折るわけにはいかない男の苦悩【GSP】

遅ればせながらUFC111のレビューを。

ジョルジュ・サン・ピエール def ダン・ハーディ

GSP完勝も退屈な試合と評判の悪いこの試合、僕もあんまり面白いとは思わなかった。GSPは、ペン戦もチアゴ・アウブス戦も、基本ずっと押さえ込んでいたわけで、こういう試合ぶりは何も今に始まったことでもないのだが、今回は格落ちの相手だっただけに、クリーンフィニッシュとならなかったことが悪目立ちした。

4Rのキムラロックにハーディがタップしなかったとき、「さあ、GSPはどうするんだろう、折るのかな」と思ってみていたら、何となく技が外れてしまった。GSPのイメージと、折るという行為のイメージがハレーションを起こす。そのときGSPの脳裏にゲータレードの社長の姿が浮かんでいたかどうかは知るよしもないが、GSPのように一般優良ブランドからスポンサーを得ることを生業としていれば、同じようなシーンで、平気で本当に腕を折り、中指までたてる日本人のようにはいかないのだろうなと思う。どっちに乗れるかと聞かれれば、そりゃクレイジーな方に決まってる。

試合後記者会見。二つの記事(CageWrter, Yahoo! Sports)をまとめたので、実際にこういう順序で質疑がかわされたとは限らない。

(GSP)自分のパフォーマンスに満足していない。勝つには勝ったが、前回の試合よりよくなかった。アームバーやキムラでフィニッシュしようとしたが、角度もレバレッジも正確ではなかった。

(記者)4Rのキムラは本気で極めようとしていましたか

(GSP)いや、手加減した。彼を立たせてやろうと思ってね・・・てなわけないだろ。100%のパワーだよ。折ってやるつもりだった。

(ダナ・ホワイト)自分のツイッターも炎上中だよ。アマレスじゃなくて決闘を見たかったと言ってる。

(記者)まるでメイウエザーの判定勝ちみたいな試合でしたね

(ダナ・ホワイト)おいおい、メイウエザーは全試合がこんな感じなんだぜ。GSPにしても、毎度毎度、世界最高の試合なんて出来ないさ

(GSP)試合はいつも、勝てる確率が高いところでやっている。スタンドでもハーディを倒せたとは思うけど、彼はスタンドに強く、グラウンドに弱い。だからグラウンドで攻めるプランを遂行したんだ。



●GSPがTUF12のコーチ役を務めるのではないかとの報道がある。相手役は、「ジョシュ・コスチェック vs ポール・デイリー」の勝者になると見られている。と、すると、GSPの次戦はおそらく年末頃、恒例のコーチ対決になるハコビとなる。

シェーン・カーウィン def フランク・ミア

ファンなら誰しも、試合結果を自分なりに予想してみたりすることがあると思う。そのときには、もちろん二人の力量や技術を、自分の解る範囲で比べてみるわけだが、長い間MMAをみているとそれ以外に、「時の流れ、時勢」のようなものと、「試合勘」との2つの要素って、選手の力量を超えて作用することがとても多いように思う。

ベラスケス、ドスサントスが相次いで決定的な勝利を収め、UFCヘビー級新世代の急台頭が時流となっている今、カーウィンの突き抜けるような快勝もまた、目にみえないトレンドに沿ったものであるかのようにみえてしまった。他方のミアは、この大会が行われたニュージャージーのお隣、ニューヨーク州でいまにもMMAが解禁されようかというときに、「レスナーはリング禍で死ねばいい」などと不規則発言、今大会前にはこの発言への非難がぶり返すなど、どこか少しちぐはぐで、自からトレンドから外れていったような印象があった。

勝利したカーウィンはそのままジャケット姿のレスナーとステアダウン、スター誕生を強く印象づけた。UFCヘビー級がどんどん面白くなっていく。


●これで7月のUFC116で「正王者レスナー vs 暫定王者カーウィン」の試合が決まった。ダナ・ホワイトは試合後記者会見でさらにその次のコンテンダーについて、「ケイン・ベラスケスだ。ジュニオールではない。ジュニオールはもう一試合挟む」と明言している

●「レスナー vs カーウィン」は二人合わせて580パウンドのメガトンファイトとなる。ダナ・ホワイト「今夜レスナーをケージにあげるかどうか、ちょっとした議論になっていた。もしあの二人がつかみ合いを始めたら、一体誰が止めるんだっていう話だよ。試合も、ハルクのようなレフリーを雇うか、レフリーを二人使わないといけないかもな」

Yahoo! Sports によると、カーウィンはいまでも、エンジニアとしてのフルタイムの仕事をしているという。最近娘さんが生まれた。普通の男が仕事を終える頃から、トレーニングをしていることになる。

試合後記者会見でジョン・フィッチが、いつになったらベルトに挑戦できるのかとダナ・ホワイトに詰め寄り、うっちゃりを食らっている。

フィッチ ベルトを取りたい。それ以外に大切なことなんかなにも無い。自分はUFCで12勝1敗だ。いまは4連勝中だ。そりゃ、クリーンフィニッシュではないかもしれない。でも、前回GSPと戦ったころよりずっと強くなっている。

ホワイト ああ、そうだな、フィッチも候補者の一人ではある。ほかにもこの階級には候補者がいる。フィッチとコスチェックで挑戦者決定戦でもやるか(ともにAKA所属)

記者 フィッチ選手、やりますか?

