DREAM.11レビュー【やめるなハンセン】

DREAM.11のPPV映像をやっとしっかり見たので感想を。

●ミノワマン def チェ・ホンマン

 見終わった後のカタルシスはプロレスそのものだったし、まるでおとぎ話を見ているみたいでもあった。ゲガール・ムサシもバカ負けして投げ出す、このスーパーハルクなるアホな企画、美濃輪のような奇跡的な人が真に受けて、心を砕いて責任を取ってくれたから救われた。瓢箪から駒のような名勝負。美濃輪サマサマとしか言いようがない。
 このあとは大晦日に「ミノワマン vs ソクジュ」ということになるわけなんだろうが、こうなるともう「ハルク」な感覚は大きく削がれてしまう。これはもう、むしろ見ないでしまっておきたいようなカードだ。「ミノワマンとソクジュは、カメルーンの大草原で3日掛けて死闘を尽くした、結果は風の中である」と言った物語でやり過ごしてしまいたい。そして大晦日には、死闘を通じて友情をはぐくんだ「ソクジュ・ミノワマン組」が、 「ジャイアント・シウバ・モンターニャ・シウバ組」の征伐に乗り出す、などというマッチメークは如何だろう。

●青木 def ハンセン

 僕の頭にハンセンのコメントありきで観戦したので、なんとまあ、ハンセンの言うとおりだわと言う印象が強く残ってしまった。覆い被さる青木に対して、ハンセンが下からコツコツとパンチを出す際に、島田がそれはもう何度も何度も、後頭部を殴るなよと注意を繰り返している。驚くほどしつこい。ハンセンは青木の側頭部に小さなパンチを出そうとしているわけだが、青木の頭の向きがしょっちゅう変わるから、結果的に後頭部に当たることもある。それが全部ハンセンの責任というなら、ハンセンは事実上パンチを封じられていることになる。まあ、それを青木がわかってやっているとしても、違反でも何でもないのではあるが。

身体の一部がロープの外に出たときの措置もおかしい。ハンセンの身体が少しでもでると、場外の人がよってたかって押し返すのだが、青木の身体には誰も触れない。両者の足が同時に出ているときでも、ハンセンの足だけが押し戻されるのである。わけがわからない。まるでハンセンの一人ランバージャック・デスマッチ状態である。

だからハンセンが負けたとも言いにくいような細かいことが多いが、ハンセンばかりが細かい禁止事項が多くて、これではがんじがらめだよなあと言う気分にはなった。同時に、こうしてレフリーやら場外スタッフやら、みんなに守られているように見える青木が、どうしてもひ弱な印象に映る。そんなことでUFCなんかに行って、やっていけるのだろうかという気がする。

ゲームの方は、青木が一発のチャンスを待ち続け、それを活かしたということになるのだろうか。一本はお見事であった。仮にあと5秒が過ぎて判定に持ち込まれていたら、またややこしい話になりそうな試合でもあった。青木がトップにいる時間は長かったが、何もしていない時間も長く、試合中により、いろいろやろうとしたのはハンセンの方に見えたのに、判定は青木になりそうだったからだ。

ちょっとだけ、ハンセンがDREAMを離れるのではないかという予感もしなくもない。いろんな状況証拠を勝手に積み上げて考えてみただけだが、そもそもあんな負け方ってあるか・・・?


●ビビアーノ・フェルナンデス def 高谷

判定に異論の多いこの試合、たしかに高谷が終始、迫力のあるプレッシャーをかけ続け、優勢にも見えた。ビビアーノ・今成戦を思い起こせば、あれほど自分勝手なビビアーノをスタンドの戦争に巻き込んだのだから、高谷はゲームプランを全うしたのだろう。ビビアーノの側から見れば、あそこまで敵の試合につきあって、リスクを取って、なお互角にやり合った。これはこれであっぱれだと思う。

最後30秒ほどの大戦争を見ていると、陳腐な表現だけど、ほんとにこの試合には敗者などいないと思えた。

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それにしても今回のTBSの番組編集ぶりにはふんまんやり方無い気分がなかなか消えないが(最近個人的になにかと機嫌が悪いことも重なってはいるのだが)、これに対するネット上での意見の出方も気に入らないものが多い。僕が見た意見には

