非常識肯定論 / はしゃぐダナ・ホワイト


今週末は「マニー・パッキャオ vs ジョシュア・クロッティ」のビッグマッチがある。チケット4万枚が完売したとの景気のいい報道も見られる(スポニチ)。WOWOWでもライブ中継あり。ボクシング好きのダナ・ホワイトもTwitterで上機嫌、自分がプロモーションするわけでもないのにチケットバラマキを宣言している。

danawhite: 週末はダラスの「パックマン対クロッティ」を見に行くよ。誰か行く人いる?写真をTweetしてあげるよ。ワクワクものだ!

danawhite: パックマンの8R、KO勝ちと見るね。

danawhite: でもクロッティもでかくて長持ちするタフな男だから、パックマンも何ラウンドかはかかるだろうね。楽しい試合になるだろう。パックマンにがっかりさせられることはないからな。

danawhite: まあみんな見ようや。みんなパックマンのことをTweetしてきてくれるなあ。オレ様がホントのファイトファンにチケットをあげるのが好きなことをお見通しだな。

danawhite: 連れていってくれれば行くよ、というヤツが多い。しょうがねえなあ。(ボブ)アラム(パッキャオのプロモーター)のオフィスに電話してやるよ。ヤツは俺様のこととMMAのことが大好きだからな。

danawhite: MMAファンを試合に連れていきたいと頼んでみたら、ペアで10セットのチケットを貰ったよ。このラッキー・ファッカーめ!

danawhite: さあて、どうやってだれにあげようかな。チャンネルはそのままで!

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先週末のWEC47は、米国で視聴率0.46%、視聴者数37万3千人と低調であったことがわかった。視聴率は前回大会比で 42% の急落。当日の観客動員数は 8345人、WEC史上5番目の入り、ということで消して悪くなかったのだが・・・

MMA Fighting は、やはりユライア・フェイバーの不在が原因ではないか、と分析している。なんでも、過去のフェイバー出場大会の平均視聴者数は93万6千、不出場大会の平均は47万9千なのだそうだ。

次回大会にはフェイバーが出場するが、初のPPVを前に、不安な結果が出た。WEC47、僕にはとても面白い大会だったと思うので、思いもかけぬ厳しい結果だと思う。

ミルコ、ヴァンダレイ・ノゲイラ出場のUFC110のPPV売上も、わずか21万5千件程度に留まったと見積もる報道もある

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そのユライア・フェイバー、最近のファンとのQ&Aセッションの中で、自身のフェイバリット・ファイターとして桜庭和志の名前を上げたという。「今も昔も、僕のフェイバリット・ファイターはサクラバだ。もちろんトップレベルのレスラーなんだけど、姿勢がすばらしい。いつでも前面に出てきて、ホントにホントにクリエイティブなんだ。こんなにインスパイアしてくれる選手はいないよ」

そして、前回のベンケイ戦や、2000年のホイスとのマラソンマッチをフェイバリット・ファイトとして挙げたと言う。ステファン・ボナーもサクラバ愛を表明、飼い猫にサクラバにちなんだ名前を付けているのだという。MMA Weekly

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最近MMAが解禁されたマサチューセッツ州のアスレティック・コミッションで、試合前の軽量と試合当日の間の体重増加に制限をかける案が成立した。今回決定した「ダブル軽量」規定によると、選手は試合前36時間以内と、試合当日とに2度計量を行い、2度目の計量結果が1度目の1.0625倍以内に収まらなければならない。急激な体重の増減に対する医療からの懸念が反映された形。

同様のルールはノースカロライナ州にもあって、2回の軽量の間に13パウンド以上の体重増加があってはならないことになっている。UFCではこれまでに、同州での興行の際にはこのルールに従っている。ちなみに3月31日のUFN、五味出場大会は、このノースカロライナ州で行われる。

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Head Kick Legend によると、アストラは Cavea.jp というサイトで、旗揚げ興行をネット中継するらしい。カベアは4月1日スタートの新サイトで、全世界を対象とするとのこと。

第71回 女子格闘技新時代の扉を開けたV一(ヴィー・はじめ)ってどんな人?(Kamipro)
名前の読み方は、ブイ・ハジメでもビー・ハジメでもなく、あくまでヴィー・ハジメですから!

