グレッグ・ジャクソンが語るセコンド論・柔道論


秋山、コンジットに指導したグレッグ・ジャクソンのインタビューより。UFC120開催前の記事である。


ーあなたのジムが、ボストンやニューヨークではなく、ニューメキシコ州アルバカーキーにあることはどれくらい大事なことなのですか。

標高がいい。それに粗野なんだ。砂漠では自分が確立される。大きな木も青い川もない。闘いに備える場所なんだ。自分はここで育ったし、自分の裏庭のようなものだ。だから、どこへ行けばいいかがわかっている。どの試合に向けてのどの時点でどこを走ればいいのかもよくわかっている。風景も大事になってきた。すばらしいコーチ陣に恵まれている以上、ほかの街でもやれないことはないだろうが、この風景がわれわれの一部になっているんだ。この感覚は、砂漠に言ってみたり、サボテンの脇でランニングしてみないとわからないだろう。この不毛の地で太陽に打たれてみれば、これから戦争に行くんだと言うことが理解できる。

ーそれ以外に、もっと精神的な面での理由はないのですか?

自分にとってはある。この土地を愛しているし、軽々しく言うべきではないけど、スピリチュアルなものを感じている。

ーボクシングのセコンドには、知恵をたくさん持っている大ベテランがついたりしますが、MMAの場合には単にトレーニング・パートナーだったり、ほかの若い選手を連れて行ったりします。なぜMMAの選手は、もっとベテランをセコンドに選ばないのでしょうか。

もちろん、このスポーツの歴史がまだ浅いと言うことはあるんだろう。ベテランコーチがたくさん存在するわけではないからね。キャリアのあるコーチもいなくはないが、それよりも選手数が多すぎて、いい候補者がいないんだろう。それにこのスポーツはいまのところ、すべてが急速に進化しているからね。いい人がいないんだ。

ー他の選手のセコンドを見ていて、これはいいアドバイスをしているなあと感心することはありますか

それは人それぞれだからね。選手にも、怒鳴らないと反応しない人がいたりするし。悪いセコンドというのは見たことがないなあ。誰にでも間違いはある。その日思ったような展開にならなかったり。まあ、一番よくあるのは、このゲームを知らない人のアドバイスだろう。間違ったことを言っているだけではなく、それが間違っていることに気がつかない。それはどちらかというと小さな興業でよく見かける。セコンドの無知というのは、一番罪深いことなんじゃないかな。

ーMMAに限らず、尊敬できるコーナーマンはいますか

昔のボクシングのセコンドのことは尊敬しているよ。アンジェロ・ダンディなんか、すばらしいんじゃないか。ヘンリー・クーパー戦で苦戦していたモハメド・アリのグローブを引き裂いて時間を稼いだりしてさ。セコンドが出来るちょっとしたトリックだよ。個人的には反対だけど、誤って氷をぶちまけて、時間を稼いだヤツもいた。感心するよ。厳密にはルール違反かもしれないが、「なるほど、自分ではやろうと思わないけど、なかなかの戦略だなあ」と思う。

アンジェロ・ダンディといえば、トミー・ハーンズにやられかけていたシュガー・レイ・レナードをなんとか元気づけて勝たせたと言うこともあった。そういうセコンドは尊敬する。昔のボクシングのセコンドの話は大好きで、できるだけ勉強して取り入れたいと思っている。

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ーあなたはカロ・パリジャンの柔道のことを、「レスリングが万全でない選手には有効」と表しています。秋山は柔道の技術をビスピンにぶつけることが出来ると思いますか

ミックス出来るかどうかの問題だろう。パリジャンの柔道はすばらしい。彼との練習で柔道技術を拝めるのはすばらしいことだ。秋山の場合はミックスしなければならない。ビスピンを捕まえて柔道で投げようと思うなら、一晩中追い掛けないと行けないだろう。柔道はいつでも試合の重要なファクターになりうるが、ミックスしないと行けない。

