス・カーン vs プロフェッサーX

WOWOW未放送。カーンが30-27のユナニマス・デシジョンで勝ったが、パフォーマンスは冴えないものだった、カーンを光らせるための試合なのに・・・とオブザーバが報じている。これはあとで映像を探してみよう。

●マウリシオ・ショーグン def チャック・リデル

ショーグンのコンディションが戻っているように見えたのは嬉しかった。トップ戦線に食い込んできてくれると楽しくなる。もうあまり待たせないで、どんどん試合をして欲しい。長い試合だとどうなるのか、まだ気になるが。

リデルはやっぱり凄い人気だし、今回は色気も感じさせた。ケージ際、振り向きざまに、まるで三沢が切れたときに打つようなエルボーを放ったシーンなどは、胸にグサッとくるものはあった。

オブザーバーのラジオショーによると、あるスポーツバーで多くの人がこの試合を大騒ぎしながら見ていたが、リデル敗退の瞬間、場が完全に沈黙してしまったというから、その衝撃波はわれわれには想像しがたいものなのかもしれない。

MMA Weeklyによると、試合後インタビューでリデルは引退について、「まずは家に帰ってみんなと話をしてから決めるよ」と語っていたが、ダナ・ホワイトはきっぱりと引導を渡している。「最終的には、僕は選手のことを心配している。あんまり長くはやってほしくない。だから、チャック・リデルを舞台上で見ることはもうないだろう」「彼は最高の友達だ。彼のおかげでこのビジネスを作れた。このスポーツを作れたんだ。彼とはこれからも一緒だし、いつもUFCの仲間だ。」「今夜は一つの時代の終わりだ。このスポーツの最高の男が今夜、最後の試合を戦った」

Yahoo! Sports のデイブ・メルツァーの記事より、ホワイトのコメント。(リデルが9月にラシャド・エバンスに負けたあと)「リデルとラスベガスで2時間話し合った。自分は彼には引退して欲しかったが、彼がもう一丁という。そこでいくつかの条件を出した。ハードにトレーニングすること。ナイトクラブに出入りしないこと。そして彼は約束を守った。素晴らしい体調で今日に望み、ギラギラして登場した。今夜は判定勝ちでもダメだった。強い勝ち方でなければダメだったんだ。まだまだ稼げることは知ってるが、そんな話をしてるんじゃないんだ」

●アンデウソン・シウバ def ターレス・レイチ

レイチは打ちあわず、アンデウソンはグラウンドにつきあわない。ただそれだけを5Rに渡って垂れ流してしまった試合。明らかにレイチが逃げ腰に徹し、ほとんどUFC史上に残る凡戦となってしまった。試合中には全般的にブーイングが途切れず、「GSP」コール、最終ラウンドには「ブルシット」コールまで聞かれた。昔の新日本では、退屈な試合に対し、その場にいないのに「前田コール」が起きていたことがあったが、そんな感じだ。ここはひとつ、真っ赤な顔の角田が出てきて、両者に怒りのイエローカードでも連発すればうんと盛り上がったのではないかと思われた。(ザック・アーノルドもそう思ったようだが、ザックはイエローカードのことを yakuza vacation fund と呼んでいる。意味がよく分からないが、そうなのか?)

この試合でも48-47をつけた審判には、説明を聞いてみたいものだ。これは批判ではなく、なぜそうなるのか、本当に分からないのだ。これまでのジャッジングの慣習に基づけば、まあ、50-45でシウバなんじゃないかと思った。ポイントで負けていると思われたレイチが戦法を変えないというのが凡戦の主要な原因だと思うのだが、ただこういう試合は、アンデウソンだってつきあわなかったわけで、同罪だという見方や、レイチの柔術がそれほど強いという見方も成り立つと感じたからである。シウバが暇つぶしのように繰り出していた多彩な打撃は、まあ、興味深くはあった。とくにヒザのお皿をピンポイントで狙う蹴り、あんなに何発も食らってレイチは大丈夫なのだろうか。3日後くらいにヒザが腐ってきたりしないのか。

シウバはUFC9連勝となり、これまでホイス・グレイシーとジョン・フィッチが記録した8連勝を抜いたが、パトリック・コーテ戦に続き凡戦をやらかしてしまった。

Yahoo! Sports のKevin Iole の記事より、ホワイトのコメント。「正直な話、こんなに恥ずかしいイベントを打ったのは初めてだ。ファンに謝りたい。UFCはこんなものだと思わないで欲しいし、普通はこんな風に試合をしない。なんとかしなければならない。こういうものを見させられると厳しい。受け入れられないし、みっともない。」

米ブログで、アンデウソンが入場時に、顔に塗られたワセリンを手にとって、全身に塗りたくっていたとの指摘が見られる。まあ、そう見える。



恒例の三賞。MMA Weeklyより。ボーナス金額は7万ドル。

UFC 97 AWARDS AND BONUSES:
UFC 97 Fight of the Night:
-Sam Stout and Matt Wiman
UFC 97 Knockout of the Night:
-Mauricio "Shogun" Rua
UFC 97 Submission of the Night:
-Krzysztof Soszynski


●今大会はモントリオールのベル・センターに、二年連続で22,000人を超える観衆を集めた。ダナ・ホワイトはカナダでのUFC人気について、「どうしてなのか、皆目分からない。とくに期待以上だったのは、女性ファンが多いことだ。それにしてもカナダがこんなに大きなマーケットだったとは思わなかった」と感心、次回はトロントに進出し、「GSP vs アンデウソン・シウバ」が出来るといいなと語っている。他方、カナダ人のGSPは「MMAはここケベック州より西部でうんと人気がある。そして、あまり上流とは言えない人々で、良くスポーツを見るような人たちの支持が高い。昨年のチケットもほとんどが他の州からの客に売れていた。もっとも、それは悪いことでもない。たくさんの旅行者が訪れると、モントリオールの経済にとってはいいことだろう」と冷静に分析している。

この項、僕はカナダの地図を見ながら訳したらわかりやすかった。ケベック州とオンタリオ州では、MMAコミッションはあるにはあるが、許可されているルールはUFCとは別物である。また、GSPの言葉を裏付けるように、MMA人気の高い西部のブリティッシュ・コロンビア州にはコミッションが無く、たくさんの地下ファイトが行われ、けが人が出て警察が出動する騒ぎになったり、ファイトマネーを支払わないプロモーターが出現しているという報道もあった

*****
「DREAMでミドル級のベルトを獲る!!」メイヘムがハワイで復活 (Kamipro)

少しだけ優しくなれる戦い(Valkyrie 公式)
この記事、お奨め。視点が違うと新鮮でいい。
スポンサーサイト

毎週更新!

Ad

Ad

MMA Update