朝青龍、プロレス新団体3・21旗揚げ(デイリースポーツ)
ニューハーフプロレス?異色新団体誕生へ(日刊スポーツ)
この二つ、同じ団体についてのニュースである。

【 FEG/K1 】 チェ・ホンマン、新ドラマ「怪物くん」でフランケン役に < Gryphon (総合格闘技ニュースブログ NHBnews PRO)
うわ、これは引くわ・・・

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青木の中指を非道だと思いつつも、どこか心ざわめいてしまう、もっと言えば心踊ってしまうのは何故か。格闘技を普通のスポーツのように論じることが退屈でたまらず、まるで正反対の議論に思えるのは何故か。
さすが、うまく言葉に出来る人がいるものだ。

・・・落語とは、非常識の肯定である。

非常識は、常識に対してあるものだ。常識はもとからあるものではなく、人間が作ってきたものだ・・・呼吸とか鼓動とか、眠くなれば眠るとか、腹が減ったら食うとか、それら以外のものは、教育で是正していく。なぜそんなことをするかといえば、他と共存するためだ。

で、他と共存するために常識を作ったが、その常識というものは、大変に狭いものであって、それらの中で暮らそうとすると、不快な部分が出てくる・・・元来、常識を守るのは、所詮無理なのだ。

無理な常識を守ろうとするのが人間であり、それをしなければ非常識ということになる。それを世間は、許す場合もあれば、許さない場合もある・・・

非常識を肯定しているのが、スポーツと芸能である。

「いくら殴っても構わない」「投げても構わない」「当てても構わない」「倒しても構わない」「蹴っても構わない」という部分をこしらえてやったのがスポーツで、「殺しても構わない」「親不孝しても構わない」「吉原で放蕩しても構わない」という部分をこしらえてやったのが芸能だ。

で、落語の根底にあるのが、常識に対する非常識で、それを「業の肯定」という言い方をしたのが、若い頃の談志であった。



人間には良心も正義も、愛もありゃしない。放っときゃ、その時々に、色々な気持ち、考えが出てくる。で、迷う。それを矯正する例えば儒教・主義主張・義務・あれこれ、全部嘘だよ。嘘くせえと立川談志、ガキの頃からそう思い、その場その場の安心・不安・苛立ちで今日まで生きてきた。

「そうさぁ、そうよ、無理だよお、人間、せこいんだよぉ」と落語は語ってくれる。世の中の常識に組み込まれ、よしとされ、それを出世と称しているやつなんざ、腹の底からバカにしてる。

・・・それが現在ではどうだ。みんなコメンテーターになっちまって、現代の「常識」を偉そうに口にする。曰く、「人殺しは悪い」だとか、「許せない」だとか、「怖いですねえ」だとか。ズバッといえば、
「よくいうよ。生意気だよ。庶民のくせに」である。

・・・アフリカにわざわざいって、子供を抱いているところをテレビカメラに写させたりするやつもいる。「バカヤロウ、自分の家に連れてきて面倒見ればいいじゃないか」となる。

落語はそういう美談の胡散臭さを見抜いている。「嘘こけ、この野郎」「恥を知れ、恥を」というこった。ちなみに、落語的に言うと、借金を早く返すのも「恩知らず」である。



非常識、ではなくて、人間の奥底にある「なんともままならない部分」のすべて、これを私は自我と称っているが、その自我の肯定が、「人を殺しても構わない」芸能、「人を殴っても構わない」スポーツではないか。

・・・常識に押さえつけられているものが自我であり、人によっちゃあ、意識することすら恐ろしいこと。もちろん、口にもできないし、行動にも出せない・・・人間には、どうにも説明ができない、「気が狂っているのではないか」としか思えないような自我がある・・・それを肯定しているのが、落語であろう。

私が称う自我は、非常識よりもすごい、いや、ひどいものだ。

・・・自我を突き詰めると、「狂気」となる。だから狂気もまた、非常識の上に位置するものだ。「俺にもわかるよな」と他の人間も思うのが非常識だが、狂気となると理解るまい。



(出所)立川談志「談志最後の落語論」、梧桐書院、2009

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