DREAMのブランド価値を考える


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前回記事で紹介したチェール・ソネンのテレカンフェランスでのトラッシュトークについて、レスリング・オブザーバ・ラジオが「怪物的にすばらしい」と激賞。

●本人はプロレスの影響は受けていないとは言うが、同郷の先輩ロディ・パイパーの影響を感じる。WWEの社員からも、二人は知り合いなのかと問い合わせが入った。

●プロモーションということをよく研究し、基本をしっかり踏まえている。発言の中に、自分の名前、対戦相手の名前、会場と日付を繰り返し挿入している。

●プロレスラーの98%はソネンよりトークが下手だ。しかもソネンにはライターもいないのである。

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Kamipro 149号 谷川氏インタビューより

ただ、そもそもスコット・コーカーはファブリシオと(ヒョードルを)戦わせちゃダメだよ。

(Q アメリカでは簡単にそういうカードが組まれてしまう。時代性の問題か?)

いや、時代と言うよりダナ・ホワイトやスコット・コーカーの資質の問題じゃないの?いい意味であんまり細かいことを気にしていないというかさ。誰かをあげて誰かを下げたりしてドラマを作るという、そういう意図は感じられないよね。

・・・最強を作るのは日本の方がうまいよ。ヒクソンしかり、ヒョードルしかりだけど。海外のプロモーターは最強を作れるかなあ。

・・・最強幻想を作るのは僕らだけど、その幻想をアメリカで壊されている感じがしますね。



レスリング・オブザーバ・ラジオ。ゲストに元WWEライターで、現テレビプロデューサーのコート・バウアー(CB)。聞き手はデイブ・メルツァー(DM)。

CB UFC116を観戦したが、大会はばっちりだったし、ブランドもプロモーションも完璧で、いまやプロレス会社は遙かに及ばなくなってしまった。選手もすばらしい。クリス・レーベンはマニアックだし、ブロックのベビーターンもすばらしい。これ以上望むべくもなかった。

会場でレスラーたちとも話をしたが、みんなの意見は、いまのUFCがやっていることは、かつてプロレスでやっていたことだ。オールド・スクールの選手たちも、みんなUFCのファンで、かつての自分たちがプロレスファンだった頃の気持ちになっているようだ。

DM UFCは選手よりもブランドをマーケティングしすぎていると批判もされている。WWEもレスラーよりブランドのマーケティングが優先だ。ところが最近のレスラーには等身大以上の選手が出てこない。いまはサンマルチルチノのような選手はいない。

CB その点、UFCの選手はホンモノだし、ストーリーはリアルで、個性的なしゃべり方や見せ方をする。WWEでは効率がよすぎて、ホントはみんな個性的な選手たちなのに、工場から出てくるクローンのように見えるんだ。そこに平凡なストーリーが乗っかる。だから若い視聴者にはぴんとこない。この2年くらいで、ニューヨークのティーンエージャーはUFCのTシャツを着るようになった。

WWEはむかしから、スターのマーケティングとブランドのマーケティングのバランスの名人だった。いまはUFCのほうがうまくやってる。月3回PPVをやっても最低線は持って行ける。



>アメリカで「ファブリシオ vs ヒョードル」「レスナー vs カーウィン」といった「おいしくない」試合がいとも簡単に組まれてしまうのは、別にプロモーターが個人的資質に欠けているからではなく、プロモーションの「ブランド」を高めたいということを考えているからだと思う。

BJペンがつまらない相手に負けてしまったり、レスナーも醜態をさらす寸前だったわけだが、それによって個々の選手のスターパワーは少し陰るかもしれないけれども、その分、「UFCってリアリティがあって厳しい舞台だなあ」という認識は高まっていく。それがプロモーションのブランド価値につながるのだと思う。一度負けても、その「厳しい場」でまた勝てば、前以上に大きくなれる仕組みになっている。うっかりレスナーをプロテクトするようなカードを組んでしまっては、いくらレスナーのスターパワーが維持できたとしても、UFCという場の値打ちじたいが落ちてしまう。

他方で、始まって3年もたつ「DREAM」のブランド価値って、どれほどのものなんだろう。街ゆく人はDREAMのことを知っているだろうか。谷川流スター誕生レシピはわからなくもないけれど、それって、ややもすると、ヒリヒリ感のない、かったるい試合に結びついてしまわないだろうか。嘘くささにつながらないだろうか。

ハードコアなファンだって、格闘技に詳しくない人から、DREAMってどんな大会ですか、と聞かれたら、なんと答えることが出来るだろうか。みんなが共有できるコンセプトやブランドイメージは、まだ何も出来ていないのが現状ではないだろうか。

そもそも、では谷川氏の言うように、UFCが最強幻想を生み出せていないかと言えば、結果だって全然違う。最強と思われる選手がUFCには山ほどいるのが現実になっている。谷川氏の説も負け惜しみにしか聞こえない。

だいたい、今年ももう8月になるというのに、まだ3回しか大会を開けていないプロモーターが、その「スター誕生のレシピ」とやらを使う機会はあるのだろうか。それって、昔のプロレスのように、毎日試合をして、毎週テレビがあることで成立するシナリオではないのだろうか。

DREAMもこれから、海外の投資家の値踏みに耐えなければならなくなる。「ブランド価値」は強く問われる。青木真也がいくら勝ち続けても、それだけでは海外投資家を説得できないと思う。谷川氏の言うことは理解は出来るが、やはり、どこかで根本的にガラパゴス的なずれ方をしはじめているのではないかと案ぜられる。


ちなみにこのレスリング・オブザーバ・ラジオでは、こんな会話もあった。

DM ダナ・ホワイトもロレンゾ・フェルティータも近頃は中国に入り浸っている。FEGも進出を考えている。誰もが中国市場に注目している。

CB 中国の変化は激しい。どんどん近代化している。ただ文化的に言えば、中国人選手やスターが必要だ。

DM UFCでは中国人選手のスカウト活動を強化している。

CB チャイニーズ・アメリカンではだめなんだ。ネイティブの中国人が必要になる。市場の違いも理解しないといけない。UFCは本気になって、ドロドロになって市場開拓をしようとしている。



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ラッパーのMCハマーが、MMAファイターのマネジメントを行う会社 Alchemist を設立した。すでにネーサン・マーコート、ティム・ケネディ、ウラジミール・マチュシェンコ、ホルヘ・リベラらと契約している。

ハマーは90年代前半にも、イベンダー・ホリフィールドとマネジメント契約を交わしたが、ホリフィールドによれば「ハマーは自身の売り込みにばかり熱心だった」とのことで、契約は短期で解消されている。

ハマーのTwitter には180万のフォロワーがあり、これはダナ・ホワイト(110万)を上回っているという。

ソース MMA JunkieMMA Fighting Stances

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