ストライクフォース「カラーノ vs サイボーグ」【レビュー】

ストライクフォース「カラーノ vs サイボーグ」大会をネット映像の小さな画面で目をこらして見た。大きな画面で見ればまた印象は変わるかもしれないが、ひとまずの感想を。

ギルバート・メレンデス def 石田光洋[3R3分56秒、TKO]
(ストライクフォース暫定世界ライト級選手権試合(5分5R))

うーん、ちょっと一方的な試合に見えてしまったかなあ・・・石田はタックルをことごとく切られ、リーチさもあってスタンドで削られ、一体どうすれば勝てるのかが見えてこなかった。「やれんのか!」での熱戦ではロープ際・コーナー際での攻防も石田が凌駕してジャーマンまで繰り出していたが、ケージサイドではメレンデスのやりたい放題だった。しかも「永久電池」石田がガス欠しているようにも見えた。あのスタイルでガス欠したのでは脆い。メレンデスがそれだけ対策万端だったというべきか。

ショートノーティスでの試合、ケージ、敵地、敗戦明けと、悪条件も重なっていたことかと思うが、連敗という単なる結果以上に、石田の試合ぶりはスランプを感じさせるようなものに見えたし、元気よく「もう一丁」とは言いにくいような内容になってしまったとも思う。


ゲガール・ムサシ def レナート・ババル[1R1分0秒、TKO]
(ストライクフォース世界ライトヘビー級選手権試合(5分5R))
実況アナウンサーは「これは殺人だ!」と叫んでいたが、まったくそんな感じのムサシの虐殺劇。試合前のヘラヘラした感じとか、パウンド連打をレフリーに止められる前に自己判断でふっと止めてしまうところとか、まるで散歩から帰宅したかのような試合後の呑気な表情など、たたずまい自体も十分に冷血で恐ろしい。

日本で発揮されていた強さがそのまんま、アメリカのケージに移植できる選手って、あんまり見たことがない。ムサシが日本でデニス・カーンの腕を伸ばしたとき、あるいはジャカレイを蹴り上げたとき、なんだかあんまりうまくいきすぎていて、まぐれではないのか、との印象すら残したが、アメリカのファンもきっと、そんな半信半疑のうちにも、こいつやばい、という強い印象を受けたのではないかとおもう。マヌーフを、武蔵を、マーク・ハントを次々にあっという間に葬り去り、彼の地でもいきなりババルを破壊してしまったのでは、ずいぶん気が早いけれどムサシをUFCのライトヘビー級で見てみたいという気分になる。


クリスチャン・サイボーグ def ジーナ・カラーノ[1R4分59秒、TKO]
(ストライクフォース世界女子フェザー級王座決定戦(5分5R))



サイボーグが見た目は良くないが圧力のある打撃で接近し、ぐちゃぐちゃとグラウンドにもつれ込んでカラーノを削った。思ってもみないほどの圧勝である。ハッキリ言って赤野の方がサイボーグに対してうんと善戦した。スタンドに戻るとカラーノのきびきびした打撃や間合いの取り方もかいま見れたが、サイボーグは基本的にはこれにつきあわず、ゲームを握った。

まるでダンプ松本が、全国数千万のクラッシュ・ギャルズ・ファンの祈りを握りつぶすかの如く、長与千種を血祭りにし、髪をそり上げてしまったように、カラーノの美しい顔にサイボーグの狂拳が降り注ぐシーンは、たしかに見てはいけないヒロイン陥落シーンを見せつけられた気分にはさせられた。とはいえ、女子プロレス同様、両者のライバルストーリーを長く続けるには、悪役がまずは先手を取ったというのは、実は好都合な結果だったのではないかと思う。カラーノは強い勝ちを一つ挟んで、因縁のリマッチに望んで欲しい。

パワーの差は歴然だったし、パウンドはさすがに驚異的だが、サイボーグにも穴がないとは思わない。無駄な投げが多かったし、関節技はカラーノに楽にしのがれていた。スタミナも切れていた。コンディションと戦略次第では、カラーノのスピードが制する可能性もあり得るように見えた。

それにしても、ここまでくると、女子とか男子とかという区別は必要なく、迫力の試合を楽しめるものだ。


●サイボーグの次の挑戦者については、マルース・クーネンが「次は私らしいわよ」とコメントしている。もともとこの大会のアンダーカードに出場が噂されていたエリン・トーヒルに関しても、今後の出場が期待される。

●スコット・コーカーは、135パウンドと145パウンドでそれぞれ8選手参加の女子トーナメントを、早ければ年内にもスタートさせ、優勝者をトップ・コンテンダーにする、といった計画を明かしている

●ところで試合前、サイボーグ陣営がスコット・コーカーに「州コミッションの検査の結果、サイボーグの妊娠が確認された。誰も気がつかなかった。すまないが試合は出来ない」というイタズラ電話をかけていたそうだ。なんだかリアルであんまり笑えない。

●試合後記者会見でスコット・コーカーは、ヒョードルのデビュー戦は11月、対戦相手はファブリシオ・ヴェウドゥムかブレット・ロジャーズが最有力だと述べた。ニック・ディアズは近く復帰し、ウエルター級王座決定戦に臨ませたい(レスリング・オブザーバ・ラジオは、ディアズについて、コーカーは良くても Showtime は嫌がるだろうと分析していた)。また、DREAMとの提携を活用して、年内に日本で大会を行うかもしれないとも述べている。ソース Sherdog

●ランディ・クートゥアが試合後のカラーノについて「身体は大丈夫。初めての敗戦で、プライドが傷ついたようだ。」「一年近く試合をしていなかったから、試合勘が戻っていなかった。忙しすぎて練習も十分とは言えなかった。」「技術的には見るべき点もあった。もうちょっと戦略にこだわって、サイボーグを追いかけさせるべきだったが、特にジナは殴られたらやり返したいほうだから。」

島田裕二が「ヴェウドゥム vs カイル」戦を裁いていた。もともと石田の試合を裁く予定だったが、これが暫定王座戦であったことから、コミッションからストップがかかったそうである。レスリング・オブザーバ・ラジオより。Boo。

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●UFCを解雇され、その後解雇を撤回されていたターレス・レイテスとタムダン・マクロイはやっぱり解雇になった

●ピッツバーグのテレビ局WPXI の報道によると、カート・アングルが土曜の朝、逮捕された。ガールフレンドが、アングルのストーキング行為からの保護を求め、警察官が現場に到着すると、アングルの無免許運転が発覚、また車内からはHGH(成長ホルモン)のボトルが見つかったという。

アングルは現在、保釈金を積んで釈放中だが、日曜夜のTNAのPPVに出場できるかどうかは不明だという


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