・まあ、TBSがこんなものだなんてことは、最初から解ってることでしょ。今更言うまでもないよ
・青木なんて世間に届いていないよ、退屈な試合は、カットされて当たり前
・DREAMファンなら、TBSを見る方が悪いんじゃね

といったものがあった。別に僕の意見に対する批判でもないので、僕もそれぞれの出所までは書かないし、いちいち反論もしない。ただ当方が言いたいのは、それぞれの意見は全部一理あることは認めるんだけど、それくらいのことなら、俺だって十分に踏まえている。それでもなお、今回はまったくひどい中継だったと思うし、分析や理屈じゃなくて、ただひたすらにむかっ腹が立ったのである。いつも我慢しているから、臨界点は低い。感情的な話であるので、妙に上から目線の冷静な論調にはイライラするという話。

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11月7日ストライクフォースCBS放送大会のカードが正式決定。MMA Planetより。

<ヘビー級/5分3R>
エメリヤーエンコ・ヒョードル(ロシア)
ブレット・ロジャース(米国)

<Strikeforce世界ミドル級王者決定戦/5分5R>
ジェイク・シールズ(米国)
ジェイソン・ミラー(米国)

<ライトヘビー級/5分3R>
ゲガール・ムサシ(オランダ)
ティエリー・ソクジュ(カメルーン)

<ヘビー級/5分3R>
ファブリシオ・ベルドゥム(ブラジル)
アントニオ・シウバ(ブラジル)


「ムサシ vs ソクジュ」はスーパーハルクの直輸出試合となるわけだ。プロモータが考えることは世の東西を問わないということか。

ここ1,2日でこの大会のカードの噂が米MMAネットで出まくっていた。ゲゲと思ったのは「ボビー・ラシュリー vs ロン・ウォーターマン」決定か?との報道。こういうカードは将来どこかで戻ってくるような気がする。アンドレイ・アルロフスキーの出場が決定寸前だったとの報道もあった

一時はロシアン・ルーレットを試すなど自殺寸前まで落ち込んでいたアルロフスキーは現在、グレッグ・ジャクソンのジムでキャンプを張っているとのことである。ボクシングではなくMMAで復帰を目指しているのだろう。よかった。

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●ホルヘ・マスビダルのインタビュー抄訳。

Q 戦極11での北岡との対戦の噂を確認させていただいても良いですか?

ホルヘ 構わないよ。ファンの皆さん、11月7日に私は北岡聡と戦います。

Q 北岡をどう見ていますか

ホルヘ 足関が危険な選手だよ。いつものように時速100マイルで突進して彼の心を折ってやろう。

Q サブミッションの練習をつんでいるわけですか

ホルヘ 北岡と戦うことは2日前に知ったばかりなんだけど、これから足攻撃に強い選手を呼んで、キャンプを加速させるよ。今回は準備期間が1ヶ月もあるしね。

Q 日本での試合はどうですか。

ホルヘ 気に入っているよ。過去に一度、対戦相手が変わってしまったことがあったんだ。五味と戦うと聞いたので2ヶ月ほど準備をしていたら、飛行機に乗る頃に、ホドリゴ・ダムに変更された。それ以外は順調さ。食べ物も美味しいし、扱いもいい。僕の場合はお金の問題もないし、それって一番大事だよね。

Q 戦極との契約状況は

ホルヘ 4試合契約の最終戦だ。だから北岡のケツを蹴らないと、切られてしまうよ。

Q UFCに参戦したいとは思いませんか

ホルヘ 十分やれるとは思うんだけど、UFCのビジネスは嫌いなんだ。一部の選手をちゃんと扱っていない。ファンとして観戦するには一番好きだよ。世界最高の選手と戦いたいし、ずっとアクティブでいたい。来月は戦極で北岡戦だし、ベラトールではエディ・アルバレスと戦える可能性もある。ライト級についてはUFCだって、グレイ・メイナード、BJペン、フランキー・エドガーくらいなものだろう。UFCにいかなくても世界トップクラスの選手はいるんだよ。




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