「60億分の1」コンセプトの古くささ【青木 vs メレンデス】




1R 青木、お得意のムエタイミドルキック。こかされるが安心。青木の緩いパーリングがメレンデスの目に入る。メレンデス、レフリーと会話しながら休んでる。あれ、そういうところがアンフェアだという話じゃなかったっけ。青木、距離を詰めてアームバー。メレンデスはこれを外すと青木はガード。メレンデス、金網に押しつけて脱出。ラスト20秒くらいからメレンデスが打撃猛攻、ボディが決まってる。

2R 青木がタックルから引き込もうとする。メレンデス、引き込まれることなく青木の足下にいる。そこから腕を伸ばして単発のパウンド。スタンドではメレンデスがプレッシャーをかけているが、青木は落ち着いている。青木のカウンターが数発ヒット。

3R 青木が執拗なシングルレッグ。逃れようと暴れるメレンデス、背骨付近へのエルボーで逃れる。青木はここで抗議して休憩を取るべき。青木のスクーティングやラバーガードに会場ブーイング。ラスト1分、この試合初めてメレンデスのパウンドが青木の頭部に降り注ぐ。ちょっと危ない。

4R ここまではスコア的にはタイかなあ。どちらも未だ何もしていないような・・・。インターバルにセコンドの北岡が日本語で檄を飛ばしている。これがCBSで全米に放送されているのか。シュールだ。青木の引き込みにメレンデスがヒザをあわせる。これはうまい。スクートで追いかける青木にメレンデスがカウンターのストレートがヒット!危ない。ここでレフリーのマリオ・ヤマサキがなぜか試合を中断させ青木のダメージ回復を待つ。これは何だったんだろう。(ヤマサキはブレイクをかけていたようだ。スクート中にブレイクって・・・)

5R しかしこんな地味な試合がよく地上波で放送されるものだ。大丈夫なのか、CBS? メレンデスの指が青木の目に入り中断。でも5秒くらいしか休まないで再開。もっと休め。テレビ中継音声では、青木とメレンデスの打撃の数を、15発対100発以上と紹介、青木は何かしないとまずいなどとと説明している。そんなこと言うならタックルの数とか、メレンデスが慌てて逃げ出した回数も数えればいい。青木が何度も引き込もうとするがメレンデスはつきあわない。メレンデス、「立て!」とアピールして声援を浴びている。ラスト40秒、メレンデスが打撃猛攻開始、そんなにヒットしていないとは思うが青木がこけたところに追撃風のパウンド。ゴングと同時に勝ち誇るメレンデス。


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日米のブログ戦評などをみていると、「青木が何も出来なくて負けた試合」という評価が多数派みたいだけど、僕の目には「メレンデスが何もしなかったのに勝った試合」に見えたなあ。おたがいに一つくらいのことしかしていなくて、ひたすら相手のミスを待っていたというか、そう言う意味ではどっちもどっちの、盛り上がりに欠ける試合ではあった。

ただ、自分でも認識しているんだが、これほどまでにグラップラー目線で試合を見たのは僕も初めてだったかも。これが他の選手の試合だったら、まあストライカーの方が優勢だったんじゃないの?と普通に思ったかもしれないなあと思う。立てよ!っていう挑発は、寝ろよっていう挑発と等価であるが、なかなか普通はそうは見えない。グラップラーが勝つ、ということには、いろんな障壁があるというのか、マイナスからのスタートなんだなと、改めて腹に落ちて理解できた気がする。マストでスコアリングすれば、50対45になるのも、納得はしないがアタマでは理解できる。

完敗と言えば完敗なんだが、「青木がたたきつぶされた感」は希薄だ。なんだか、あんまりがっかりもしないし、これで日本のMMAが終わったとも思わない。たまたま今夜はゲームで負けた、という風な感想しかもてない。何かが変わったとすれば、それは「60億分の一」などという力んだコンセプトが急激に古くさいものに感じられてきたことだ。この試合から,そんな問題意識の匂いをかぐことは難しかった。何も背負わないチャンピオン、メレンデスの試合ぶりを見ていると、勝負はそういうことじゃないんだよとスカされたような気がする。

それにしても、今日のモーやシールズ、先日のエドガーの試合などもあわせて見ていると、あれ、MMAってこんなスポーツだったっけ?と思ってしまう。相手を倒すと言うより、一個くらいのことをきめて、それを延々とやり続けたかどうかのゲームになってる。

それでもムサシを押さえつけ続けて下したモーの場合には、両者の戦績やら想定実力差を考えると、これはこれでものすごいアップセットである。UFC移籍が濃厚と言われるシールズも、戦前の予想を覆し、ダンヘンを削って判定勝ちした。移籍金はさぞ高騰するだろう。

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シールズ勝利者インタビュー中に、前座試合で快勝したメイヘム・ミラーが介入、王者のまま団体を去ろうとする男からマイクを奪い、俺と戦えと挑発するシーンがCBSで全米に放送された

この微妙な介入にシールズが激怒しミラーを突き倒すと、そこから先は、リング上では、文字通りプロレスまがいの大乱闘が勃発。シールズ所属のシーザー・アカデミーのチームメイト、ディアズ兄弟がどさくさに紛れて大立ち回りを演じ、どうやらミラーを押さえつけて踏みつけていたという。

米MMAサイトではこの騒動について、「悪い!」「下品!」と非難囂々。そうかな、なんだか結局、一番目を奪われたシーンだったけどな。ただ、CBSのお偉方がどう思ったかは別問題。

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山本KIDがストライクフォース5月15日大会に出場する見込みであると MMA Fighting が伝えている。対戦相手は Federico Lopez (フェデリコ・ロペス)と言う選手で、放送されない前座試合になる見込み。契約体重は135パウンド(61.3キロ)。石田光洋もシャオリン・ヒベイロの対戦相手候補の一人になっているようだ。

KIDをダークマッチで使うというのは驚きだ。なんて勿体ないことをするんだろうと思う。KID側の要望なのかもしれない。契約体重も適正みたいだし、気分も大きく変わるだろうから、一発スカ勝ちして上昇気流に乗れるといいのだが。

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トーナメント開催中のベラトールが、YouTube のチャンネルで、トーナメント戦のハイライトを公開している。こちらは、先週のベラトール14のハイライトシーンとなったパット・カラン選手の豪快なKO劇。




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