五味完敗【日本再弱】

【UFC Fight Night 22 (2010.3.31)】

ケニー・フロリアン def 五味隆典 (3R2分52秒)

 これはもう、想像以上の完敗だった。ズバリ言って五味、恰好わるい。

1R後半には、もう分析は終わったよとばかりに、ケンフロのジャブが超正確に五味を捉え始める。五味のカウンターは全て大振りで空を切る。解説のジョー・シウバが、「ケニーと比べると、五味のボクシングテクニックはアマチュアだ」とコメントする。悔しいが確かにそう見える。2R後半には五味は肩で息をし始め、ガス欠の表情に。棒立ちになった顔面にまっすぐジャブを当てられ続ける。3R、ケンフロが作戦を変えて試合を動かす。五味はあっという間にど派手なテイクダウンを奪われると、あとは為す術もなくチョークアウトされてしまった。

一体どうやってケンフロの牙城を崩そうとしたのか、プランAが機能しなかった場合のプランBはあったのか、とにかく作戦面での展開というものがおよそ見られなかった。VTJで露呈したスタミナ問題も全く片付いていないようだった。そしてグラウンドでのディフェンスは、アウレリオにやられたあたりから何も変わっていないように見えた。

この試合では、勝てないにせよ、再生し進化した姿を見せるべきだった。何かの分岐点になるとすれば、それはこの機会だった。これがほとんど最後のビッグチャンスであることを、本人が自覚していたのかどうかは知るよしもない。ただ、新生・五味の姿が無かったことには失望した。五味がこの後どうするのかはわからない。一ファンとしては、この負けを背負って、UFCの前座試合から、再び連勝街道を歩み直して欲しいと思う。あるいはサーファーになるというのなら、それも仕方ない。その方がいいのかも。ただ、この敗戦をうやむやにするような形で、日本のリングに安易に戻ってきたりはしないで欲しい。この完敗をちゃんと背負って、辞めるか、出直すか、ハッキリして欲しいと思う。

ブルース・バッファーが、「元修斗ウエルター級王者、元PRIDEライト級王者、ファイヤーボールキッド・タカノリ・ゴミ!」とコールしたときには鳥肌が立った。Tale of the Tape では、フロリアン33歳に対し、五味はまだ31歳と表示されていた。枯れる年齢ではない。

あーあ、PRIDEってなんだったんだろう、日本の格闘技ってもうダメなのかな、そんなむなしさまで感じてしまった。もう、シンヤアオキに頼るしかない。

ケンフロの勝利者インタビュー(映像より)

妙な気分だよ。試合が組まれたときにはビックリした。長い間、やってみたかった試合だし、PRIDEのファンだったからね。楽しかったよ。

・・・五味はとても低い姿勢だったので、テイクダウンの機会をうかがう必要があった。仕上げ方は、細かく研究しておいたとおりだったよ。柔術家を相手に背を向けるのはよくないね(笑)



グレイソン・チバウ def 宇野薫 (1R4分13秒)

この二人は本当に同じ階級なのだろうかと思わず疑う絵面であった。ちょっとまえに、「棚橋 vs ストロングマン」というのをワープロで見かけたが、何だかそれと同じくらいの体格差に見えたのである。プロレスであれば、モンスター選手は往々にして、パワフルだけどスピードとスタミナが無くて、しかもちょっと間抜けという設定になるもので、つけいる隙があるわけだが、チバウは宇野とかわらぬスピードだし、全然間抜けでもない。ゴリラパンチが一発当たるやいなや、宇野はヒラヒラとおおきく揺れてしまい、最後はバックマウントから頭を左右に揺らし続けられてしまった。思えば前戦引き分けの選手に、UFCもずいぶんと厳しい相手との試合を組んだものだと思う。

これで宇野はUFC3試合で0勝2敗1分け、これまでのUFCのやり方をみていると、残留できる理由はあまりないと思う。今回は圧殺されてしまったが、前二試合は十分に宇野らしい動きもみられたし、とても楽しませてもらった。

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レッスルマニアで引退を賭けてアンダーテイカーと戦ったショーン・マイケルズが、明けて月曜日の RAW で引退スピーチを行った。

プロレスラーの引退なのだから、これで本当の本当に最後になるのかどうかなどと堅いことは言っても仕方ない。現に去年か一昨年のこの時期のRAWでは、いまTNAで大流血戦を展開中のリック・フレアが引退演説を行っていた。

それでも、これほどまでに観客との一体感を作り出し、濃密なコミュニケーションをとる模様は圧巻かつ感動的で、HBK希代のパフォーマンスだと思う。

今年のレッスルマニアは、ショーン・マイケルズとブレット・ハート、二人にとってのラストマッチの場となったことになる。奇遇なことである。






(スピーチ抄訳)
なにを言えばいいのかなあ。

(Please don't go! チャント)

19歳の時にこの稼業を始めて、23歳からは毎週、お茶の間にお邪魔してた。

44になって、もうお邪魔しなくなると言う考えには、なかなかしっくりはこねえ。

(Thank you Shawn チャント)

サンキューなんて言わないでくれよ、言わなきゃいけないのはこっちだ。

俺が持っているものと言えば、きみらと、このリングだけなんだよ。毎晩、きみらのおかげで、俺は自分のことが好きになれた。

いろんな人にお礼を言わなくちゃ行けないが、一人あげるとすれば、ハンター(トリプルH)だ。逆境で人が離れていって、自分でも気むずかしくなっていたころにも、そばにいてくれた。この業界本当の友達を持てたことに感謝したい。

(裏方スタッフへの謝辞が続く)

(One More Match チャント)

引退マッチなんて信用してないだろうし、ホントに引退するのかと疑う人もいるだろうけど、キミらのためにも、アンダーテイカーのためにも、吐いた言葉は撤回しない。この20年、キミらに隠し事はしてきていないぞ。ワン・モア・マッチはやらないことにする。

ブレット・ハートにも感謝する。彼をどれほど追い込んだか、解ってる。自分が間違いを犯したことも解ってる。そして、また友達になるチャンスをくれたことに感謝したい・・・

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UWFインターに参戦経験もあるプロレスラーのトム・バートンが死亡した模様だと、レスリング・オブザーバが伝えている。

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