チェール・ソネンのステロイド問題の論点


大会後記者会見では素っ気ない態度だったダナ・ホワイト、ESPNのインタビューでUFC119を語る。やっぱり怒ってる。

「ダナムが勝っていた。しかしジャッジはシャークに軍配を上げた。誰もが、なんじゃいこれは、と思っただろう。みんなを怒らせたことだろう。自分もぶち切れた。そしてあのメインイベントだ。前座にはいい試合もあったのだが、みどころはそこまでだった。」

「ジャッジの質はひどい。だから、自分のビジネスは自分で片付けなさいといつも言っているんだ」

「ミアがどうなってしまったのか、皆目わからない。あんな風におしゃべりをして、その後あんな風に戦うなんて、イライラする。クロコップがテイクダウンをしのいだら、ミアのハートの方がテイクダウンされてしまった。いい試合を提供しないといけない。それが仕事だ。職場に出かけていって仕事をしなければ、何が起きると思う?」

「ファンは選手が命をかけていると思っているが、それは違う。このスポーツは安全なんだ。彼らは選ばれた選手なんだ。なにもアフガニスタンに行けと言っている訳じゃない。命をかけているのは軍の人たちだ。警官も、消防士も、火の中に飛び込んでいく。UFCファイターはそうじゃない。かれらは大学で教育を受けた、賢い人たちだ。戦いたくないのなら、ほかへ行って本当の仕事を探せ」


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レスリング・オブザーバ・ラジオが、UF119であっさり敗退したマーク・ハントは、PRIDE時代からの契約上の理由で、UFCでもう一試合行うことになるとの噂を報じていた。ハントだけは、なんだかへんてこな契約になっているのだな。

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MMA Fighting がUFC119会場に観戦に来ていたでザ・ロック(ドウェイン・ジョンソン)にインタビュー。

Q あなたがWWF入団したころUFCがあったら、MMAをしていましたか?
A 言うまでもないよ そのとおりだ。オクタゴンで戦うなんて素晴らしいじゃないか

Q MMAはプロレスビジネスに損害を与えていると思いますか
A そんなことないだろう。プロレスはMMAの進化形だ。むしろ好影響を与えてるんじゃないか

Q あなたはプロレスに戻る予定はありますか
A もうやりつくしたしなあ。レスナーとも試合をしたし、もう十分だ。



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当ブログでは時間がなくて余り触れることが出来なかったものの、ここしばらくの米サイトでもっとも熱心に報じられていたのは、チェール・ソネンのドラッグテスト失格問題である。おかしな点もある。ここまでの進捗をまとめておきたい。


●8月6日 ドラッグテスト実施。検査の際、ソネンはカリフォルニア州コミッション所長のジョージ・ドッド氏に対し口頭で、違反薬物を摂取したと告げる。

ドッド氏「ソネンが何かを摂取していると言ってきたので、検査員にしっかり記録しておくように命じた。その上で通常の検査を行った。何を摂取していたのかについては、彼は言っていなかったように思うが、その日はたくさんの検査をしていたので、うまく思い出せない。」

「選手の安全は常に心配している。しかし、カリフォルニア州のルールでは、ラボラトリから実際に失格のテスト結果が届いていない段階では、何の処分を下すことも出来ない。本人がほのめかしたからと言って、テスト結果がノーマルだったらどうするのだ。何の問題もない対戦相手のキャリアにも損害を与えてしまう。」


ソネンは口頭では告げたが、自己申告書にはその旨を記載しなかった。申告書書式に、「テストステロン」という項目がなかったからだと言われている。


●8月7日 UFC117開催。「アンデウソン・シウバ vs チェール・ソネン」対戦

●9月2日 ソネンのAサンプルからテストステロン検出

●16日 ソネンのBサンプルからもテストステロン検出。カリフォルニア州コミッションがソネンの1年間の出場停止処分を発表。「異常に高い水準のテストステロンを検出」とのこと。ソネンには30日間の異議申立期間が与えられる。

●21日 ソネンのマネージャがコメント「ソネンはカリフォルニア州コミッションに異議申し立てを行う。そして数日以内に、この件について本人からお話しする。」

●23日 ソネン、予定されていた米ESPNの情報番組 MMA Live の出演予定をドタキャン


ソネンは現在に至るまで、この件については沈黙を守っている。

下記のような点が注目されている。

・何故ソネンは試合前日に、違反薬物の摂取を告げたのか
・何故コミッションは、告げられながらも、試合を許可したのか
・自身で認めているのに、ソネンは一体どのような点を異議申し立てするつもりなのか

カリフォルニア州コミッションではかつて、ニック・ディアズがマリファナを摂取している旨を申告書に記入し、医療上摂取が認められている旨の証書を示しているのに、試合直前に出場を許可しなかったことがある。その際には、テストの結果が出ていなくても「本人が認めたから」処分が出来るのだという理由付けをしていた。

これまでMMA選手が異議申し立てをした場合、(1)市販のサプリメントに、ステロイドが混入していた、(2)サンプルの受け渡しや検査の手続きに不審な点がある、などが争点になることが多い。

異議申し立ての公聴会は最も早ければ12月2日に設定可能で、異議申し立てがあれば、公聴会後に再度、正式な処分が決定されることとなる。1年間の出場停止の始期は、Aサンプルの結果が報告された9月2日である。

ソース 
レスリング・オブザーバ
CSAC Says Sonnen Will Get Chance to Explain Elevated Testosterone Levels (MMA Fanhouse)
UFC middleweight Chael Sonnen withdraws from scheduled "MMA Live" appearance (MMA Junkie)

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引退したフランク・シャムロックのインタビューより、PRIDEがらみの箇所だけ。ソースは、BloodyElbowが、読者からの質問を選手にぶつけるコミュニティ・インタビューという企画記事である。


Q あなたがPRIDEに出場しなかったのには理由がありますか?いまだに桜庭との試合に待望論があることについては?

フランク 桜庭とは交わることのない関係になってしまったね。当時のPRIDEはイケイケだった。でもPRIDEの契約書は見たこともないくらいにアホらしいものだった。2週間をきったショートノーティスでも、35パウンドの体重差でも、誰とでも戦いなさいという内容だった。「おいおい、確かに僕はスーパー・アスリートだけど、何も知らないでやってきて、すぐに戦うというわけにはいかないんだよ」って感じだ。2週間だって?それはフェアじゃない。そしたら彼らは、「そうですか。これが我々のやり方なんです」だってさ。じゃあホンモノの舞台とは言えない。そういうことは出来ない。

Q でも確かにPRIDEは、他の多くの選手のこともそのように扱っていました。来日させておいて、ぎりぎりで対戦相手を変更したりする。それが余り普通だったので、あなたの方を頑固者に見る人もいたんじゃないかと思います。

フランク 選手によっては1週間前に対戦相手を知らされていた。そんな契約は狂っている。でもこのビジネスはこんなものかもしれない。僕の意見では、ホンモノのスポーツではなかったんだ。僕は自分のブランドを大切に築きあげてきたし、UFCにいたころには、MMAをスポーツとして位置づけようと努力してきた。それなのにPRIDEときたら、「はいはい、それも結構。でもまあこちらに来なさい。まずはお手並み拝見でX選手と戦ってみなさい」という感じなんだ。僕には無意味なことだった。スポーツの競技会とか、マーシャルアーツという感じではなかった。おかしなビジネスであり、フリークな状況だった。だから僕はやらなかった。

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