ー柔道はMMAにおいて、どんな風に有効なのでしょうか。

レスリングを補完すると思うんだ。つまり、柔道家のやることは、レスリングの直感に反することが多いんだよ。レスラーが「よし、こいつのバックをとって、ちょっと動かしてやろう」とか思っているときに、柔道家は突然空中を飛んでくるような感じなんだ。これはケージの中では特に有効なことなんだよ。それに、ちょっと予想しがたいことでもある。わかるかな。お互いにレスリング勝負をしているときに、突然足払いかなにかをされるわけだから。ゲームに持ち込む道具が増える。反直感的に使えば柔道は優れた財産になるんだ。

ーあなたはUFC120でカルロス・コンジットのセコンドにつきます。ダン・ハーディは、コンジットのアグレッシブなスタイル、ナチュラルなリズムを、あなたが台無しにしてしまうのではないかと批判しています。

僕が教えるとすべての選手が超コンサバティブになってしまうという幻想があるんじゃないかな。WECでのドナルド・セラーニの試合(ジェイミー・バーナーとの再戦)をみた人であれば、セラーニが超コンサバなわけではないことがわかるだろう。ゲームプランと、後は選手個々の問題なんだよ。ずっと逃げ回ったり、押さえ込み続けることが出来るならそれでもいいけど、実際にはそうはいかない。カルロスはナチュラル・スタイルを持っているわけではないんだ。勝つためにいろんなことをやってる。そこを見てるんだ。

ダン・ハーディはいい選手だよ。GSP戦で見せたタフネスは特筆ものだ。実は何度もスカウトしてるんだけどね。

(出所)
Greg Jackson Rebuts Dan Hardy's Criticism, Praises Angelo Dundee and Talks the Judo of Yoshihiro Akiyama (Bloody Elbow)



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Jackson's Mixed Martial Arts: The Ground GameJackson's Mixed Martial Arts: The Ground Game
(2010/09/10)
Greg JacksonKelly Crigger

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ロンドンの UFC Fan Expo で行われたファンとのQ&Aセッションでロレンゾ・フェルティータが、WECを助けるためにクロス・プロモーション戦を行うつもりであると明らかにした。ライト級王者対決「フランキー・エドガー vs ベン・ヘンダーソン」のような試合を組みたいと語っている。ダナ・ホワイトも別の機会に、ホセ・アルドのUFC登場を示唆している。UFCとWECは、放送局が違う上、ケージのサイズも違っている。

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ダナ・ホワイト、UFC120を振り返る。Ariel Helwani 記者のビデオインタビューより。

・秋山はタフで危険な男だ。見れば誰でもわかるだろう。ビスピンは最初のパンチでKO寸前だった。ビスピンはよくしのいで逆転した。
・ビスピンが3Rとも取ったとったというスコアリングに異論はない。
・ビスピンは大人っぽい試合をするようになった。これからチャンスをやれると思う。
・秋山にガッカリしているかって?全然そんなことはない。いつもおもしろくてエキサイティングな試合をする。彼の獲得は成功だよ。
・ただ、自分はずっと前から階級を下げなさいと言っている。

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MMA Fighting Stanceによると、UFCではUFC70大会から三賞の表彰を始めたが、これまでにFight of the Night に認定された全74試合のうち、45試合が判定決着である、大ピンチを切り抜けて戦い続けるような、アクションがたっぷり詰まった試合が好まれるようだと分析している。リンク先に、これまでの Fight of the Night 受賞試合の一覧あり。

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小見川が大みそかDREAM青木戦を熱望(日刊スポーツ)

これはどういうニュアンスの話なのだろう?NO AOKI、NO DREAMという強気の交渉なのだろうか?それとも、WECを見送ってやったのだから、そこんところ、よろしくお願いしますよというアピールなのだろうか。
小見川がオファーを受けたというWEC53は12月16日にアリゾナで開催される。


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