フィッチ その試合はやらない

ホワイト なら、それほどベルトが欲しいわけでもないんだな(笑)

フィッチ その試合をやるなら、ドアを閉めてジムの中でやる

ホワイト へえ、そりゃよく儲かるだろうねえ

(囲み取材)

ホワイト 「コスチェック vs フィッチ」の話はジョークじゃない。うんざりだ。「われわれはチームなんだ、友達なんだ・・・だと?これはチームスポーツじゃないんだよ。同じ階級で二人のトップ選手が戦わないというなら、どうしろと言うんだ?」


同門対決拒否はたしかにマッチメーク的には大きな制限になっているし、結果的にフィッチなどはソンをしていると思う。ファンから見ても、そこまで知るか、とは言いたくもなる。他方で、同門対決をそんなに見たいかと言われれば、真剣味が薄れると言う観点から微妙でもある。AKAでは最近、所属選手のインタビューにあたっては「同門対決についての質問はしないこと」という条件を付けるなど、この話題に敏感になっているらしい。

MMA Payout はUFC111のPPV販売数を70万件と予測している。過去の「ゲート収入とPPV成績の相関関係」から算出しているようだ。リンク先にグラフがある。

*****

「亀田・ポンサクレック」も見たのだが、触れる機会がなかった。親父の恫喝抗議が話題になっているが、興毅自身は敗戦を潔く認めているようだから、それでいいのではないか、それに尽きるのではないかと思う。

感謝(亀田興毅オフィシャルブログ 今)
試合(亀田興毅オフィシャルブログ 今)

親父さんのやり方はたしかに粗っぽいが、抗議すべき時に抗議しておくという姿勢は大事なことだと思う。それより気になるのは、この親父の言うことを聞いていたら、本当に息子はボクシングに勝てるのかと言うことだろう。事実上、客席から大声でセコンド役をやっていたというが、この親父がなぜポンサクレックに勝つ方法をアドバイスできるのかが解らない。息子だって、親父の言うことはむげにも出来ないだろう。それがかえって息子の足を引っ張っていないことを祈りたい。

「クビ取ったるど、こら!!」 亀田父恫喝で「永久追放」か(J-Cast )
興毅世界戦負けたけど視聴率真央に勝った(日刊スポーツ)

*****

レッスルマニア26は、7万人動員、ゲート収入5億円というからさすがの盛況ぶり。今コツコツと映像を見ています。ブレット・ハートとビンスの試合は,理解に苦しむ意外な展開に。そのうちまとめてレビューできれば。

マニア明けのマンデーナイトウォー、WWE RAW 3.7%に対し、TNA Impact は0.6% とさらなる低下で早くも末期症状の体。


*****

米TIME誌が「2010年有力者100傑」ランキングの投票受け付けを開始しているが、この記事執筆時点でダナ・ホワイトが3位につけている。1位はテレビ司会者コナン・オブライエン、2位は韓国フィギュアスケートのキム・ヨナ。バラク・オバマが11位、マニー・パッキャオが14位、タイガーウッズは36位。2位と3位は組織票臭いか?

*****

脳に患部が見つかり、UFC111での試合に出られなくなったチアゴ・アウベスは水曜日、8時間にわたる手術を受け、動脈瘤を摘出したという。手術は成功、週末まで入院し、3週間後にはトレーニングを再開できるそうだ。


*****

UFN五味大会のセミファイナルで、UFC版巨神兵ステファン・ストルーブをガツンとKOしたロイ・ネルソンの余りにも合理的な練習風景!CageWriter より。


デビュー戦黒星の五味「体が続く限り挑戦する」=UFC(スポナビ)

負ける相手じゃなかったんだけどな……。一打席目は空振り三振、次の打席で打てるようにがんばりますよ。


ホントにそう思っているのか?本当にそう言ったのか?

OUTSIDERが今秋文体進出、ZST・米兵と対戦 (1/2)
第11戦直前、前田代表が団体の今後を語る(スポーツナビ)


5年ぶり復帰のイグナショフ「罪深いことをしてしまった」=K-1WGP個別インタビュー(スポーツナビ)

吉田秀彦、4.25最後の相手は愛弟子・中村和裕(スポーツナビ)
中村戦で十分いいと思うし、光の当て方次第で伝承マッチにも成長物語にも描ける題材だと思うのだが、結果的には「いろいろな対戦相手を打診したが全部ダメだったので中村になった」という風に見えてしまう。

【ライズ】4・7山本真弘、K-1ライト級に毒舌「僕に負けた選手ばかり。2位決定戦のようなもの」(GBR)

K-1トライアウトも受けているし、『63kg級だから嫌だ』ということは一言も言っていません(苦笑)。僕が出たら普通に優勝するからですかね。僕に負けた選手ばかり出ているし、そのトーナメントは日本2位決定戦のようなもの。そこで1番を決めるのはおかしいで

すね

Youtube シュートボクシングチャンネル開設

スポンサーサイト

毎週更新!

Ad

Ad

MMA Update