ショーグンの税金も払ってやれ!

米エスクワイアに掲載されたダナ・ホワイトのストーリー。実はこのところ長文記事に良質で是非紹介したいものがおおい。それなりに手間がかかるので、かなり長い間、訳せずに手元に置いてあるものもあるが、順次紹介できればと思う。この手の記事ってあんまりアクセス数は伸び無いのだが、内容的には期待いただきたい。

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(UFC104大会後、「マチダ vs ショーグン」の判定結果に怒れるダナ・ホワイト)

俺の考えなんか関係ないだろ!俺はただのファッキン・プロモーターなんだから!明らかに怒りの表情で、ホワイトは取り巻きを従えて専用の控え室に引っ込んだ。そこでズッファの会計係と落ちあう。ロレンゾと一緒に、ホワイトはベストサブミッションなどのボーナスを誰に与えるかを検討する。小切手は手書きだ。ホワイトはショーグン当ての小切手をとって、会計係に「税金も払ってやれ」と命じた。その意味は、ショーグンの手取りを倍額にすると言うことだ。

25万ドルの小切手を手にして、ホワイトはショーグンを探した。

敗れた挑戦者は、ボスが自分のドレッシングルームに入っていくのを見て、辛そうな顔でベンチから立ち上がった。まるで判決を受ける直前の被告みたいな様子だ。傍らでマネージャが無表情で付きそう。セコンド陣も彼を取り巻いている。

ホワイトはショーグンに小切手を手渡す。金額を指さしながら、「これが手取額だと伝えてくれ」とマネージャに言う。

「サンキュウ、サンキュウベリマッチ」ショーグンがひどい訛りの英語で答える。ブラジルのクリチバでは、奥さんが最初の子供を宿している。ショーグンは感謝の表情をしている。すっかり満足とは言えないにしても。

「税金はこっちで払うから」とホワイトは繰り返す。彼は解っているのかな?ホワイトはもう一度金額欄を指さす。「これが実際の手取りだ。家に持って帰れる額なんだ」

ショーグンは通訳に耳を傾ける。彼のプライドは少しずつ回復している。輪郭がくっきりとしたアゴを高く上げて「オーケー、サンキュウ」と繰り返す。

「こんなことで帳消しにはならないけどな」

「ノー、ノー。ノープロブレム」

「でも少なくとも、ちょっとはいい気分になれるだろう」ホワイトはイタズラっぽくショーグンにヒジを押し当てた。十万ドルだぞ、元気出せ。

ショーグンは緊張を解いてにっこりと笑った。ホワイトは彼を褒め称えるように尋ねた。「再戦したいか?」

通訳の必要はなかった。

セコンド陣は拍手喝采でハグしあった。みんなショーグンを誇りに思っているのだ。ショーグンはすこし顔をしかめた。

「マチダが受けるというなら彼はやると言ってます」とマネージャが答えた。

「サンキュウ」とショーグン。

「礼はいいんだ。すごい試合だった。ホントに凄かった」とホワイト。「でもな、次回は最終ラウンドにもっとアグレッシブに行かないとダメだ。残り30秒になったら、とにかくいけ。ラウンドを盗み取れ。わかるな」

「アイ・ノウ」とショーグン。この試合の最終ラウンド、ショーグンは勝っていると思っていた。表情はユニバーサルなものだ。


帰りのバンの中には、堪能しすぎて疲れた様な空気が流れていた。まるで結婚式の後、親戚と一緒にホテルに戻る時みたいだ。そんな空気を強めているのは、来たときよりも一人乗員が多いせいもある。ロレンゾ・フェルティータがバックシートの中央に押し込められていた。そのせいで役員の一人は医療用の冷蔵庫の上に座っている。

部下の一人がホワイトに、ピンク色のミネラルウォーターを手渡す。ボスはまだ汗ばんでいるし、目は充血している。彼のシャツは胸の所まではだけている。誰もが自分の携帯を忙しく確認している。

「くだらないメールが山ほど来てる」ホワイトは独り言を言う。画面をスクロールし、適当に拾い読みする。「ショーグンは台無しにされてしまったな。リマッチは凄いことになるだろう」「今日の試合はおそらくズッファ史上最悪の判定だった」

「そんなことはないだろう」ロレンゾがバックシートから抗議した。

「いや、そうだよ。俺はショーグンが勝ったとホントに思ってた」

「きわどい試合ではあった」ロレンゾは外交官のような言い方をする。「でも史上最悪っていうのは・・・」

部下が口を挟む「良く計算された試合でしたよね」「3Rのマチダの猛攻はすごかった」「4Rのショーグンのダンスはどうだ?まるでアリだったぜ」「何発かは凄いキックが入っていたな」

ホワイトが切り返す「あんな風に蹴られたら、どんなに痛いか,知っているか?身体がそり返るくらいなんだよ」

「マチダは太ももを負傷しましたかね?」と部下。

「マチダはしてやられたんだよ」とホワイト。「ヤツが試合後会見で端っこに座っていたのは、みんなの前で足を引きずりたくなかったからだろう。ほとんど歩けやしないんだろう」

「朝になるともっと痛いんだろうなあ」と部下。

ホワイトは嘆く。「ブラジルに戻る飛行機、どんな気分で乗り込むのかなあ」

「僕なら1週間はここで休んでいきますね」「4日ほど、スパに行くとかね」

「で、こんな遅い時間にLAでいい飯屋はあるのかな」とホワイト。彼は昼にチキン・ヌードル・スープを食べて以来、何も口にしていなかった。

「Mr.Chow'sは?」「Spargoがいい!」

するとホワイトが咳き込んで痰を吐いた。部下がナプキンを手渡す。「実を言うと、未だ気分があまりよくない。ホテルのルームサービスですませるか」

「それもいいですね」と部下。

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ストライクフォースが4月のチャレンジャー・シリーズ大会から、女子135および145パウンド級のトーナメントを開催する。145パウンドの現王者はクリスチャン・サイボーグだが、135パウンドの王者は未だ決まっていないため、まず2月か3月の大会で初代王者決定戦「サラ・カウフマン vs 端貴代」を行い、トーナメントの勝者がトップコンテンダーになるという筋書きらしい。

女子トーナメントではさきに、Freestyle Cage Fighting というプロモーションが8選手参加の135パウンド級トーナメントの開催をアナウンスしており、ここにはケイトリン・ヤング、シェイナ・ベイズラー、ジャン・フィニーと言った選手が登場する。

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5月1日のUFC113で予定されていた「クイントン・ランページ・ジャクソン vs ラシャド・エバンス」のTUF10コーチ対決は延期、これまで未確認だった5月29日UFC114ラスベガス大会で行われる見込み

MMA Fighting Stances に掲載されているマリウス・ザムロスキーの紹介記事の中で、ザロムスキーはストライクフォースと2年・6試合の契約を交わしたほか、DREAMと18ヶ月で4試合を行う内容で契約を更新したとの情報が掲載されていた。ずいぶんいっぱい試合をしないと行けないみたいだ。

これが格闘技!? "腕折り"格闘家・青木真也に問われる品格(1月前半の人気記事)(日刊サイゾー)
おお、「青木腕折り」記事がアクセストップ!注目を浴びている。次の試合の視聴率が楽しみだ。

3.7「SRC12」にサンチアゴ、真騎士が参戦(スポーツナビ)

米MMA2009年年間アワード(リンク集)」のページ、Sherdog, BloodyElbow (読者投票), MMA Payout などのアワードを追加して更新。


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きょうはきょうについて書きます(DREAMイベントプロデューサー 笹原圭一オフィシャルブログ)

白川静はもっと読まれるべきだと思う。未読の方、是非。

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